T.N.T.-SHOW

メカデザイナー山本薫のBlogです~2006・11・30 お仕事募集中 sp2q6z79@polka.ocn.ne.jp

 今年を振り返って 2022

2022-12-31 23:58:42 | 日記・エッセイ・コラム
  

 去年はコロナで大変な年でしたが、今年は今年で更に輪をかけて大変な年となりました。
コロナが収まらないばかりかウクライナで起きた戦争の余波で円安が日本を襲い、経済的
な危機にも見舞われたのです。幸いと言うか、一昨年のコロナによってネットへの転換が
始まっており、その延長線上の変化によってしのぐことができたようのです。ただ、実際
にしのげたかどうかと言う評価はまだ未確定です。借金である国債ばかりが増えて未来に
禍根を残しています。その上、軍事的な不安から防衛費が肥大して国庫を圧迫し始めまし
た。これは将来的な不安要素でもあります。軍事費と言うのは自国だけで完結するもので
はなく、隣国の情勢が絡んでくるのです。
 ネット内での活動の活発化と言うのは物質的な充足感を補完し、物流を最適化します。
それが徐々に進んでいってその影響が同人界隈にも浸透してきました。その関係でネット
を充分に使いこなせるかどうかが今の時代を生きる上で必須のスキルとなってきました。
ともかく時間とお金の無駄を省いて最短で充足を得るためのツールとなったのです。

   

 私の様なアナログ人間には中々苦しい時代ではありますが、なんとかついて行っていま
す。しかし、今年の後半に起きたAIの創作にはまだ手を出していません。AIの助力が必要
なのは、それ以前にスキルを持っていなかった人とか、労力や時間の省力化が必要なプロ
の方達です。私はどちらでもなく、自分でやれば出来るしAIに頼る必要もないのです。で
すが、今後どのような形でAIが進化するかはクリエーター側からの働きかけに影響される
とも考えられます。こっちからより良い使い方を提示すればその方向へ伸びて行くと言う
もので、それは経済的に成功するようなモデルであればなお加速するのです。
 そうすると同人誌のような一種の出版ごっこであっても、そこからポッと何かが出て来
るかも知れないのです。すそ野の広さの重要な点はここにあるのでしょう。そこで今回の
コミケの中でAIがどのような役割を果たしたのかリサーチする価値は十分ある気がします。
実際の所コミケの中でどの程度AI絵やAI文が使われたのかは正確には分からないでしょう。
しかしそれらの指標として、あるレベル以上の作家が急増する事が考えられます。下手で
もなく超一流でもなく、中流作家人口の急増とはどのような影響をもたらすのでしょうか。

  

 それはやはり、そこそこ売れ線のAI創作物をどのように流通させるのかと言う方向へ、
何らかの動きが見られるのではないかと思えます。同人ショップ側にしても、急増するク
リエーターに対して消費する側はそれほど増える訳ではないのですから、なんらかの方法
で割り振りしないと全体のアンバランス化が進行してしまうでしょう。下手をすると、マ
イノリティー的な個性的作家が流されて売れなくなってしまい、長期的には損失になりか
ねないのです。

     

 創作に限らず来年からはAIをどのように使い共存するかと言う実質的なAI元年となるで
しょう。それは自分の影とどう付き合うかと言う事と同義ではないかと思えます。
 
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 コミックマーケット101に参加しました

2022-12-31 23:52:40 | 同人誌
   

 本日はコミックマーケット101二日目が開催され、私も新刊を作って参加しました。
みなさんお疲れさまでした。
 今回は事前にネットでの予約販売を開始し、Twitterでの予告を出す等、以前とは少し違
った手順を踏みました。予約販売の為、予告のサンプルページを店側に提出しなければな
らず、まずそれから先に仕上げなければなりませんでした。その後、本全体のレイアウト
や仕上げに入る訳ですが、普通はそこから変更があったりするので早い段階で部分的に仕
上げてしまうのは危険があります。
 実際に印刷所に入稿する10日も前に同人ショップにサンプルを入れたのでプレッシャー
があります。しかも原稿が出来る前に予約で売れてしまうと血圧が上がります。9割がた
本が出来ていても〆切直前は時間との勝負です。少しでも仕上げを入れたいので時間との
競争になるのです。もっと計画的にといつも思うのですが、やはりその場になってみない
と分からないものです。結局、メロンブックスさんに納入予定の部数の半数がイベント開
催時に予約で売れてしまい。ブースを訪ねていらした担当の方に追加納入をお願いする事
になりました。会場から同人ショップ宛に無料で回収してくれる便があるのでとてもに助
かります。メロンブックスさんからは書泉の秋葉原・神保町の両支店へ配本しているので、
その分も考えないといけません。

 当日は天気も良く気温も10℃を上回っており、多くの人出が見られました。今回のミリ
メカブースは成人男性向けエリアと隣接しているので、そちらから流れてくる客足が期待
できます。果せるかな、開場から30分ほどするとこちらへ人の波が流れてきました。午後
一時を過ぎても勢いは衰えず、コミケの底力を感じます。
 新刊が出たのでまずその売り上げが多いとして、夏に出した砲塔の本のⅢはその半分と
考えていました。それ以前のⅡやサスペンション百科は更にその半分と思っていたのです
が、実際には三冊いっしょに買って行かれる方が多く、ネットでほとんど売れなくなった
サスペンション百科が良く売れて、Ⅱ・Ⅲ・百科が各々ほぼ同数と言う結果になりました。
やはり手に取ってみるのと、ネットのサンプルページだけ見るのとでは違うのかと思えた
のですが、その辺りはどうなのでしょう?

   

 例によって予測数の2割程多く持って行きましたが、サス本は残り1冊と見本誌が残り、
砲塔の本Ⅲが大量に余りました。10がつごろ同人ショップに納めた本がこの時点で全部売
れていて会場から無料便で配本する予定が全く売れず、持って帰る事になったのです。
 なぜⅢが売れなかったのか、これまでになかった事ですが思い当る点はAI本の氾濫以外
にはありませんでした。時期が悪かったのか内容がありふれていたのか、読者からの意見
が聞かれないので何とも判断が付きません。
 そういう点で言うと今回のⅣは内容も独創的で他の人とのバッティングはほぼ無いと思
えます。いずれにしても2月迄のの1カ月でどれだけ部数を伸ばせるのか、増刷のタイミン
グは何時なのか、注意深く読まなくてはいけません。

  

 帰りに秋葉原の書泉さんによって行った所、僕の本は跡形もありませんでした。向こう
からどれだけの部数が売れて残部がいくつかと言う情報が間接的にしか伝わらないので対
応が遅れるのと、今のシステムでは見本誌を送るのが難しい点に原因があるようです。内
容が分かるのとそうでないのとでは購買意欲に大きな差があるのです。幸い今回はTwitter
で予告を打って80ほどの反響がありました。今後はどのような予告をTwitterで行うのか、
よく考えることは重要だと思えます。

   

 今年の概観については項をあらためます。
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