殊の外
厳寒だったこの冬の
玄理
動植物は
厄介な自我など持たないので
当然のように種の保存の
玄理に添って
生き残ってゆくけれど
それは
例えば一万年も百万年も
一億年も百億年も続いてゆくけれど
厄介なことに
Homo sapiensには其其に自我が有って
それ故
一回限りのinochiの種別や品質や
長短や濃淡や貴賤や貧富やに
一喜一憂し翻弄され呻吟し
知らぬ間に
少しずつ死へと疲弊してゆくのだ
その苦悩や煩悩や退廃や蹉跌を鎮めるために
僕に言葉の空海が有り
それ故
森羅万象と辛うじて対峙できている
名残りに・・
2022 02/28 10:08pm 万甫