T.N.T.-SHOW

メカデザイナー山本薫のBlogです~2006・11・30 お仕事募集中 sp2q6z79@polka.ocn.ne.jp

コミティア148に参加しました

2024-05-26 22:11:18 | 同人誌


 本日は、コミティア148が開催され天気に恵まれて多くの人でにぎわいました。
私も新刊を作って参加しましたが、入稿が開催の3日前のぎりぎりになって肝を冷やし
ました。昨今の同人誌は3日どころか1日でもできるらしく、スピード化が加速してい
ますが、若い人たちはもっぱら電子書籍での購入が多いようです。それで、今回の新刊
は電子書籍での販売を申し込んだのですが、ちょっとトラブルがあってまだ開始されて
いないようです。
 イベントの方は、コミティアらしく序盤は人がまばらで少しずつ人が増えて行って、
みんなゆっくりと見て回っているようでした。昔の知人とも話ができました。このイベ
ントはこういう部分が主体で売る方は二の次といった具合です。しかし戦車関係の本が
少し売れて、二時ごろには完売しました。そのおかげで経費はペイできたようです。
もともとそれほど売れないイベントと思って無理にもっていかなかったので、もう2割
増しでもって行っても良かったかもしれません。

  

 毎回、コミック本は何らかの進化を目指して勉強していますが、今回は昨年末から5
月を目指して、アイディアから完成までの一貫したシステム化を目指しました。
 システム化などと言っても漫画作家の方はすでにリアルでやっていることを、理屈で
追及しなければならないのが現在の私の境遇です。まず様々な漫画ハウ・ツー本を読ん
で、漫画制作のノウハウを抽出して、手順を考えました。私にとって必要だったことは
アイディアだけでは漫画は成立しないので、どうしたら人に読んでもらえる漫画になる
のかという点でした。実は私自身には漫画を通しての友人はほとんどいなかったので、
そういう部分が欠落していた訳です。

  

 どの参考書を読んでも大切な部分はドラマだと書かれています。しかし、ドラマとは
いったいなんなのでしょうか。そして実際に漫画を描くのであればもっと詳細なノウハ
ウも必要です。そういう分析に2か月ほどを要して、プロットを描き始めました。
 某出版社で30年ほど漫画編集者をした方が書いた、映画を元に解説する漫画の書き
方指南の本があり、信ぴょう性があるのでそれを元にしてプログラムを組み立てること
ができました。その本では、登場人物を3名に絞り、そのかかわり方でいくつかの類型
があると言います。僕は、アイディアを思いつく段階までは比較的早いのですが、そこ
から先がうまく行っていなかったので、アイディアをドラマに結びつける方法を重点的
に考えてみたのです。

  

 その結果、ある程度高い確率でドラマに結びつけることができるようになりました。
プロットというのは話の骨格であって、実はドラマそのものではないのです。プロット
はあくまで話の流れであって、そこにキャラクターの感情の注釈をつけることでドラマ
になると知りました。そして読者は、主人公の感情の流れが理解できなくなると読むの
をやめてしまうとも書かれていました。実際その通りだと思います。
 漫画の主人公の感情の流れとしてのストーリーが最も重要であり、それはシンプルな
ものなのだと分かりました。この場合の感情の流れとは、単にびっくりするとかがっか
りするとかだけではなく、悲しんだり怒ったりして最終的に考え方に変化をきたす所ま
で描ければ成功ではないかと思えます。ただ、面白い事にヒーローにはこの手の変化が
ないのだそうです。ヒーローの目的意識は常に揺るがず、物語の中で一貫しているので、
それに変化を求めるとすれば、成長物語とのアレンジになるという事です。
 こうしたノウハウは、ある程度長い経験がなければ抽出できないものなので、経験が
ある方が書いた参考書をいくつも読んで見つける努力を惜しみませんでした。もちろん、
自分でもたくさんの映画やアニメやドラマを見て、それが正しいのかどうか、同意でき
るものなのか、よく考えました。

  

 3月に一つのプロットを描いた後、もう一つのプロットにかかり、今回はそれを漫画
に仕上げました。話を作る練習という意味では、何回でもプロットを作ってみたかった
のですが、やはり最終的に完成品に至らなければ練習の意味がないと思われたのです。
 実際に、漫画を描いて印刷して本になったものを読んでみると、何か印象が違ってい
て、細かな修正のノウハウが必要であることが実感できます。前回の失敗から、今回は
絵の密度を高めて細い線で描くのが良いと分かったので、それを試しました。
 また、1ページ内のコマ数も平均で2コマ増やして、1コマ分の面積が狭くなる所を
線の細かさでカバーするようにしました。印刷代をかけて本を作るのですから、いい加
減な物は作れません。出来上がった本に初見でだめな印象があれば、それを良く覚えて
おいて、次で修正する材料にするのです。今回見つかった修正事項は、フォントのポイ
ントが大きいという部分です。また、ところどころに粗さが目立つ部分があり、そこに
なにか細かい小物を書き込んだらフォローできたのでは、という勘所もつかみました。

 

3時にはブースをたたんで出張編集部へ行って、意見を聞こうとしたのですが、時間
が終わり際だったせいかあまり熱心ではない編集者に当たってしまい、突っこんだ意見
聞けませんでした。若い方だったので漫画に対しる見方も違ったようで、表面的なアド
バイスをいくつかいただいたのみで、内容云々までは聞けなかったのです。
 それではあまりに扱いがぞんざいだと感じたので、こちらからどうしたらよいのかと
聞いてみたのですが、漫画の文法を理解してト書きに頼らず絵で表現するようにと言わ
れました。私の方からはその編集者が読む気をなくしているのが良く分かりましたが、
そういう人にも読ませるのが漫画の文法だと良い方へ解釈しました。なぜなら、漫画は
たいていの人が暇なときに読み捨てにするものなのですから、難しい話を読ませるには
よほど巧みなやり方でないとだめではないか、と思うのですが。
 ただ、今回は絵はそこそこ描けていると言われたのでそこはプラス要素でした。毎度
のこと僕のコミックはお客が手に取る事もなく素通りして行くことが多く、意見すら聞
けないので、今後も編集者の意見は大なり小なり参考にして行けると思えます。
 時間がないというので余裕のある他の出版社の編集者に聞こうとも思いましたが、そ
の後の事もあったので切り上げることにしました。時間はちょうど4時でイベントの終
了の時間だったのです。

 

 面白い事に、こうして一貫した作業をしてみると、一話完結のアニメが良い教材にな
ることが実感できたのです。今回の僕の場合、モノクロアニメの鉄腕アトムでした。
ネットで無料公開していたので視聴してみると、SFのアイディアを毎回うまくドラマに
織り込んでいて、当時の人気の高さがこういう所にあったのではと思えたのです。
 今後も映画やアニメの視聴は続けて行こうと思います。そしてできれば漫画を読む事
も増やして行きたいと思いました。現在私は週刊漫画誌はほぼ読んでおらず、単行本を
買うのも1ヵ月に一冊くらいなものなのです。編集の人からあまり漫画を読んでいない
点を指摘されたので、何とかしたいと思います。 

 次の漫画本は半年先になると思いますが、その間も何らかの下準備はして、今回の本
からフィードバックできる部分は最大限活用したいと思います。
 


 
 
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 近況70 自転車の整備

2024-03-31 20:07:00 | 同人誌
   

 どうしても後輪の空気が抜けるのでここの所毎日空気入れをしています。なぜ空気が抜
けるのかというと主に原因は二つあって、パンクとバルブの不良なんですがパンクの方は
数日おきに穴が開くという異常事態で手が付けられません。またバルブの方は抜けたり抜
けなかったりなので、何かのコツがあるのでしょう。
 パンクに関しては穴を見つけてパッチをゴム糊付けすればよいのですが、この機会にと
ってあったワンタッチのパッチを試してみました。注意書きではチューブの表面を紙やす
りで粗くして貼り、30秒強く押すだけだそうですが、結果だけ言うとうまく貼れません
でした。なぜかはよくわかりませんがチューブと合わなかったのか、あるいはロードバイ
クのような細いタイヤでなかったからかもしれません。

    
 裂けたムシゴムと溶けたムシゴム

 バルブに関しては一度新型バルブをあきらめて、昔の虫ゴムのバルブに戻してみようと
したのですが、これもうまく行きませんでした。理由はというと虫ゴムが不良で穴が開い
たり、液体空気で溶けたりしたせいです。このゴムは100均の修理セットに付属してい
た物なので、その辺から考えると品質が怪しかったのは間違いないのですが、買い替える
より元の新型バルブに戻して様子を見ることにしました。新型バルブの場合二回に一回く
らいはまともにに気密になりますし、チェックすれば漏れもわかります。

      
 一カ月前のパッチの横にまた貼る  まだ使わない新品チューブ 

 それで結局は、パッチを3つ貼ることになりました。三回目は初回のパッチのすぐ横に
穴が開いたのですが、これはパッチがチューブの膨張を引っ張る形で開いたと思われます。
どうも素人技で思わぬ失敗がありますが、これはチューブそのものが古くなって来ている
という事だと思います。これでだめなら既に買ってある新品チューブに換えるのが無難で
しょう。
 本日の天候は初夏のように暖かく、桜はまだですが屋外で楽々パンク修理できました。
今後できれば春の整備をしようかと思いますが、時間がとれるか微妙な所なので最小限の
クリーニングで済ませることになるかもしれません。

   
 切れたチェーン

 先月のギアの交換は思ったよりうまく行って今のところ普通に動いています。ただし、
追加したワッシャーが少し厚かったようで、厚さは半分の1.5mm程で十分でした。寒さで
ディレイラーの動きが鈍るとチェーンにテンション(引張り)をつけるのが間に合わず、
トップギアの外へはずれるケースが時々あるのです。そして運悪く、チェーンの接合部が
引っかかって切れるという事が一回ありました。ワッシャーを薄い物に換える事もできま
すが、気温の上昇でオイルが正常に働くようになったので、半年は今のままで良いと思っ
ています。

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 去年は、3月27日に都心に行って花見をしたのですが、今年の開花は遅れていて昨日
や今日あたり開花という場所が多いようです。去年のブログを見ると、その後ストーカー
行為が激しくなり何かがあったらしいとありますが、今年も同じような事態になりました。
ただし今年はまだ都心へ行っていないので、これは私の言動とは関係なく行われたあちら
側の事情によるものと考えられます。しかも去年の事を知っているはずの者が今年も同様
のイベントに同調しているのですから、故意にやっていると考えてよいでしょう。
 この人たちはおそらくアカウントを削除するなどの方法で記録を消しているので、私の
責任にして逃げるというてん末を毎年繰り返していますが、半年くらいの長いスパンとは
言え、再現性がある以上は言い逃れが効かないと思えます。つまり、次回のリセットがあ
る前にそれを指摘する事も可能なわけです。

   

 しかし、長年この人たちを見ている限りで感じるのは、この人たちの精神の脆弱性がそ
の根底にあるという事です。結局は他人に精神的に依存しないと生きていけないことから
目を背けつつ、治す方法が分からずやめられないという悪循環があるのでしょう。
 原因になっているのはごく少数の人で、その人を特定すれば止められると以前は考えて
いましたが、これは社会的な広がりを持った集団の病理であるように思えます。

 

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 コミティア147に参加しました

2024-02-25 23:06:39 | 同人誌
   

 本日はコミティア147が開催され、コロナ禍の以前とほぼ同じように賑わいました。
私は一般参加でしたが、その目的は去年末に作った漫画本を出張編集部に持って行って、
プロのご意見を聞くことにありました。また、久しぶりに大規模な創作イベントを回って
そのレベルや技術や傾向を感じ取る目的もありました。
 コミティアはコロナ禍以前のコミケと違って入場も全般的な雰囲気もまったりしていて
一般参加としては昼頃行ってもよかったのですが、少し早めに行って一般参加列に並びま
した。しかしおり悪く冷たい雨に降られて30分ほど耐えることになりました。もっと早
くから並んでいた人たちはつらかったと思いますが、ここでしか手に入らない本を手に入
れる為にあえて早く来たのでしょう。
 まず会場を少し回って、うまい人や刺激を受ける本を探しましたが、どの本も技量とし
てはプロ並みで、昔のコミティアのような手作りの雰囲気が感じられません。そういう物
もあるにはありましたが、ずっと数が少なくなって肩身が狭そうです。5~6冊の本を買
い、全体の半分くらいを1時ごろまで歩き回りました。昔は全部手に取ってみていたもの
ですが、いまではとてもそんなことはできず、ストーリーの良い物を発掘するのは困難を
感じます。どうしても見た目のアピールが重要であると痛感しました。
 僕の本をここへもってきても、確実に一顧だにされないと思い、大変な危機感も感じま
した。しかし、もう時間に余裕がありません。気を取り直し出張編集部のブースへ向かい、
雑誌社の名前を閲覧しました。人気がある講談社のブースには人が列をなしていたので、
本を一冊置いて他を当たりました。若い頃お世話になった少年画報社は来ておらず、もう
一社の徳間書店へ行くと空いていたのでそこに決めました。

   

 編集の方は僕よりずっと若く、どういった経験を持つ方か分からなかったのですが、多分
僕より今風の漫画に慣れ親しんでいるはずです。編集さんは僕の本を二回読んでからご意見
を述べられましたが、その時点で話が難解で理解しずらい部分がある事が良くわかります。
そしてやはり、話が分かりにくいという指摘がありました。いろいろ話をしてみると、まず
導入部が説明不足で面食らうという事と、結末が唐突でよく分からないとおっしゃるので、
少し口頭で説明したところ理解していただきました。つまり、見た目ですぐ読者に分かるよ
うに演出を工夫し、絵で表現すべきという事です。
 プロットとしては筋は通っていてもキャラクターの感情表現が伴っていないので、読者が
分かりにくいと言う、僕の今までの漫画に共通した欠点が指摘されました。僕としては今回
その部分を治すべく注意したつもりですが、まだ足りないという事です。ネームを描いた時点
で編集さんのような漫画に理解のある方に読んでもらって意見を聞くのが、最も効果のある
改善方法であることは明らかですが、今の僕の環境ではすべて自分でやる以外に方法があり
ません。なぜなら出自の明らかでない人に読んでもらっても、その時点で情報がネットで拡
散されることは目に見えているので不可能なのです。
 自分の目と考えで良い漫画を量産できるようなロジックを構築する必要がありますが、これ
はどの漫画家さんでも同じことで、みんな自分(と編集者)の判断しか当てにならないのです。

   

 その後、帰途につきましたが、さてどうしたものかと考え込んでしまいました。しかし、山
積みにされた問題もコミティアに来たことによって得た収穫といえます。これがなければ前進
することすら危ういのです。今後もできれば機会を得て他人の意見を聞いてゆきたいと考えて
います。
 帰りに書泉ブックタワーによって蔵書のストックを確認しました。どういうわけか国元戦車
塾の書棚に置いてありますが、他の方々から特別に扱っていただいて大変嬉しく思いましたが、
今後の戦車関係の解説本はしばらく続かない期間があるので少し残念でした。

   
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 新しい年 2024

2024-01-01 22:58:44 | 同人誌
 

 昨年末の無理が重なって年始は外出もせず家で過ごしました。印刷所に11月21日に入稿して、
刷り上がったら一部を受け取って自宅へ運ぶ予定でいたのですが、印刷所の方で刷り上がったらすぐ
知らせる手はずが年末までずれ込んだのです。12月29日に池袋へサスペンション百科と砲塔百科の
一部を受け取りに行き、人力で自宅へ持って帰りました。その量がカートで運べる限界に近く、その疲
れが抜けないうちにコミケへ行って残部を自宅へ持ち帰ったのです。29日のことがなければ持ち帰った
のですが、とても無理だったので宅急便で発送し、今日受け取りました。
 首や腰が痛みましたが同人誌制作で家事を放っておいたので、今日雑煮を作り洗濯をしました。
幸い天候は良いので初詣は次の機会にして、家で休もうとしていたら地震が起きてTV番組は全部
地震速報です。石川県には親類がいて、母が心配だから電話番号を教えてほしいと電話してきまし
た。年始から大変な年になりましたが今年はどうなるのでしょうか。
 昨年は母が交通事故に遭った関係で酷い後半でしたが、今年はもう少し自分の事に力を入れ
なければ以降の事につながらないと考えています。引っ越しを優先するか、漫画の方を優先するか
という部分はありますがその辺は臨機応変に対応してゆこうと思っています。


 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 前回コミックを描いたのは2016年1月頃でした。それから約8年ほど経つわけですが、戦車サスペン
ションの本のおまけ漫画くらいしかコミックを描く機会がなく、戦車砲塔の本では印刷費の関係で削除
せざるを得ませんでした。昨年に入ってから私事の関連で戦車砲塔百科を総集編として作ってから次の
本をどうするか考えなければなりませんでした。
 以前のコミック本はペン画までアナログ原稿として進めて、以降はスキャナーでデータ化して仕上げ
をphotoshopでやるという手順でした。私はペンの使い方が下手でこれが漫画制作の一つのネックにな
っていたのですが、今回のフルデジタル原稿では鉛筆と同じ使い方でペン線が引ける上に手振れ補正が
効いていて非常にきれいな紙面とすることができました。まだ筆圧感知とか線の太さやツール選択など
改善の余地はありますが、ひとまずこれで原稿製作を進めることができます。

 絵柄とかストーリーの問題は常々頭にあった懸念事項だったので、今回はその改善からかかったので
すが、絵柄の改善まではなかなか手が回らず、下書きの時点で多少練習する程度になりました。
 デジタル原稿は原稿を仕上げる手順が比較的自由で11月中までは枠線・吹き出し・効果線を先に
入れました。レイヤーで区切ってあるので以降の変更の自由度が高い利点があります。絵のレイアウト
をネームで先に決めてあったので、そういうこともできるのです。細かい隙間にまで絵を書き込む事が
できると、その時点で画面の広がりに差が出ます。

 描いている間感じていたことは、線の太さが適切なのかとか背景が描かれていないコマが多いという
点でした。原稿で描いたものが実際に印刷物になってみるとまるで印象が違ってしまうものです。自分
ではうまく描いたつもりでも精密感が出なかったり、逆に緩急がまずくてたるんだ画面になったりする
ものです。
 実際に印刷された本を見てみると、やはり何か違う感じになっていて、描いた時と違う印象になって
いました。表紙は大体印象通りだったのですが、モノクロページが全体的に白い印象で見栄えが良くあ
りません。これはベタ(黒く塗りつぶす部分)がほとんどなく、薄墨で全体のトーンを統一したため見
た目が薄っぺらくなってしまったためです。
 それと、ところどころキャラクターのデッサンの狂いが目立って見栄えが良くない点が気にかかりま
した。やはり描いている時と、印刷されたものを見る時では『見え方』に違いがあるのです。対策はた
だ一つ、描き続けるしかないのです。

 全体的な印象としては、ページの少なさにしては話を詰め込まれでいて読んでいる方がついてゆけな
いという感じです。40ページ程度では絵的に見せる方向が必要ですし、ストーリーをもっと簡略化して
分かり易くする必要があります。それと導入のページ数を取って読者が話に入り込みやすくし、もっと
魅力的な絵を勉強してデッサンも正確にする方向性が見えてきました。
 それと全般的に線がきたない印象があります。これは使用したClistaのせいではなく、ツールの選択や
線の抜き差しによる強弱が関わっています。B5の本ではもっと細い線を重ねてきれいな絵を見せる必要
があるのです。これももっと絵を描いて慣れなければきれいな線は出ないと感じました。

 絵的な問題が多く、これではストーリーとかアイディアはアピールする前に手に取ってもらえないと
思えました。これは諸々の事情で作画時間を圧縮した影響が出ているためでもあります。作画時間をも
っと長くとって、最低でも今の2倍は必要ではないか思えますが、今の制作環境では描く端から勝手に
盗まれて公表される恐れがあり難しい状況です。では描いたらすぐネットで公表したらどうかという方
もおられると思いますが、それは著作権者である私が決めることです。すぐ公開するか10年後に公開す
るのかは私が自由にできることであり、ほかの人があれこれ手出ししてはいけないと著作権法に定めら
れています。
 しかし精神に障害のある人物はそのあたりの歯止めがなく、電波盗聴のような方法で勝手に画面を
閲覧したり配信までやってしまうそうです。まあ、その画面をみせられたら本人が配信していると思い
込んでしまうのでしょうが、それはミスリードというものです。そんなバカなことはぼくはしません。
というかそれではまともに描けないでしょう。

 今回の漫画制作は始める前から不評であることが分かっていたので、完成品の評価よりも制作過程
に価値を見出さねばなりませんでした。つまりマニュアルを創出してその通りに実行するシミュレー
ションが第一目的にありました。それはうまく行って結果としては上々でしたが、肝心の作品の完成
度が低く、今後の課題となりました。やはり最終的には漫画として読者の目で判断していただき高評
価を得たいというのはどの漫画作家も考える事でしょう。
 今年はまず普通に完成した本を読んで買っていただくレベルにすることを目標とします。勝手に
覗く人は論外で害悪にしかならないので、事の良し悪しに関わらずご遠慮ください。

 

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 コミックマーケット103に参加しました

2023-12-31 23:11:19 | 同人誌
   

 本日はコミックマーケット103の二日目が開催され、多くの人でにぎわいました。
前日の天気予報で天気が下り気味になることを聞いていたので、持ち込む荷物の防水に気を
使いましたが、実際にはぱらぱらと小雨が降る程度で心配するほどでもなかったのです。30日
には14℃という年末らしからぬ暖かさで、自転車の整備をしていました。チェーンが滑る症状と
前輪の減りがひどい事が分かっていたのですが、いつまでたっても時間が取れず、年末の好機と
思ってやったのです。結局新しく用意したチェーンは適合せず、余計滑りがひどくなったので元の
チェーンに戻しました。ギアもチェーンもひどくすり減っていることが確認できましたが、手の打ち
ようがなく来年対処するしかありません。前輪の交換と大まかな掃除をしてその日は作業を終えま
した。

   

 会場に着いて設営をして、今回も滑り出しは普通な感じでしたが、今回から一般の入場が
フリーになると聞いて少し期待もありました。コロナ禍の後コミケは入場量制限があって売り上げ
は頭打ちどころか右肩下がりです。そして今回は新刊がコミックということなのですがミリタリーブ
ースでは客層からして違います。少しでも既刊が売れてくれればという願望はありました。
 場所としては島中でしたが、ミリメカの場所が東館のコーナーにあたっていて、意外と人は良く
通る場所です。しかし「新刊は?」の問いに「ごめんなさい今回はコミックでミリタリーではないSF
なんです。」と何回も謝ることになりました。
 
   

 最初の1時間ほどはアーリーチケットのお客層でまばらなかんじでしたが、それ以降は人が
たくさん入ってきて正午ごろには昔のような満員の状態になりました。今年はコロナが一応終
わったという一般の認識で、マスクをしていない方もちらほらと見かけます。1時近くになっても
人出は衰えず、たくさんの人の流れがあります。最初のころはそれほどでもなかった売れゆきも
少しずつ伸びてゆきました。少しだけコロナ禍以前を思い出しました
 2時ごろになると流れも緩やかになって素通りするばかりになりました。前回はここから3時
ごろまで粘って何冊か販売できましたが、今回は新刊なしという事もあり、雨の方も気にかかる
ので少し早く切り上げました。
 売れないことを見越して持ち込み数は最低限に絞り、会場からメロンブックスさんに何冊か
引き取っていただく事前予約を入れておきました。同人の世界も便利になりましたが、これは電
子書籍などの台頭にともなってサービスをすすめなければならない昨今の事情でもあるのです。
イベントでの売り上げが期待できず、ネット販売でしか売れないのであればこちらの必要経費や
諸々の負担も考えコミケから撤退することも考えねばなりません。ネット販売ではその費用が購
買者の負担となるしイベントでの値引きもないので費用面では不利なはずですが、なぜイベント
での売り上げが伸びないのか分かりません。
 何らかの妨害工作(ネガティブ・キャンペーン)も考えられますが、今のところその兆候はあり
ません。

   
 
 帰りに秋葉原書泉ブックタワーに寄って在庫を確認しました。サスペンション百科はまだありま
したが砲塔百科は品切れだったのでメロンブックスさんに補充を頼むつもりです。メカ関連の本を
数冊買って浅草へと向かい、年末のお参りをするつもりでしたが、立ち食いそばを食べたところで
疲れが出て帰ることにしました。無理をしてもいいことはないし本をカートで運んでいるので雨の方
が心配だったのです。
 8時ごろ最寄り駅に着くと雨が上がった後で、地面は濡れていました。どうやら天だけはぼくの
味方だったようです。
 その後は家で寝る事しか考えていません。初詣は年が明けてからですね。 
 
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 近況66 同人誌入稿

2023-12-22 22:09:48 | 同人誌
    

 昨日、印刷所へ入稿しました。ネット通販ではすでに14日に告知を出して予約受付を開始
しています。販売はメロンブックス・虎の穴各サイトです。販売価格は300円+税です。コミック
マーケットにおいては300円で販売予定です。本の名前はVTfuze(VTヒューズ)と言います。
これは近接信管の事ですが、僕の五番目のコミック本なのでVの字が入っています。掲載コミック
はヱポックと言いますが、これの意味は漫画内に描かれています。エでなくヱなのはローマ字のY
の表現で最近の流行りも取り入れたつもりです。
 今回は初のフルデジタル作画に挑戦したので、紙の原稿は一切ありません。ただし企画段階
での情報漏洩を防ぐため紙の上での作業に徹して、ノート上に設定を描きました。一部の完成
原稿には時間短縮のため設定を直接掲載して手直しするという方法を取りましたが、本来なら
ペン入れして清書するべきでした。それはロボットの作画なのですが、メカの清書はとても手間が
かかるものなのです。ただしデジタル作画では直線を引く事が非常に簡単で、線を描きなおす事
もボタン一つでできるので何度でもトライできます。清書しても思ったより時間がかからなかったか
も知れません。

   

 不慣れなデジタル作画のため完成まで10日ほど超過しましたが、あらかじめ時間を見込んで
おいたので入稿には余裕をもって間に合わせることができました。ただし通販の発送が来年にな
ってしまったので購入された方はしばらくお待ちください。
 デジタル作画では以前もトーンを塗ることで省力化していましたが、今回ではPhotoshopでは
なくCLIPstudioを使ったので作業方法を変更して慣れなければなりませんでした。しかし、この
プログラムは漫画制作に特化していて効果線や吹き出しなどの機能があり、時間短縮にかなり
の効果を上げることができました。吹き出しに関しては縮小すると線も細くなってしまって使えない
と思われましたが、フォトショップで線を太くして縮小すれば形状を自由にできるので対応できる
事が分かったのです。また、コマ割りの凡例もあったのですが、今回は自分で作画しました。
 総合的に見てかなり使えるツールであり、今回購入した液晶ペンタブレットと合わせて使用す
ればプロ級の原稿製作も可能だと思えました。今回の漫画はそのプロットタイプとなるもので、
次回からは更に時間短縮と技術向上を考えています。

メロンブックス
https://melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2184516
虎の穴
https://ecs.toranoana.jp/tora/ec/item/040031119797

   

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 以前のブログ記事にも書きましたが、下準備の期間からボランティアストーカーによるアンチ活動
があり、著作物の秘密保持をしなければなりませんでした。年末の期間では11月末、12月15日、
12月末日にリセットが予想されたので、その期間まで行われたストーカー行為の記録が消され洗濯
されて一般に流布される恐れがありました。そこで11月末のリセットを確認してから作画に入り、15
日以前に通販予約を開始すると同時に一部の完成原稿を公開し、その後残りの作画を完成して
年末までにイベントで販売するという手順を守ればアンチ活動の影響は受けないはずです。
 今の住居に引っ越してきた当初から、ここでの作業が外部に漏洩することが分かっていたので、この
様なスケジュール管理で対抗したわけですが、当然のことながらこのような著作権の侵害に対して誰
も抵抗しないばかりか慣れあって後押ししている状況は異常であるし、今後の創作界隈にとっても
悪影響は免れないと思えます。噂ではアンチ側は打撃を受けたそうですが、サイコパスというのは全く
めげることなく自己弁護し自己の利益のために活動し続けます。私がその人物を特定し、法的にそ
の活動を封じない限り来年もこれらのアンチ活動は継続されると考えられます。

   

 今回のボランティアストーカーは20代を中心とした地元のコミュニティーだったようですが、これを後援
した30~40代のコミュニティーが存在して情報面でバックアップしたはずです。この両者に対して私は
利害関係を持たないし、創作を妨害される言われがありません。おそらくその端緒としては、私の偽者
が多数暴れまわって真偽を確かめないまま私への加害へ移行した馴れ合いがあったと考えられます。
良く反省して本当の犯罪者を処断していただきたいと思います。

   
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 近況61  コミケから1週間

2023-08-21 20:47:08 | 同人誌
   

 コミックマーケットの準備をする数か月前から、私生活で時間を取られることが多く創作
活動が影響を受けることが予想されました。それ以前から予期されていた事ではありますが、
6月中旬に母が事故に遭い急遽対応しなければなりませんでした。
 本来ならその頃から新刊の作成に入るところでしたが、ほかの親族は全く当てにならず
私は独力で全てを解決しなければなりませんでした。そこで新刊はあきらめ、これまでに刊行
した戦車砲塔の本の総集編を作ることにしました。時間の余裕があればそこに新刊に予定
した記事を載せることもできるはずです。
 しかし、事態は思ったほど簡単ではなくたびたび母宅へ行き事態の収拾に当たらねばなり
ませんでした。7月に入ると母宅のエアコンが作動しないことがわかり、原因究明と対処が
これに加わります。結局、使用10年を過ぎた本体の電子部品関係のエラーらしいと分かり
買い替えと付け替え工事を手配し、8月初旬に終えました。
 母は、事故の影響で片目の視力が低下したので反対側の目の白内障手術をして視力を
回復する方法をとることにしました。事故後二週間で決断を下し、術後の経過も順調で現在
は以前の生活に戻りつつあります。

  

 これに夏の暑さによる自身の疲労も重なり、充分に体調管理しなければ共倒れになる危険
がありました。私自身も首の持病を抱えていますので、慎重に事を運ばないと同人誌の刊行も
危ぶまれます。幸い、いくつかの危機を切り抜けて両方の解決を図ることができましたが、同人
誌の編集の時間が足りず誤字脱字を連発する結果とあいなりました。
 同人誌の脱稿時には毎回徹夜作業で詰めるのが通例でしたが、それをやるとその後々に
影響することが予想されたので、断念しなければなりません。やはりもう若くはないし、小康状
態の母にどういう突発事項が起きるかわからなかったのです。結果的にいくつかのトラブルを
うまく片付けてイベント参加と撤収までは終えることができました。しかし、それで終わりではあ
りません。
 イベントでの販売部数が思ったほど伸びず、また事前の会場への搬入発注に間違いがあり、
大変な数が余ってしまったのです。一部はメロンブックスさんに引き取ってもらえましたが、大箱
二つ分の本を宅急便で発送するのに大変な思いをしました。それで買って1年ほどのカートを
壊してしまいました。アルミ軽量のカートだったのでプラスティックの車軸が摩擦熱で溶けてきて
消毒用アルコールで冷却しながら押す始末です。
 その大量の本も通販が好調で、早ければ今月中に戦車砲塔百科の初版はなくなる予定
です。なぜ、例年と異なる売れ方になったのかは理由がわかっていません。ただ、今回の総集編
の販売は前回の戦車サスペンション百科のことから予想されたことらしく、総集編が出るまで買
い控える動きがあったのかもしれません。実際にイベントでは今回の新刊は総集編ですと紹介す
ると、それだけ買って行く一般入場の方が大半でした。それで戦車砲塔の本Ⅳは残部から考え
て在庫が残ることが予想されます。イベントでは戦車サスペンション百科がよく売れる傾向があっ
て、今後も細々と売れるタイプの本ではないかと言う実感を得ました。在庫がほぼなくなったので
機会を見て八回目の増刷をしたいと思っています。
 イベント後の1週間で通販での残部チェックと補充の発送を行い、その他の書類仕事と母宅
での雑用をこなし、今後の増刷に備えて戦車砲塔百科の校正と再入稿の準備を進めています。
また、PANZER誌に一冊献上しましたので、気に留めていただければ次々号あたりに掲載していた
だけるかもしれません。これらのフォローが終わって初めて僕の夏の同人活動は一段落つくのです。

   

 これらの期間中、アンチによる妨害工作が度々あり精神障害者による名誉棄損があった事が
伺われました。しかしそんなことより多くの一般人がその情報の真偽も確かめないまま妄信し同調
したことの方が重要でしょう。幸いそれらの動きを回避して事なきを得ましたが、これを教訓にネット
上での犯罪的行為の防止と取り締まりを望むものです。
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 コミックマーケット102に参加しました。

2023-08-13 21:29:41 | 同人誌
   

 本日はコミックマーケット102二日目が開催され、私も新刊を作って参加しました。
数日前から台風が日本に接近していて、影響が懸念されましたが、二つの台風はそれて行って
コミケには大きな影響がないように思えました。それで油断していたら、朝の出がけにどしゃぶりが
始まって、あわててゴミ袋を本を入れた段ボール箱に被せる始末です。
 幸いただの通り雨で駅に着くころには上がっていましたが、もし自転車で走っている最中だった
ら防ぐ間もなく本は水浸しになっていたでしょう。
 そんなアクシデントもありましたが、おおむねいつも通りに会場に着き、準備も整いました。今年
のコミケは久しぶりに通常に近い開催で希望が持てますが、期間は二日間のままでやはり規模
の縮小はさけられないようでした。有料化されてから人の入り方も整然と整理されて、前も書き
ましたが野性味のなくなったイベントという感じはします。その代わりネット方面での拡大は年々
進んでいるようです。

   

 今後の僕の方向性というのは混沌としています。どちらかと言えばミリタリー関連を縮小して
また漫画を描く方向で進めてゆきたいのですが、実力的には今一つ二つであります。それと、私
生活の変動もあります。突発的なトラブルが起きやすくどうしてもまとまった時間を取りにくくなる
ように思えます。今回の新刊にしても戦車砲塔の本のⅠ~Ⅳの総集編です。記事を読みやすく
するため再編集したという部分はありますが、内容は9割がた再録です。それでもぎりぎりのタイ
ミングでしたが、やらなければならなかった理由は『キリ』をつけるためでした。以前のサスペンション
の本の時も、一冊にまとめることで印刷に関する煩雑な手続きを省略しなければ先へ進めない
という状況がありましたが、今回も四冊を一冊にまとめる事での省力化を狙っています。

   
 
 当日は夏のコミケらしく大変な暑さで、それに湿気が加わって熱中症が懸念されました。そして
困ったことに『のぼり』を固定しているテープのノリ面が暑さでやられたらしく、頻繁に傾いてきます。
元々は簡単なパーツ構成で最大の効果を上げるように考えたものですが、組み立てがビニール
テープやダクトテープに頼っていたので、夏はいけません。今後のぼりを立てるのなら構造的にしっ
かりした物にする必要があります。
 熱中症の方は水やスポーツドリンクをたくさん持って行ったので大丈夫でした。バッグの飲料を
凍らせてタオルで包んで持ってゆく方法は結構有効で家から6時間たっても十分冷たい飲み物
を得ることができました。現地やゆく途中で買う方法もありますが、貴重な時間を浪費するので
時間に余裕がある場合に限ります。即売会でなければ濡れタオルとかミストを出す送風機がよい
らしいのですが、本を扱う関係でだれも使っていないようです。

   

 湿気があまりにもすごいので外の天気が気になったのですが、聞いた話では又しても豪雨だそう
で、1時を過ぎたあたりから人出もまばらになり、今回は前回並みに売れない状態でした。それで
も一応収支的には経費をペイできたので、コミケとほかのイベントはやはり違います。そして会場か
ら売れ残った本をメロンブックスさんに少し回収していただいたので、その分の売り上げで埋め合わ
せができると思います。
 イベントが終わって外に出ると水たまりができていて確かに雨が降ったようでした。自宅に帰る道
すがら曇って遠くの雷雲が光っています。そしてシャワーを浴びてPC前に来ると土砂降りになっていま
した。運が良かったのか悪かったのか、ともかく本を濡らすことは回避できましたし、汗と湿気で不快
な感じでも体力は何とか持ったのです。この2か月は大変長かったのですが次へ引き継ぐことができまし
た。

   
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戦車砲塔の本Ⅳの増刷に関して

2023-07-13 17:52:47 | 同人誌
   

 昨日、日光企画池袋支店へ行って原稿を収めてきました。2刷目が半年以上かかったのは
異例の遅さですが、これには単価を下げるために従来より多く刷った事と、AI関連の混乱が
影響していたようです。6月に入って私事で作業が進まず、メロンブックスさんの通販在庫が
切れてしまいましたが1週間程後に補充されるはずです。
 昨日の東京は体温なみの37度の気温となり、移動するのも困難な状況でしたが、池袋から
神保町と秋葉原をめぐり所用を済ませて帰宅しました。書泉さんの在庫チェックではブック
タワーの一部在庫が切れている事が分かったのでフォローしたいと思います。
 今後のことですが、戦車砲塔の本はⅤを出さず総集編にまとめる予定です。可能ならいく
らか記事を書き足しますが、基本的に戦車サスペンションの本と同様に9割が再録となります。
戦車サスペンション百科はいまだに細々と売れ続けるロングラン商品となりましたが、砲塔の本
の総集編もそうなってくれるでしょうか。期待したいところです。

   

 この手の解説本は僕の性に合っているらしく、これまでシリーズを重ねることができました。
これも買ってくださるお客さんたちのおかげです。今後も何か取り組んでみたい課題が見つかっ
たら始めたいと思いますが、まずは絵の方へ一旦戻って売れない漫画本でも作ろうかと思います。
 巷ではAI関連の混乱が一段落して、多くの大手画像サイトではAI禁止となることで決着を
見ました。しかしAI生成画像そのものがこれで消えるわけではなく、気づかない部分(例えば
漫画の背景画等)では浸透が始まっていてこれらの研究は今後も続いてゆきます。また、画像
生成以外のAI活用は確実に社会に浸透していて、もう後戻りが効かない線を越えています。
それらに関する勉強も進めてゆきたいと思います。
 これからの人間の人生というのは、生涯学び続ける必要があるのだそうです。今までは、学生
時代に勉学し、就職して仕事をし、引退後に余生を送るという3段階だったそうですが、今後は
次々に出てくる科学技術や新情報を学んで使いこなして行かねばならないのです。それはそれで
面白いと思いますが、まずは目の前のAI問題からかたずけて行かねばなりません。

  

 6月末ごろにTwitterが閲覧回数制限を始めて混乱が始まりました。その理由はAIが自動
検索を大量に行うせいで機能に支障が出たらしいのですが、僕にははっきりした事はわかりません。
しかしその直後、メタバースの失敗で多額の負債を抱えるメタ社がThredsというSNSを立ち上げ
競合する姿勢を示したことでさらに混乱が増しました。その後の評価でスレッズは機能的に未熟で
制約も多くTwitterの代わりとはならないとされたようですが、避難先としてマイナーな掲示板が
パンクしたり、元2ちゃんねるである5chで内部抗争が起きたりと、ネット内のこの界隈では
再編の動きがあります。

   

 これらの混乱のせいか、僕の周囲の6月末のリセットの影響はミニマムであり怖いくらい平穏に
時間が流れています。どうやらネット内で長年僕にアンチ活動を行っている者が地元の若年層に
情報を流すことによって兵隊として使っていた構造があるようですが、それが今年に入ってからのネ
ット環境の激変で縮小したのではないかと考えられます。彼らの私に対する直近3年程の背乗り
は失敗に終わったようです。こんなことを続けているうちに年々彼らの手口は明らかになって逃げ道
がなくなっているはずですが、やはりそこは精神に障害があるためか全てを捨て去って逃げるという
事はできないようです。周囲の人間を不幸に巻き込んで行き着く果てまで行った彼らは最後にはどう
なるのか?それは私の関知するところではないのです。
 本日7月13日から撮影罪が施行されるそうで、盗撮によって性加害を与えるような場合には
罰則が適用されるそうです。しかしこれらの盗撮に関してはプライバシーとかスパイ防止等も関わる
ことですので、今後の法改正の行方が気になるところではあります。

     
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AI作画について 3

2023-04-23 20:43:44 | 同人誌
   

 先ごろ欧州がAI関連の規制に関して具体案を発表し、2024年をめどに実行すると発表
しました。一方、日本では地方自治体がchatGPIの導入について発表し、それらの文章
生成物は表に出ない旨を表明しました。
 AIの発達に関しては、あるレベルが達成されてからの社会への浸透が急激に進行し、
二次元画像の著作権の問題が論議を呼んでいます。中国のゲーム業界ではAI作画が手描
きの絵を駆逐し始めたと言われます。この辺りは各々の国による著作権や文化への考え
方が表れている様です。

    

 欧州は文化の発信地であり、アメリカは欧州に習い日本はアメリカのサブカルチャー
に習うような風潮があります。文化の多様化の時代となり日本はその様な流れから脱却
しつつあるのも事実ですが、国力の衰えから欧米の先進国に習い後塵を拝す傾向からは
抜け出ることが出来ていません。したがって欧州のAI関連への規制は遅かれ早かれ日本
へ影響をもたらす事は必然となるでしょう。
 一方で中国の対応はそれとは対極的です。以前も書きましたが、共産主義的な考え方
では現物が存在し効力を発揮する事に意義を見出し、それは国防軍事分野では顕著です。
中国は90年代以降、国策で漫画・アニメ等のサブカルチャーを推進しましたが、それは
経済や情報と同列に文化を捉えているからです。AIが効率的に生成物を作り得るならば、
それが上記の考え方から推進すべきという考え方に至るのも無理からぬ事と思えます。

   

 この二つの考え方は、イデオロギーによってAIへの対応が変わってくる事実を示して
いる様に思えます。そして日本は二つのイデオロギーを所々取り入れて独自の社会構造
を作ってきました。良い加減だったのか適当だったのか、いずれにしても極東の小国が
文化的に特異で独自な位置を占めているのも事実です。
 私には、今後の日本のAIに対する方針が迷走するように思えます。そして何かの外圧
で急激な舵取りをすると言う歴史的な動きをトレースするのではないかと考えています。
それは日本に良くも悪くも統一された価値基準がないという点と、経済大国としての立
場上他国との関係を無視できない事から、主たる付き合い先に右へならえせざるを得な
いからです。主たる付き合い先とは欧米の事です。
 ロシアのウクライナ侵攻以来、日本の欧米への接近はますます進んでおり、欧米各国
は中国の締め出しを進めつつあります。日本がAIに対する独自で強力な評価ができない
以上は、欧米に少し遅れて追従するというのが順当な予想でしょう。問題となるのは、
その時期です。対応が遅ければ遅いほど混乱をきたす事は目に見えています。その間も
AIは発展し、人間の能力を超えるシンギュラリティが間近かに迫っているのです。

   

 よくAI規制に関しては科学の発展への逆行の様にいう向きがありますが、それは違う
と思います。社会への影響が大きい技術であればあるほど、そのガイドラインが必要で
あり、悪用と暴走を抑制するのは時代の必然ではないかと思えます。勿論、どういう規
制であれ定期的に見直す機会を設けなければならない事は言うまでもないのですが。

    

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