観るつもりはなかった。ゴジラに別に思い入れはないし、数あるゴジラ映画でもテレビ放映で何本か観ただけだし。でも「シン・ゴジラ」を観た人から「良かったよ」とか「面白かった」とか聞かされてるうちに気になりだしはじめ、トドメは「エヴァの音楽がつかわれていた」という言葉。これで俄然興味を持ちました。
で、やはり面白かったです。エヴァ+巨神兵+ゴジラという感じで、主役はゴジラなのですが、「会議」につぐ「会議」で会議の映画なんじゃないかと思うほど。会議をしないと何も決められない国のシステムを嘲るようなところが子気味良く新鮮でした。エヴァに見られる「ある種のサービス」は影を潜め、唯一の?お色気要員の石原さとみさんも過剰なところはなく、よくある恋愛要素も完全排除されているのが功を奏しています。そしてゴジラの通過した後の街の姿が激甚災害地域の姿と重なり、否応にも震災を連想させられ、「この国は何度も立ち上がってきた」という言葉に監督の思いが凝縮されていました。
ゴジラの第5形態をチラ見させて終わるところも心憎いです。