先週のブログに記事を掲げた後、緊急事態宣言があわただしく行われました。医療関係
の組織では同時に医療的緊急事態宣言もありましたが、時期的にやや遅いと言う指摘もあ
り、その後東京都でも外出自粛が広く喧伝されました。今週末の都心の様子をネット伝い
に見てみるに、その効果はあって渋谷も新宿も休日だと言うのに早朝のように人影はあり
ません。この辺の日本の統制の取れ方は返って怖いくらいです。
政府発表では、この動きによる人間間の接触の減少は6~7割に留まっており、更なる
徹底が望まれると言っています。実際の所の目標である8割減と言うのは目安であって、
結果が出なければその辺りの効果は分からないものです。こうした数字は新型コロナウィ
ルスの潜伏期間の為に直ちに反映されるものではなく、出るとすれば1~2週間後となる
と思われます。
今日の未明辺りからコロナウィルに対するBCGの効果に関した記事がネット上に出回
って100年前の株を使用している地域の死亡率が6倍低いという説が有力になりました。
これに対して日本では、効果が確認された訳ではなく、乳幼児への接種が圧迫される恐れ
があるとしてBCGの出荷統制を始めました。日本では既に成人への接種が行き届いてい
るので特殊な例(膀胱の治療で使うそうです)以外は慎重な対応が求められています。
こうしたことを考えると日本における最終的な被害は他国より少なくなることが期待で
きると言えます。しかし、世間では外出禁止に伴うストレスからか様々な事件が起きてお
り、今後も時間とともに増えて行く傾向があると考えられます。
アメリカで原子力潜水艦が建造された時、搭乗員に対する士気の影響が研究された事が
あります。密閉された状況下ではリフレッシュの手段が限られており、3カ月で限界まで
落ちてしまうというものです。現在の日本では密閉されているわけではないので、人々の
士気としては最高潮を維持していると思えます。しかしこれからこの状態が長引くと6月
から7月にかけて最低の状態になると予想できます。その時期までに緊急事態宣言の解除
か治療方法の確立に関して成果がなければ、何かしら危険な状態が起きると考えられます。
私の周囲でも、いまだに人に向かって咳をする人が多くいます。本人としては感染など
していないと思っているのでしょうが、そういう問題ではなく上記のような社会の士気の
維持に悪影響がある行為と自覚すべきだと思います。