トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

イヌガラシの床

2021-12-02 | 蝶の食草園
 かねてより「もう一枠」と考えていた一枠をようやく設えることが出来た。早春の短い期間だけ姿を見せるツマキチョウの食草になるイヌガラシ用の一枠である。イヌガラシ自体は珍しい植物でも無いけれど、ほとんどが全面刈り払いの対象地域で見る事が多く、結果的に産卵されても刈り払われている杞憂が絶えなかったのだ。
 今回、一坪に満たない面積の囲いではあるが、刈り払われず周年維持できるなら、それはそれでツマキチョウの生存に寄与できるだろう。そんな風に考えて枠用の板は既に設置済のノアザミ用の囲いと同じ時期に用意してはいたけれど今になってしまったのだ。
 耕起  ➡   砕土

 そんな事から免罪符ではないけれど土作りは念入りに行った。ノアザミ用では腐葉土は一輪車1杯分で耕起耕転砕土しただけの床だったのだが、今回は耕起・砕土、客土・腐葉土投入と手間をかけた。豆トラで耕転は持ち出すのが面倒で行わなかったものの床の厚さと土壌改良は別格の扱いである。
 とは言うもののイヌガラシにとって、掘り上げされ移植される事態は適期でも無いだろうがやむを得ない。春から夏にかけて結実採種出来る株は刈り払われて見つからず、ようやく見つけた群落を「刈らないで残しておいて…」とYさんに頼み込んで残った株なのだ。
            山土の客土     腐葉土投入

 採集場所から全てを移動させてはいないので残った株からの種子は採種して新たな播種場所を探す。今回の囲いの中に移植した6株には開花株も含め種子の入る莢を付けた株も有るけれど移植の傷みでどうなるかは不明だ。それでも一株でも生き残ってくれれば、そこを発端に発芽株で満たすのは容易だと信じている。スコップで大きく取って植え付け、根傷みするのを懸念して「水決め」は行わず、泥水を隙間に十分満たすように「泥水決め」にした。奏効あれば万歳だ。
 春の一時だけ姿を見せるチョウには別の冠があると思い立っても思い出せない。ネットで調べたら「スプリングエフェメラル」とあった。それはそうだろうが記憶とは異なり気持ちが悪い。「ゼメなんとか」と言う記憶なのだが調べてもわからなかった。記憶違いか…。

 アブラナ科の植物が好みなのだそうで畑や河川敷にも食草は多々あるように思えるものの、刈り払われたり増水で消えたりと幼虫や蛹で生きながらえる環境は少ない様に感じている。ギフチョウなどは春の妖精、女王様扱いで食草も特殊なだけに保護活動も熱が入るのだろうけれど、小生的にはモンシロチョウやスジグロチョウなどのシロチョウ類に紛れ忘れられているようなツマキチョウが好みである。まあ、判官びいきの類いかも、それともへそ曲がりとか天邪鬼とか、まっ、どうでも良いもーん。

 さて今回の設え、来春のツマキチョウ出現時期に元気な生育株が存在してくれれば産卵も幼虫も観易くなる。一方で、こんなことにウダを上げている小生は酔狂な変人の部類だろうと恐る恐る認識あり、である。なにせ姥捨て山の孤老は毎日が日曜日、介護予防のためにはセッセッセとセルフデイサービスに勤しまなきゃあならんし。しかし、セッセッセの後にヨイヨイヨイでは泣くに泣けんのだが「神のみぞ知る」と言われても「髪は無い!」。どうするどうする、どうしよう、浮世の悩みは尽きない。

          

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