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今日の筆洗

2019年10月21日 | Weblog

 米ソ冷戦真っただ中の一九八五年、首脳会談で、レーガン米大統領がソ連最高指導者のゴルバチョフ氏を前に切り出した。「米国が突然、宇宙人に襲撃されたら、助けてくれますか」。ゴルビー氏は笑顔を浮かべて応じたと報じられている▼冷戦はもちろんまったく別の理由で終わることになるが、核戦争の恐怖というとびきりの重荷を背負うレーガン氏には、宇宙人のアイデアが魅力的に映っていたようだ。母国でも同じ話を繰り返している▼侵略はともかく、地球以外の星に生命体が存在しているという科学的成果への期待がいま高まっているそうだ。その第一歩となる大発見をした二人が先日発表されたノーベル物理学賞の今年の受賞者に選ばれた▼スイスの二人は九五年、不可能ともされていた太陽系外の惑星の発見に成功した。これを機に惑星発見の時代の幕が開いたそうだ。これまでに四千以上が見つかり、さらに増えるという▼恒星に遠すぎず近すぎず、水をはじめ生命に不可欠な物質がある星の割り出しが、生命の跡を探す技術の確立とともに進んでいるそうだ▼何かが見つかった時、人間の争いは小さく見えるだろうか。惑星の探索が、人々をいがみあいから解放することにつながるという期待が科学者にもあるようだ(河原創著『系外惑星探査』)。冷戦は終わったけれど対立だらけの世界を見渡して共感する。


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