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今日の筆洗

2023年01月10日 | Weblog
 一九六九年、内戦下にあったナイジェリアで一つの奇跡が起きた。戦闘を続けていた政府軍と、独立を主張するビアフラ軍が休戦に踏み切った。理由はサッカーだった▼サッカーの王様、ブラジルのペレ選手率いるサントスFCがナイジェリアを訪問し、同国代表チームと試合をすることになった。この試合を無事に行い、観戦するための休戦である。試合から数日後、再び戦闘が始まったが、ペレ選手が「戦争を止めた」という伝説を残した▼議会をわが物顔で占拠する群衆。催涙弾の煙。割れた窓ガラス。現地映像に昨年末に亡くなったペレさんを思い、この争いも止めてほしいと祈りたくなる。首都ブラジリアでボルソナロ前大統領の支持者が議会や大統領府に乱入し、暴徒化した▼昨年の大統領選でボルソナロ氏は敗北した。その選挙結果に納得できない支持者の乱暴狼藉(ろうぜき)とは、米大統領選で敗北したトランプ前大統領の支持者が連邦議事堂を占拠した一昨年一月の事件と構造は同じである▼ボルソナロ氏が選挙の敗北を認めていないのも原因だろう。選挙で負けても、おかしいのは選挙の方だといつまでも駄々をこねる。まったく大人げないやり方がはやるものだが、結果、招くのは憎しみと混乱である▼「すべては練習の中にある」。ペレさんの名言。その通りで敗北した政治家が巻き返すには研さんと努力しかないのに。
 
 

 


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