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メカデザイナー山本薫のBlogです~2006・11・30 お仕事募集中 sp2q6z79@polka.ocn.ne.jp

ぼくの考えた戦艦 の艦載機 2 (笑い) 

2009-09-19 22:21:03 | スケッチ

 ● 艦攻/艦爆

  • Photo   

 戦闘機の方があまり面白くないので、こちらはちょっと変わった形にしてみました。

エンテ型と呼ばれる先尾翼機です。垂直尾翼はブームを設けてその上下につけ、

主脚もブーム内に収容します。

ブーム内にはエンジンジェットを装備して、離艦や緊急増速時に使用します。

 エンジンジェットとは、エンジンで圧縮ファンを回し、バーナーを焚いて推進力

を得るジェットエンジンです。戦争末期に日本では研究が行われており、

ロケット機「桜花」のエンジンとして試作機に搭載されました。

 ● ツ 11型エンジンジェット

   空冷直列4気筒「初風」105馬力を使用。

   地上推力 200kg

   航続距離 70浬 (燃料290㍑)

   全長2m弱

 ● エンジンジェットの装備アイディア

  • Photo_2

 最初は一基装備を考えましたが、尾輪の応力が噴射筒を潰すことを防ぐため

支柱を筒の中に立てる必要がありました。

また、推力が少ないのでいっそ二基にしてその間に尾輪とフックを付けることを

思いつきました。これは通常型の艦載機に装備する方法ですが、簡単で軽い

エンジンジェットだからできることでしょう。

 ● 魚雷の搭載方法

  • Photo_3

 艦攻として使用する場合、魚雷をご覧のように吊るします。

先尾翼機の特徴として、機の後端にプロペラが回転しているので、その圏外

へ投下する必要があります。幸い、急降下爆撃機にそのためのアイディア

がありましたのでギミックを流用しました。

 図のように約90度回転する支持柱が二組ついています。魚雷が切り離される

とアームの回転にしたがって魚雷は機体から離されて落下して行くのです。

 艦爆として使用する場合は爆弾槽内に爆弾を装備し、急降下爆撃を行います。

その場合もアームを使って爆弾がプロペラの回転圏外へ出るように誘導します。

 両方のアームは兼用できた方が良いですね。

 ● 艦攻/艦爆 三面図

  • Photo_4

 複雑な形状で日本機離れしているように見えますが、実は日本では

様々な形態の飛行機が試作されています、それらの中から良く似た

ディテールを拾ってきてそれっぽく詰めて行きます。

 主翼は正面図にあるように折りたたみにすべきですね。

 ● 艦攻/艦爆 ディテールアップ

Photo

 2000馬力級エンジンを主翼のすぐ後ろに装備し、二本のブーム内に各一基

のエンジンジェットを装備しています。

主翼内20mm機関砲×2 胴体内7.7mm機銃×2 後方旋回機銃7.7mm×1

800kg爆弾または500kg爆弾×1 もしくは250kg爆弾×2 もしくは航空魚雷×1

重心点は胴体のほぼ中央、主翼の前端・日の丸の後ろあたりです。

 日本の艦攻は空気抵抗を低くするため細長い感じの機体が多く、その特徴

を取り入れて細い造形を心がけました。

 このような機体ですから、カタパルトからの射出は難しいです。噴進増速機

を装備してエンジンジェットを作動させれば短距離で離艦できるでしょう。

 カタパルト台車を前輪を引っ掛ける形にすればプロペラに干渉せずに発艦

できるかも知れませんが、世界観的に無理があるように思えます。

 ● 噴進増速器

  • Photo_6

 おまけです。現実にあった離艦用ロケットの装備方法(推定)です。

文献によると、機首両側に発艦用ニ基装備、主翼の後ろに退避用二~三基

となっています。機体は「彗星」の空冷エンジン装備型の43型です。

このような装備はほとんど知られていませんが、図の4式噴進器はロケット機

「桜花」のエンジンとして使用されたことで非常に有名です。

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ぼくの考えた戦艦 の艦載機 (笑い) 

2009-09-09 22:43:34 | スケッチ

 ●艦載機

Photo

  •  航空戦艦に搭載する艦載機を考えました。

と言っても、日本機で自由に考える猶予はほとんどないので、烈風がベースになっています。

主な改良点は脚構造と主翼の折りたたみ機構です。

両主脚間の間隔を狭くして折りたたんだ時の幅を狭くすると同時に、脚の長さを長くして

大直径化されたプロペラのために地上高を高く取るというのが、この当時の艦載機に求め

られた技術的特徴でもあります。

 ●主脚/主翼折りたたみアイディア

Photo_2 Photo_3

  •  日本機の主翼折りたたみは脚のすぐ外側で主翼を上へヒンジで曲げると言う物です。

この方式ですと主翼の幅は半分くらいにできますが、それ以上に狭めようとすると、

特別な方法が必要になります。

 そこで、折り紙のように斜めに曲げれば、幅はいくらか短縮できるはずです。

それに従い、主脚を二つ折りにして格納しようと考えたものです。

Photo_4 Photo_5

  • 日本機は伝統的に脚間の広い機体を使ってきたのでそれを狭く描くと違和感

があります。米国の艦載機は胴体から直接脚を出しているので、それに似た

印象になってしまうようです。

 ●カタパルト

Photo_6

  • Photo_7

旧大日本帝国海軍の艦ではカタパルトの搭載を積極的に行い、水上偵察機の運用

を行ってきました。しかし空母での通常機のカタパルト射出は研究レベルであったと

言われています。

 しかし、航空戦艦「伊勢」「日向」のカタパルトは装備方法の特徴から通常機の運用

をしていたと推測されます。

 その方法はおそらく上のようなものではなかったかと思われます。

滑走台の支柱が「倒れる」とありますがこれは後部の支点を高くすることで廃止できる

でしょう。

滑走台車による射出は水上機ではあたりまえのように行われており、水中空母と

言われた伊ー400潜でも同様に双フロート機を運用、場合によってはフロート無しでの

射出も想定されていました。そこで、通常機の射出もそれに準じた方式となっていた

考えられます。

 「伊勢」「日向」では当初艦爆「彗星」の運用を予定していたそうなので、おそらく右図

のように脚を格納して射出したと思われます。

 ただし、図のように増槽を付けると射出時に擦る恐れもあったので工夫が必要です。

 ● 航空戦艦 能登

Photo

  •  仮称「能登」としました。

能登地方は加賀地方と対になって石川県を形成する地域です。「加賀」は戦艦の名称

として使用され、後に空母となりました。石川県の地の名称が使われた理由として、

かの地が明治期から技術立国を目指していたことに起因していると思われます。

 明治新政府要員が薩摩・長州の人員で占められる中、旧加賀藩では技術人の育成

に力を入れ、建艦技師を多く輩出しました。有名な藤本喜久雄技官もその出生であり

私は石川県立工業高等学校に在籍していたことから若干の因縁を感じています。

 「能登」は四連装主砲塔二基を前方に配置し、後部は二段の発進飛行甲板になっています。

中央は斜め着艦甲板であり、状況によっては発進にも使用されます。

そのため上段の飛行甲板は長さを最大限に取るため艦尾いっぱいまで延長しました。

 四連装主砲塔は口径40cmで二門ずつ同軸になっていて同時に俯仰します。こうすることで

砲塔の幅をいくらか狭く設計できるそうでフランス艦「ダンケルク」にその前例があります。

 艦載機の種類については、艦爆・艦攻もありますが、それは次の機会にしましょう。

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