染めるということに関心を持っていると普段なら気に留めないものにも気に留めることになります。
普段なら「何の実だろうな」と思うだけで通り過ぎるところを、「これは染められそうだ」と思って採集するのだから。
採集した時は「何だかわからない実」でしたが、後で調べてみると「ウワミズザクラ」という木の実でした。食用にもなるし、果実酒にすることもできるようです。この木の皮や根は染色の材料になるようで「とび色」に染めることができるらしいです。でも今回は実で染めてみます。
余談ですが、たまたまNHKで放送していた人間国宝の志村ふくみさんのドキュメンタリーを目にして、「草木染は草木が持っている霊力を身にまとうことになるので、祈りの気持ちを持って染めなければならない」というような趣旨のことを仰っていらっしゃったのを聞いて、単に好奇心だけでやっていた自分を少し反省。でもどんな色になるのか楽しみです。