東京新聞寄居専売所

読んで納得!価格で満足!
家計の負担を減らしましょう!
1ヶ月月極2950円です!
アルバイト大募集中です!

今日の筆洗

2024年06月28日 | Weblog

英語の「銀のさじをくわえて生まれてくる」とは親の富や地位に恵まれている子どもの意味だが、スウェーデン語のこの妙な表現も銀のさじに近い。「エビサンドにのってすべっていく」。親の力などで「働かずに安楽に暮らしている」という意味だそうだ▼日本語ならば「おんば日傘」が近いか。米国にはもっと皮肉な表現がある。「(野球の)三塁生まれ」。自分で苦労することなく、生まれたときから三塁という得点(成功)しやすい場所にいる人を指す▼東京女子医大の推薦入試を巡る疑惑が持ち上がっている。三塁上でさじをくわえ、日傘で守られつつ、エビサンドにのっている人。疑惑を聞いてひどい絵が頭に浮かぶ▼大学同窓会組織が推薦枠を決める際、この組織への寄付金額を判断材料にしていたとの指摘がある。文科省は学校法人や関係者が入学に関して受験生側から寄付金を受け取ることを禁じているが、疑惑が事実ならば、寄付次第で推薦が決まる不公正な制度とみられても仕方なかろう▼推薦枠の対象は卒業生と在校生の3親等以内の受験生。受験生に非はなけれども、公平に実力が試される受験で銀のさじや三塁生まれがはなから有利になる同窓会組織の推薦制度も聞いていて、どうも釈然としない▼事実解明を急ぎたい。同窓会組織や寄付とも無縁で、夏の暑さにも黙々と机に向かっている受験生がいる。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿