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今日の筆洗

2023年10月05日 | Weblog

 <暗闇の赤児よ/もう夜も明けた/おまえは何故に泣く/おまえは何故に叫ぶ>-。古代バビロニアの粘土板に刻まれた文字を解読したところ、こんな文句があったそうだ▼これが世界最古の「子守歌」という。約4千年も前から人類は泣く子をなだめることに知恵を絞っていたのか。<おまえは何故>。泣く子に苦労する歌詞に古代の親が身近に思えてくる▼「何故」をもう一度探り、なんとしても「泣く子」を減らしたい。いじめの問題である。文部科学省の調査の概要によると昨年度の全国の小中高校などで認知された、いじめの数は前年度から約10・8%増え、約68万件。過去最多である▼2013年のいじめ防止対策推進法の施行から10年が経過した。いじめの根絶に向けて各分野で取り組みを続けてきたはずだが、ゴールが見えないどころか、遠ざかる▼いじめを認知した学校は全体の8割に及び、いじめのない学校の方がまれという現実。認知件数が増えるのは以前なら見過ごされていたようないじめも把握しているためとはよく聞く。信じたいのだが、理由は本当にそれだけか▼小中高校での暴力も増えている。同じ調査で不登校の児童生徒数もやはり過去最多の約29万人となったが、いじめ、暴力の増える学校を思えば、登校に二の足を踏むのは当然だろう。泣く子を減らす「子守歌」となる有効な手だてがほしい。


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