T.N.T.-SHOW

メカデザイナー山本薫のBlogです~2006・11・30 お仕事募集中 sp2q6z79@polka.ocn.ne.jp

 今年を振り返って 2021

2021-12-31 23:57:47 | 日記・エッセイ・コラム
   

 コロナ禍も2年目が過ぎようとしています。私も二回目のワクチン接種を終えたわけで
すが、世間では三回目を前倒しでやろうと言う話も出ています。日本におけるワクチン接
種率は現在多分世界一になったのではないかと思います。国民性と言うか、ワクチン接種
が習慣として浸透しているのか、ともかく我も我もと接種を受けに行くのです。何万人に
一人は適応せずに死亡するという話があっても、やはり大多数の人たちは自分は大丈夫と
思うものです。
 そのせいもあってか、日本の感染数は驚異的に低いわけですが、それでも経済が受けた
打撃は相当の物だと言います。今後何年かかってこれを巻き返して行くのか、またコロナ
禍自体が何年続くのか、だれにも分かりません。
   

 去年でしたか、アフターコロナは元の世界に戻ることはないという話がありましたが、
一旦その世界に入ってしまえば人々は時代に適応するしかないと肝をくくったのか、今で
はアフターコロナと言う言葉自体、死語になりつつあります。この先の未来は一体どうな
るのでしょうか。隣国が軍事的に動き出している様子が漏れ聞こえてきますが、日本では
毎日が平和です。戦争は非常に限られた範囲でしか戦闘はないと皆思い込んでいるようで
す。確かに一旦起きたら非戦闘員も軍隊も分け隔てないのが現代戦ですが、それ故に中々
踏み切る事ができないのが分っている難しいケースでもあります。国家の内情に鑑みて、
国民の目を外に向けるという手段として使うには、非常に危険なゲームでもあります。

 日本の軍事も影響を受けて、様々な体制の組み換えが始まっています。兵器の製造は経
済の上での話ですが、軍事同盟というのはもっと深刻です。イギリスはなぜか日本に接近
しているようですが、EUから脱退した後の孤立を避ける意味合いがあるように見えます。
 イギリスもアメリカもコロナで混乱していますが崩壊するような事はありません。しか
し中国やロシアは国の根幹が危うい感じがします。そこから軍事的不安と言うのが出て来
る訳です。しかし、どこの国もコロナ禍で戦争をするのが自分の首を絞めることぐらいは
分かっているようです。
 それにコロナ禍の国民性と言うのはどこの国も他国どころではないと言う点で一致して
いるはずです。

   

 最近のニュースを見ていると、自動車のEV化が大驀進していたり、二酸化炭素の問題が
大きくクローズアップされていたり、やたらとエコの話題が多いようです。デジタル化が
一挙に進んだせいで半導体不足になり、日本政府はようやく人材育成に腰を上げました。
 漫画やアニメの制作現場は随分前からデジタル化への移行が進んで、もうほとんどの人
はPCで作画していると言う話を聞きます。ただし若年層のお話ですが。私は、どうしても
PC作画へ移行できず、いまだに半デジタルなままですが、出版界とか漫画の世界ではデジ
タル出版がもう動かしがたくなりました。
 こういう時代の変革期に問題になるのは法令の後追いです。どうしてもスピーディーな
立法と言うのが難しいので、その隙間を狙った犯罪が横行する傾向があります。

 

 昭和の頃、21世紀には空飛ぶ自動車が普及するのではと想像されていましたが、実際
には技術的に難しい所があるようです。しかし徐々にそのハードルがクリヤーされて大型
のドローンのような空飛ぶ車が開発されてきました。人々は様々な移動の自由を獲得して、
自分が飛べなくてもドローンにカメラを載せて俯瞰するなどできるようになっています。
 人間は20世紀のころよりエネルギーを大量に使わなくても、自由を満喫できる時代に
なったのかもしれません。ネットの膨大な情報の恩得など私も大いに助かっています。
 それで言えば、次の自由は精神に向かってゆくのではと思えます。人間の精神というの
は見かけほど自由ではありません。と言うのも自分を知らなければその先へは進めないと
言うのが人間の精神の世界だからです。

   

 そうなると、自由を得た人と人の関係が今まで以上に大きくクローズアップされる時代
が来るのではないかと思います。アニメや漫画の世界にしても既にそういう部分は表れて
います。表現技法よりも心理的な部分に重きを置いた作品がネットで公開され、そこから
新しいムーブメントが生まれたりしているのです。私の世代は表現に関して、物的な束縛
が非常に大きかったのですが、そういう部分はどんどんなくなって行って今の若い世代は
むしろ自由に戸惑っている感じさえあります。
 支離滅裂になるのを避けるには、むしろ逆に何らかの束縛が必要ですが、それを個人で
選択できる自由というのもあります。それは仕事に就いたり家庭を作ると言った、ごく有
り触れた人生のことなのでしょう。しかし、仕事や家族の形態と言う物は大きく変わって
行くと言われています。つまるところ人間は人間でしかありません。生物としてのくびき
から解放されるとしたらそれはもっと先のことでしょう。
 だとするとやはり、こういう時代だからこそヒューマニズムがクローズアップされるの
ではないかと思います。日本はそういう点ではうまく行っている方だと思いますが、どう
でしょうか?

 
 
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コミックマーケット99に参加しました

2021-12-31 23:52:07 | 同人誌
  

 本日は、コミックマーケット二日目が開催され、私も新刊を作って参加しました。
今回は入場制限が課されているという事で、事前のチケット販売など異例のコミケとなり
ましたが、概ね混乱は避けられ静かな滑り出しとなりました。
 コロナ禍に関しては1週間ほど前から感染数の微増が始まり、例のオミクロン株が上陸
したらしいと言う報道もちらほら聞かれ不安交じりのスタート、そして年末年始となって
います。今後コミケや日本はどうなるのでしょうか。いや、世界の感染者数は依然と増え
続けています。オミクロン株のような変異がコロナウィルスに今後も起こらないとは言え
ないのです。2022年も無事コミックマーケットが開かれることを祈ります。

 新刊に関しては、戦車砲塔の本の第二弾が発売にこぎつけました。イベントがなかった
こともあって2年ぶりとなった訳ですが、その間充分に資料収集ができたので、内容的に
はよくできた物との自負があります。ほとんどの資料はネットからの収集となり、外国語
を自動翻訳にたよる事になりました。僕は英語とか外国語は詳しくなくて、専門用語等を
含めても半分くらいしか理解できませんが、ブラウザの翻訳機能は便利なものです。
 ただし、翻訳が必ずしもスムーズに行く訳ではなく、独特の誤訳があって理解に苦しみ
ました。例えば『ケプロテクション』という訳がありますが、これは『KEプロテクション』
の事です。KEとはキネティック・エネルギー弾の事で普通の物理的な砲弾の事です。これ
に気が付くのにしばらくかかりました。また、『熱』と言う訳があって少し考え込んでし
まいますが、これは『HEAT』いわゆる成形炸薬弾の事です。
 ある程度こういう語訳に慣れてくると、少しずつ話が分かってきます。それ以前にも難
しい専門用語や難解な言い回しがあり、よく解読して理解しなければなりません。その上
で、複数の情報源から確度の高い線を探らないと間違った知識を披露してしまう事になる
のです。

 それと、毎度のことながら誤字脱字が多くてまいりました。推敲する時間を多く取れな
いせいでもありますが、締め切りに向かってできるだけ多くの情報を盛り込もうとすると
無理が出て記事が影響を受けるのです。今回は事前の予定で砲塔のかなりの部分まで網羅
する予定でしたが、結局「装甲・砲弾編」になってしまいました。これは装甲の歴史に関
して予想外の資料が多数見つかったためで、可能な限りの掲載を試みましたが、解説文が
難解になってしまっては読み物として成立していないという事になります。
 できるだけ分かりやすいように解説したつもりですが、もっと図版を増やさないと見た
目で理解していただくのは難しいと感じました。無責任は話ですが、市販の戦車の解説本
等を併読されればより深いご理解が得れれると思います。

  

 今回の会場設営では、コロナ禍ということでスペース間が広くとられ、コミケにしては
終始閑散としていました。また、マスクやシールドの類も必要でしたが、僕の所のように
柱を立ててビニールを張る所はありませんでした。この柱は100均の園芸の所で見つけた
棒とジョイントでできています。全体で500円ほどでしたが、最適の設計を特別をしたに
しては今一つ必要性がなかったようで残念です。
 他に消毒用のアルコールスプレーを持ち込み、机の定期的な消毒に対応しました。それ
で机に敷く布は今回は使っていません。アルコールを吹いても染み込まないような防水加
工をした敷物を探して今後に備える必要があります。

 いろいろと変更があって窮屈な感じのイベントとなりましたが、再開できた事、参加で
きたことは幸いだったと思います。一部からは今の事前のチケット販売の方式を推す声が
あり、運営としてもコントロールしやすかったはずです。
 ただし今回のイベントで僕が感じたのは、野性味の抜けた飼いならされたコミケでした。
以前のようにコミケって凄いとか恐ろしいと感じることは終始なかったのです。


返りに浅草寺に寄りました

 今年の概観に関しては、回をあらためます。

 
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