朝日新聞1月16日(土)別刷りbe版
(47都道府県の謎)長野県歌「信濃の国」、ほとんどの県民が歌えるのは
■県内を網羅する歌詞。明治期から歌い継がれてきた
自分が生まれた県の歌、住んでいる市の歌を歌える人が、全国にどれくらいいるだろうか。
しかし、長野の県歌「信濃の国」は別格だ。「県民の誰もが歌える歌」とも言われ、2015年
の県のモニター調査で、「部分的に」を含め「歌える」人の割合は9割超。それに対し
「1割も歌えない人がいるなんて」と異論が出たほどだ。
♯信濃の国は十州に 境連ぬる国にして……
「信濃の国」は6番まである。七五調の歌詞に県内の地名、産業、景勝地がふんだんに
盛り込まれ、源平時代の源義仲や幕末に活躍した佐久間象山など「郷土の偉人」も登場、
長野の地理歴史が頭に入る。
それもそのはず。日清戦争の勝利を受けて学校教育の場でも軍歌を歌わせる風潮を憂慮
した長野師範学校の校長が、地理歴史を取り入れた唱歌教材を作るように教員に要請、
1900(明治33)年に出来上がり、その年の運動会の女子生徒の遊戯(今でいうダンス)
で初お披露目された。師範学校出身者が県内各地に赴任、県下に広まったという。
師範学校の後身・信州大学教育学部附属長野小学校の校歌も、県庁の電話の待ち受け音や
JR長野駅の新幹線発車メロディーも「信濃の国」だ。
記者の初任地は80年代の長野県松本市。総選挙の陣営取材で勝利の万歳に酔った後、
自然に「信濃の国」の合唱が始まったのには驚いた。
県政にも強い影響をおよぼした。48年、県を南北に分ける「分県案」が審議された際、
傍聴席や議事堂の周囲から約1千人が「信濃の国」を大合唱。分県派にも「信濃の国は一つだ」
という思いがこみ上げ、分県案は成立しなかった。53年に浅間山麓に米軍演習地を
誘致する案が持ち上がったが、県民大会で「信濃の国」が期せずして大合唱され、
受け入れ阻止が決議されたという。
歌い継ぐ伝統は今も脈々と続く。長野県教育委員会の調べでは、「信濃の国」を授業で
習う小学校は92%、「歌う機会のある」小学校は98%。ダンスバージョンや英語版も
あり、アイドルが歌う「信濃の国」もあり、CDも発売されている。
信州大学名誉教授(音楽教育学)の中山裕一郎さんはいう。「全県が網羅されている
歌詞の良さ、4番だけ曲調が変わるなど音楽性も高い。教育に組み込まれて歌い継がれ、
発車メロディーのように社会で随所で使われる。だから県民誰もが歌えると言われる
のでしょう」(畑川剛毅)
アルクマとガンズくんが、子どもたちとともに、「信濃の国」の演奏に合わせたダンスを
披露=2018年5月、長野県松本市
■元の職場にて、長野県出身の方に「信濃の国」を歌えるか聞いたところ、ほとんどの方が
歌ってくれました。4番の変調が「いいんだよ」、「長野五輪の開会式でも歌われたよ」
との声が寄せられたことを思い出しました。
■管理人のコメント
当ブログ 2018年1月22日 「柴田町民歌」から
ここ数年、柴田町民新春交歓会と角田市年始交歓会の両方に出席しています。
柴田町では、国歌斉唱の次に柴田町民憲章の唱和です。
角田市では、国歌斉唱の次に角田市民歌の斉唱です。
しかも角田市民は歌詞を見ないでもほとんどの方が市民歌を歌っています。
柴田町に町民歌があるのか調べたところ、昭和51年4月の町制施行20周年記念
式典のときに制定されたとのことでした。
柴田町民歌
作詞 岡本淳三
補作詞 宮崎典男
作曲 片岡良和
1.風きよらかな 船岡の
館あとに舞う 花ふぶき
ほまれの歴史 偲びつつ
ほほえみ交す 人の和よ
あゝ われらの柴田町
2.白石川に 影映す
ゆたかな季節の いとなみに
自然の恵み たたえつつ
はたらく汗の かがやきよ
あゝ われらの柴田町
3.風雪に耐え ひとり立つ
樅の木が呼ぶ あすの夢
蔵王の峰を 仰ぎつつ
理想をめざす 足おとよ
あゝ われらの柴田町
昭和51年4月1日 制定
http://www.town.shibata.miyagi.jp/index.cfm/81,27025,154,278,html
柴田町HPで町民歌を聞くことができます。
来年の正月までは待てないので、歌詞カードと楽譜、音入りのCDを入手していただきました。
自治会長、行政区長の了解を得て、地元自治会の新年会で披露しました。
ある年代までの方は歌えるとか、聞いたことがあるとか様々の声が寄せられました。
将来的には、柴田町民誰でも歌える町民歌としたいと思っているところです。
当面、第6A区自治会の諸行事の時に歌うこととしたい。
■その後、
柴田町議会議員に働きかけ、町当局に柴田町民新春交歓会の際、ピアノ伴奏付きで
地元のコーラスグループ(毎年交代)の「柴田町民歌」の合唱をお願いしました。
ここ2~3年、柴田町民新春交歓会においてCDで柴田町民歌が流れています。
スクリーンに歌詞が流れます。
未だ、ピアノ伴奏付きのコーラスグループの「柴田町民歌」合唱は実現していません。
残念ながら今年はコロナ禍で町民新春交歓会、自治会新年会が中止となっています。