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メカデザイナー山本薫のBlogです~2006・11・30 お仕事募集中 sp2q6z79@polka.ocn.ne.jp

自転車の修理13 ボトムブラケットのパーツ交換

2018-03-25 22:21:12 | 日記・エッセイ・コラム


 昨日、都内の桜が満開になったらしいと聞いて出かけて行きました。毎年、決まったコ
ースで回ってくるのですが、今回はまず東急ハンズで自転車のベアリングを買いました。
1個100円なので入手しやすいのですが、売っている場所がそこしか心当たりがなかっ
たので寄ったのです。普通の人はベアリングの交換を自分の手でやる事などまずないので
自転車店でもほぼ取り扱っていないのです。
左上にあるのがクランクを抜く工具。その下が専用のねじ回し
 ボトムブラケットの不調に関しては常々このブログで書いていましたが、分解用の工具
がそろったので先週ばらしてみました。まず中の様子を見ようと思ったわけです。所が、
内部は考えていた以上の惨状で右側のベアリングのカバーが完全に分解していました。
 これでは異音が出るのも当たり前で、小石が入っているのを回し続けたようなものです。


内部パーツの摩耗は目を覆うばかりで、もう一刻の猶予もなくパーツを交換する必要があ
りました。しかしボトムブラケットのパーツはロードバイクの物ならすぐショップで手に
入りますが、一般自転車のパーツは売っていません。自転車店で交換を頼めば工賃ととも
に数日でやってもらえるはずですが、私は自分で交換する事を考えてオークションを物色
していました。
 直ぐに中古パーツを落札し、4日程で郵送されてきたので本日組み込んでみました。
値段は送料等全て含めて600円程。クランクシャフトとベアリングの左側受け皿とスト
ッパー用のネジ、それとベアリングも二つ込みでしたがこちらは新品を使った方が良いの
で昨日買ってきたわけです。
 その間一週間ばかりの間があるので、とりあえず左の原形をとどめているベアリングを
右に移し、回収したベアリングのボールを左側の受け皿にグリースで塗り固め、ブラケッ
トを閉じました。昔はこの方法で分解組み立てをやっていたそうなので、最悪でも一週間
くらいは持つはずです。
 幸い、この応急処置は上手く行って、かなりの距離を走ることができました。

ボトムブラケットの不調の元凶は、この左の受け皿の不良だったようです。
ネジ山がなぜか二カ所高くなっている! 削って応急処置。
 ブログによれば2年前の3月にもボトムブラケットの分解を試みて、ベアリングの交換
をしていますが、その時はクランクを外す専門工具がなく、右クランクは外せませんでし
た。右のベアリングにもアクセスできずそのままだったのですが、今回はほぼ完全に分解
して右ベアリングの異常を発見できました。しかし右の受け皿はどう回しても外すことが
できず、交換は困難でした。右の受け皿はクランクの回転方向に準じて逆ネジになってい
るのですが、ベアリングの異常に伴ってクランクを回すときつく締めるのと同じ効果があ
ったようで、外せなくなっていたのです。

 もし右の受け皿の摩耗が酷ければ、パーツ交換してもクランク軸のぶれは治りません。
しかし、幸いぶれは1mm以下で新品とほぼ同じ状態に復帰させることができたのです。
注意深くクランクを回しながら調整してネジを締めて行きましたが、クランクがあるポジ
ションに来ると遊びが大きくなり、他の位置ではぶれがなくなることが分かります。これ
は右受け皿の摩耗の深さを示しており、他の部分より摩耗の深さが浅かった事を伺わせま
した。今後はクランクのぶれが進展しないか注意が必要で、その場合は右の受け皿の交換
を考えねばなりません。

 今回交換したクランクシャフトは、オリジナルのシャフトより1cm程長く、どうやら
前ギアが複数枚の場合に対応しているようです。そこで前ギアを交換する時に枚数を増や
してディレイラーとシフターの追加を考慮できるようになりました。この場合はギアの歯
のチョイスとか厚さ以外にも、後ろギアのディレイラーの交換の必要性も考えなくてはな
らず、当分は先の話になりそうです。

 とりあえず、二年越しの自転車の不調はこれにて解決し、廃車の危機は気にせずに済む
ようになりました。こいつは春から縁起が良いことでございます。

自転車の修理 12 グリースの注入

2018-03-10 21:46:44 | 日記・エッセイ・コラム
 ボトムブラケットの調子が悪く、絶え間なく音が出るようになったのでグリースを注入
してみました。以前はハンマーオイルを流し込んでいたのですが長く持たないようなので
より粘性のあるグリースにしてみることにしたのです。
 元々ボトムブラケットには大量のウレアグリースを充填してあったのですが、何年かし
て分解してみた時には全くなくなっていました。グリースとは言っても年単位では減って
行くということが分かました。
 今回も同じウレアグリースを注入したのですが、分解している暇がないので注射器で注
入することにしました。

 この注射器は100円均一ショップの化粧品売り場などで売っているものです。化粧水
や液体の小分けに使うものらしいですが、粘性の高いグリースを注入するにはこれか専用
のポンプを使うしかありません。他に方法がなければ大量のグリスをヘラで押し込むと言
う力技があることにはありますが・・。
※ 自転車をひっくり返してあります
 まずボトムブラケットに開いている小さな穴からベアリングの裏側へ注入してみます。
音が出るのは前回の分解から外側の受け皿だと分かっていますが、前ギアがあってアクセ
スが困難です。裏からはいったグリースが回転によって外側へ回る事を期待するしかあり
ませんでした。

 この処置は上手く行って1週間ばかりは音が出なかったのですが、すぐまた引っかかる
ようになってしまいます。部品が限界に来ていることは明らかで、今月中にも交換しなけ
ればなりませんが、その前に別の方法でグリースをギア側から入れなければ部品の損傷は
速いスピードで進んでしまうはずです。

 幸いというか、偶然に別の100円ショップで先の曲った注射器を発見しました。世の
中何があるかわからないもんです。ともかくこれで試したところ上手く行って、今の所は
スムーズに回転しています。これがなかった場合、小径のビニールチューブをノズルに使
い同様の事をしてみるつもりでした。

 小さな注射器でグリースを押し出すには相当な力が必要で、自転車に限って言えば普通
のオイルの使用をお奨めします。私の場合は自転車が壊れかけているという特殊な事情が
あるので、このような方法を取りました。



 昨年、秋葉原で同人誌用にカートを買ったのですが、車輪のゴムが粗悪な物だったらし
くあっという間に劣化してしまいました。このまま使い続ければ千切れるのは時間の問題
なので、交換するか修理する必要が出てきました。
 替えの車輪が手に入らないか方々探してみましたが、10kg程の荷重に耐えられえる
車輪となるとそうそう安価には手に入りません。2輪で1000円を越えるようなら新品に買
い替えた方が良いのですが、また同じことを繰り返す危険もあります。

 要は車輪のゴムの素材にあるわけですが、安い合成ゴムではなくローラー・ブレードに
使われているような粘りのある分厚いゴムの車輪なら大きな荷重でも壊れないはずです。
大戦中のドイツの戦車も同様の問題を抱えていたのかと思うと多少感慨があります。
 しかし、一旦こうなった車輪を修理で長く持たせるのは現実的ではありません。タイヤ
のゴム片とシリコン充填剤で補修しましたが、もってイベント2~3回でしょう。早々に
別の車輪を入手して交換する予定です。