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メカデザイナー山本薫のBlogです~2006・11・30 お仕事募集中 sp2q6z79@polka.ocn.ne.jp

 新しい年 2024

2024-01-01 22:58:44 | 同人誌
 

 昨年末の無理が重なって年始は外出もせず家で過ごしました。印刷所に11月21日に入稿して、
刷り上がったら一部を受け取って自宅へ運ぶ予定でいたのですが、印刷所の方で刷り上がったらすぐ
知らせる手はずが年末までずれ込んだのです。12月29日に池袋へサスペンション百科と砲塔百科の
一部を受け取りに行き、人力で自宅へ持って帰りました。その量がカートで運べる限界に近く、その疲
れが抜けないうちにコミケへ行って残部を自宅へ持ち帰ったのです。29日のことがなければ持ち帰った
のですが、とても無理だったので宅急便で発送し、今日受け取りました。
 首や腰が痛みましたが同人誌制作で家事を放っておいたので、今日雑煮を作り洗濯をしました。
幸い天候は良いので初詣は次の機会にして、家で休もうとしていたら地震が起きてTV番組は全部
地震速報です。石川県には親類がいて、母が心配だから電話番号を教えてほしいと電話してきまし
た。年始から大変な年になりましたが今年はどうなるのでしょうか。
 昨年は母が交通事故に遭った関係で酷い後半でしたが、今年はもう少し自分の事に力を入れ
なければ以降の事につながらないと考えています。引っ越しを優先するか、漫画の方を優先するか
という部分はありますがその辺は臨機応変に対応してゆこうと思っています。


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 前回コミックを描いたのは2016年1月頃でした。それから約8年ほど経つわけですが、戦車サスペン
ションの本のおまけ漫画くらいしかコミックを描く機会がなく、戦車砲塔の本では印刷費の関係で削除
せざるを得ませんでした。昨年に入ってから私事の関連で戦車砲塔百科を総集編として作ってから次の
本をどうするか考えなければなりませんでした。
 以前のコミック本はペン画までアナログ原稿として進めて、以降はスキャナーでデータ化して仕上げ
をphotoshopでやるという手順でした。私はペンの使い方が下手でこれが漫画制作の一つのネックにな
っていたのですが、今回のフルデジタル原稿では鉛筆と同じ使い方でペン線が引ける上に手振れ補正が
効いていて非常にきれいな紙面とすることができました。まだ筆圧感知とか線の太さやツール選択など
改善の余地はありますが、ひとまずこれで原稿製作を進めることができます。

 絵柄とかストーリーの問題は常々頭にあった懸念事項だったので、今回はその改善からかかったので
すが、絵柄の改善まではなかなか手が回らず、下書きの時点で多少練習する程度になりました。
 デジタル原稿は原稿を仕上げる手順が比較的自由で11月中までは枠線・吹き出し・効果線を先に
入れました。レイヤーで区切ってあるので以降の変更の自由度が高い利点があります。絵のレイアウト
をネームで先に決めてあったので、そういうこともできるのです。細かい隙間にまで絵を書き込む事が
できると、その時点で画面の広がりに差が出ます。

 描いている間感じていたことは、線の太さが適切なのかとか背景が描かれていないコマが多いという
点でした。原稿で描いたものが実際に印刷物になってみるとまるで印象が違ってしまうものです。自分
ではうまく描いたつもりでも精密感が出なかったり、逆に緩急がまずくてたるんだ画面になったりする
ものです。
 実際に印刷された本を見てみると、やはり何か違う感じになっていて、描いた時と違う印象になって
いました。表紙は大体印象通りだったのですが、モノクロページが全体的に白い印象で見栄えが良くあ
りません。これはベタ(黒く塗りつぶす部分)がほとんどなく、薄墨で全体のトーンを統一したため見
た目が薄っぺらくなってしまったためです。
 それと、ところどころキャラクターのデッサンの狂いが目立って見栄えが良くない点が気にかかりま
した。やはり描いている時と、印刷されたものを見る時では『見え方』に違いがあるのです。対策はた
だ一つ、描き続けるしかないのです。

 全体的な印象としては、ページの少なさにしては話を詰め込まれでいて読んでいる方がついてゆけな
いという感じです。40ページ程度では絵的に見せる方向が必要ですし、ストーリーをもっと簡略化して
分かり易くする必要があります。それと導入のページ数を取って読者が話に入り込みやすくし、もっと
魅力的な絵を勉強してデッサンも正確にする方向性が見えてきました。
 それと全般的に線がきたない印象があります。これは使用したClistaのせいではなく、ツールの選択や
線の抜き差しによる強弱が関わっています。B5の本ではもっと細い線を重ねてきれいな絵を見せる必要
があるのです。これももっと絵を描いて慣れなければきれいな線は出ないと感じました。

 絵的な問題が多く、これではストーリーとかアイディアはアピールする前に手に取ってもらえないと
思えました。これは諸々の事情で作画時間を圧縮した影響が出ているためでもあります。作画時間をも
っと長くとって、最低でも今の2倍は必要ではないか思えますが、今の制作環境では描く端から勝手に
盗まれて公表される恐れがあり難しい状況です。では描いたらすぐネットで公表したらどうかという方
もおられると思いますが、それは著作権者である私が決めることです。すぐ公開するか10年後に公開す
るのかは私が自由にできることであり、ほかの人があれこれ手出ししてはいけないと著作権法に定めら
れています。
 しかし精神に障害のある人物はそのあたりの歯止めがなく、電波盗聴のような方法で勝手に画面を
閲覧したり配信までやってしまうそうです。まあ、その画面をみせられたら本人が配信していると思い
込んでしまうのでしょうが、それはミスリードというものです。そんなバカなことはぼくはしません。
というかそれではまともに描けないでしょう。

 今回の漫画制作は始める前から不評であることが分かっていたので、完成品の評価よりも制作過程
に価値を見出さねばなりませんでした。つまりマニュアルを創出してその通りに実行するシミュレー
ションが第一目的にありました。それはうまく行って結果としては上々でしたが、肝心の作品の完成
度が低く、今後の課題となりました。やはり最終的には漫画として読者の目で判断していただき高評
価を得たいというのはどの漫画作家も考える事でしょう。
 今年はまず普通に完成した本を読んで買っていただくレベルにすることを目標とします。勝手に
覗く人は論外で害悪にしかならないので、事の良し悪しに関わらずご遠慮ください。

 

コメント
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