東京新聞寄居専売所

読んで納得!価格で満足!
家計の負担を減らしましょう!
1ヶ月月極2950円です!
アルバイト大募集中です!

今日の筆洗

2023年01月04日 | Weblog

 <きょうも外へ出ない。テレビでは毎日、若い人が走る。走る>。ある年の正月の日記に作家の池波正太郎さんが書いている。こう続いている。<日本は平和だ。不安になるくらい、平和である>▼箱根駅伝の中継を見たらしい。頭に浮かんでいたのは日本が貧しかった時代の若い人の姿か。その対比と時代の変化に平和を見たのであろう▼箱根駅伝は駒沢大学が総合優勝を果たした。おめでとう。きなくさい話を聞かぬではないこのごろなれど今年も「若い人が走る」平和を迎えられた。なるほど、駅伝が新年を彩る風物詩となっているのは平和のめでたさとありがたさを心のどこかで感じているからかもしれぬ▼見る者をひきつけるのは選手のひたむきさにあるのだろう。ひたむきの語源は「直向き」だそうだが、一つの方向をまっすぐに見つめ、迷いなく取り組む姿がまぶしく、心を新たにする季節に自分もかくありたいと願いもする。これも正月に若い人の走りが欠かせぬ理由か▼<黒土を蹴って駈(か)けりしラグビー群のひとりのためにシャツを編む母>寺山修司。ラグビーの短歌だが、どんな選手にも声援を送り、支える家族がいる。選手のがんばりを見て、やはり自分を支える家族や仲間をありがたいとあらためて感じる方もいるはずだ▼本日は仕事始め。うまくできているもので駅伝に励まされ、また通勤の駅へと向かう。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿