T.N.T.-SHOW

メカデザイナー山本薫のBlogです~2006・11・30 お仕事募集中 sp2q6z79@polka.ocn.ne.jp

コミティア113に参加しました

2015-08-30 20:45:46 | 日記・エッセイ・コラム
 本日はコミティア113が開催され3000を越えるサークルの参加がありました。
私も新刊を作って参加しましたが、天候がすぐれず8月というのに9月下旬の気温
に小雨がぱらつく中での開催とあって、人出もそれほどでもありませんでした。
 この様子では又一冊も売れないのではと思いましたが、とりあえず4冊が売れて
4冊を配布できました。
 今回の新刊はPCによる作画とカラー表紙という、以前からの目標を達成した物
でしたが、ページ数は最低限のイラスト本となり、いくつかの課題を残しました。

 作画のスピードは速くなるものの線が散漫になって切れがなくなりました。
これは新しいペンタブレットと描画ソフトで解決するか、ペンで描いた原稿を
スキャナーで取り込むかの、どちらかを取らねばなりません。
 PCのモニターで見た感じと実際に印刷された紙面が異なるので、このギャップ
を補正する方法が必要です。
 また、作画中の画面が外部に流出しているらしく対策をとらねばなりません。

 一方で、レイアウトがいかようにもできる自由度は捨てがたく、ウスズミによる
描画が自在にできるのでスクリーントーンを使わずにすみます。
 またPC画面を見る角度が紙面を見下ろす場合に比べて首の疲労が少ないという
メリットがあります。長時間の作業で疲労の軽減は大きな意味があるのです。
 また今後の視力の減退を画面の拡大で補えるという点もあると思います。

 とりあえずはこの個人誌をポートレートとして就職活動に生かす方向を考えて
いますが、一方でアンチ活動を止めようとしない近隣の一部住民にたいして何らか
の方法で牽制をする必要も出てきました。彼らは私の活動を失敗させる方向に動く
ので、その動機とか目的といったものを探るのはあまり意味がなくなってきました。
 手段が目的化していて、もはや利害関係すら皆無の者もこぞってアンチ活動に
参加している有様です。究極的に彼らは私の人生を潰す方向で動いていることは
疑いようがないでしょう。
 旧来の引退したウォッチ界隈の諸氏にしても自分たちの活動が受け継がれて
現在の私の迫害が継続されていることに責任を取ってもらわねばならなくなる
でしょう。具体的には教唆とか先導ということになると思いますが、彼らはたかが
馴れ合いという段階ではなくなっている事を自覚すべきです。

 今後のイベントの参加に関しては、継続の方向を考えていますが、イベントの
1週ほど前にアンチ活動が異常に盛り上がるという事態が繰り返されるなら、
別の方法もを取らねばならないと考えています。
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エアフロー

2015-08-29 08:44:05 | 日記・エッセイ・コラム
 ● 部屋のエアフロー

 今年の梅雨が終わるころ部屋の模様替えをしました。
風の通り道と換気を考えておかないと夏の間の高温でまたPCが持たないと考えたのです。
私の部屋はアパートの地上から離れた階にあるので、風当たりは良いのですが窓を開けると室内が
外から丸見えになるので今まで半開きの状態でした。これではせっかくの風が入ってこないので、図
のようにカラーボックスを窓際に並べて窓を全開にできるようにしたのです。
 結果から言いますとこの試みは成功しました。PCもCPUのグリースを塗りなおしたことも手伝っ
て作動しなくなると言う事態は避けることができたのです。
また、天幕を張って熱い空気をエアコンの方へ流れる流路を作り、これも成果があったようです。
 今年の夏は世界的に酷い熱波で、一説では観測が始まって以来のものだったそうです。夏になる前
に対策をとっておいて良かったと思いました。
 ただ、重い物を持ち運びすると首が痛むので作業は3日かけての大仕事となりました。首がなんとも
なかった頃なら一日で済んだ仕事なので、体力の減退よりも不自由な体を自覚することにもなりました。

 このエアフローという概念は自作パソコンの分野でしきりと使われていた言葉で、空気の流れを設計
に組み込んで冷却の効率を上げるという考え方です。最近では省力型のCPUも増えて無理な使い方
をしない人にとっては縁のない言葉となりつつありますが、メカを考える時には必ずと言っていいほど
関わりが出てくる概念でもあります。
 例えば、乗り物のエンジンを動かすと廃熱が出るので冷却しないとエンジンの性能が上がりません。
エンジン自体も空気を吸い込んで燃料と燃やした後に排気します。メカと空気の流れと言うと一般に
空気抵抗の方を思い浮かべますが、それ以上に内部の空気の流れが重要なのです。
 アニメやゲームのメカデザインにそこまで考えに入れる必要はほとんどなく、エアインテークや
排気口はデザイン上のアクセントとして使われているのが現状で、実際に役に立てる機会にめぐり合い
にくい概念と言えるでしょう。
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オイルダンパー(ショックアブゾーバー)について

2015-08-10 03:08:44 | スケッチ
 戦車の動揺を軽減する装置オイルダンパーについて解説します
  ● オイルダンパー

 基本的なオイルダンパーの構造はこの図のようになっていてピストンとシリンダーと密封された
オイルによって構成されています。オイルの中をピストンが行き来するとピストンに開けられた穴
をオイルが通過する際に抵抗になって戦車の揺れを抑制するのです。
 この時、ピストンロッドがシリンダー内に出入りした分の体積に変化があるのでこの図の場合右
のガスが封入されたピストン部分が動いて体積を相殺します。他にも様々な方式がありピストン
ロッドがシリンダーを貫通した物や弁を設けた物などがありますが、基本的にオイルの粘性で
ショックを吸収する点は同じです。
  ● 戦車の揺れを示す概念模型

 戦車はサスペンションによって鉄の箱が懸架されています。オイルダンパーのような装置がなければ
車体の揺れは上図のように長く続いて車体は安定しません。そうすると様々な障害が出てくるので揺れ
を抑える必要が出てくるのです。
  ● 油槽の中に模型を入れる
  
 これがひとつの回答であるオイルダンパーの考え方です。流体の抵抗力によって振り子は少ない回数
の揺れで停止するはずです。イギリスやドイツは早い段階から戦車にダンパーを取り付け乗り心地や
射撃精度の改善に努めました。アメリカも少し送れてシャーマン戦車の懸架装置を更新しこれに続いて
います。
 一方ソビエトや日本はこの装備の導入が遅れ(私の研究不足かもしれませんが)妥協があるように
見えます。
  ● バネを大きいものにする
 
 最初の模型と同じ重さの錘を二倍の長さと厚さのバネで保持してみます。すると、バネに対する相対
的な錘の慣性が小さくなって揺れは早く収まります。バネがさらに大型になると錘の重さは無視できる
ほどになります。これはパンターがダブルトーションバーという方式で普通の戦車の数倍のバネを使用
した事の再現となります。
 トーションバーは単位重量あたりのショックの吸収率がコイルバネより高くそれが床に敷き詰める程
使用されていたので車体の重量が相対的に揺れを生み出さないさないレベルに達したのだと思われます。
  ● コイルバネの縮んだ状態

 図の角bab'はバネの断面から見たねじれを指しています。コイルバネが縮むとこの角の範囲でバネ
自体にねじれ応力が加わっていることが分かります。この応力はバネ全体に均等にかかっており、これ
はトーションバーのねじれとほぼ同じと考えることができます。そこで、コイルバネとトーションバー
に関して単位重量あたりの比較という考え方が成立するのでしょう。
 実際の所バネの性能は焼入れの温度管理によるところが大きく、ソビエトのT-34のバネはその
関係で使用時間とともに反発力が劣化していたことが知られています。

 板バネのように機械的に摩擦を生み出すことで揺れを抑える装置については「ボギー転輪について4」
で述べましたが、シャーマン戦車の例についても同様ではないかと思えてきました。

 このような特別な構造について疑問を述べましたが、よく考えてみるとフリクションによって揺れに
ブレーキをかける構造だったのではないかと思えてきたのです。
 M3・M5軽戦車では上のリンクでつながったボギーを使用していますが、誘導輪が直接接地して
揺れを抑えていたためと軽量の車体のため充分な性能を持っていたのではないかと推測できます。
 これによって、重量の大きな中戦車以上になると特別な揺れ対策が必要になるという仮定が出てきました。

 ナチスドイツは戦車兵の発言を戦車設計に反映していたらしく、初期の戦車には乗員と同数のハッチ
があり脱出が迅速にできました。また車体の揺れに関しても同様で車体の前端を越えるような長砲身は
揺れを激しくする懸念を生みました。停車後の揺れが早く収まったほうが射撃照準が早くできる為一時
期のドイツ戦車は備砲が小さかったのではないかと思えます。
 しかし現実的にいってヒトラーの見識のほうが正しく長砲身の主砲への転換が行われました。
戦車兵の揺れに対する要望とヒトラーによる長砲身の搭載命令の相反する要求に対する回答がパンター
の高級なサスペンションではなかったのかと思えるのです。


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