理由は不明だが、今年は弓なりになってしまう杉、ヒノキが発生している。根こそぎ傾斜したのではなく弓なりなのだ。強風に煽られ上部が他の立ち木に絡まったままになったわけでも無い。
総てが、孟宗竹の侵入していた林内の発生だから関係が有るだろう。実測値17m以上、木の体格をあらわす林分形状比は85の「痩せすぎ」を越えた数値だし、葉のある部分は高さの1~2割程度だったから、太る条件は無いといって良い。幹の組織密度や強度も低下しているのだろうと推測している。言わば「栄養失調」と「骨粗しょう症」が合わさったような木と言ってよい。
人が入り込む方向に曲がっている4本を除伐した。単なる傾斜木とは異なる「弓なり」だから警戒したが、普段は使用しない楔も用いて、チェーンソーで切り込む深さを減らしての伐倒になった。張力で爆発的に折れてしまうのかと「及び腰」にもなる状況だったけれど、なんとか安全に伐採して一安心である。
倒した材は、曲がりが戻った木もあって使えそうだ。すでに腹案があるけれど、長さ5メートルで搬出したいから難儀だ。地形と距離を考えると無理かもしれない。