降って来るもの

写真と散文とぽえむ

今年の矛は

2018-12-31 19:41:20 | 詩16

                  今年の矛は


たくさん書いた

書くことがたくさん有って

途切れずに湧いて

 僕は今年も

たくさんの書き物を残した


漠然と見送ってしまえば

ぼんやりと見過ごしてしまえば

うっかり見逃してしまえば

 ただ永遠の無の闇に

溶けてしまう数多のことを

掬い上げてきたのだ、僕は


欠片たちを繋ぎ合わせ

結び合わせ、張り合わせ

 ちいさなinochiを吹き込んで

ひとつの形を創造してきたのだ

 

形のない形を持ったmonoたち

無の中の有を嗅ぎ当て

熱情を込めて握手してきた


戦果など望まず

戦利品など無用の戦を

 僕の掲げる幟はたった一本

”生きる!!”

その為の闘いを挑んできた


 勝敗なしで

 優劣なしで

 強弱を問わずの


今日、一旦、その幕を下ろす

 明日からの

新しい戦支度のための

束の間の休養のために・・


今年の矛は、此れで、納める

             2018 12/31 19:41 万甫

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書くことに溢れて

2018-12-31 06:40:07 | 詩16

                書くことに溢れて


大小の違いはあっても

今が”幸せなとき”だと

 感じる場面や瞬間は

誰にだってときどき訪れるものだ

余程の不感症でない限り

たった一個の

小さな幸せの持ち合わせもない

などと言う人は居ないだろう

 もちろん

僕にもそんな細やかな感情は

実在する


それは時折やって来ては

人懐っこい笑みで

 その時間や場所を

和ませてくれる

ひとつ例を挙げるとすれば

 自由自在に書けている

今、この時!

という事になるだろうか


書くことに溢れて忙しい!と

嬉しい悲鳴を上げている

 今日、この頃だろうか

悲鳴にも

ピンからキリまで有るのだと

教えられている

 この今の、状況だろうか


僕は今

速記者にもなりたい程に

書きたいことに溢れて忙しいのだ

 しあわせなことに

それだから

午前四時に起きても

日曜の朝の五時に目覚めたとしても

 苦もなく

得体のしれない時間と

がっちりと握手できている

                12/31 06:40:06 万甫

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一冊の日記帳と

2018-12-31 06:06:49 | 詩16

              一冊の日記帳と


もちろん 想い出って言えるものは

誰にだって 山と有るだろうさ

けれど それは全部が全部 片っ端から

消えてゆくもの 一瞬の塊りに過ぎないもの

掌に 跡形も残しはしない 儚いものじゃないかい?

絶え間なく更新されてゆく 束の間に生きる

貴方は?君は?

そんな時間の中に 何か残せたかい?

残した何かを 見せられるかい?

そんな風に訊ねられたら 如何する?

何と答える・・ 窮するよね

 

大晦日だ!元旦だ!って 騒いでみても

どんな美辞麗句で 飾られた日も

華やかな時間も 直ぐに 途切れる

一体 僕ら人間に

残してゆけるものって 有るのだろうか?

そもそも そんな大それたことが

出来るように 創られているのか?


永遠のTOKIの流れの中を

刹那のHITOの命が流れる

融合する瞬間さえ ひとつひとつの 奇蹟

思い付けないのだ


けれど ただ 口を噤んで

流されるだけなのは 口惜しくないかい?

余りにも 虚しくないかい?

寂しくないかい?哀しくないかい・・


それじゃ お前はどうなんだ?って

僕にお鉢が回ってきたら

自慢じゃないけど 自慢にはならないけれど

僕は 一冊の日記帳と

二冊の詩集を!!ねって 答える

僕は 僕の言葉たちを

NO.2018の抽斗に 確かに 納めたよ!って

                 2018 12/31 06:06:06 万甫

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