徳永写真美術研究所 運営日誌

本運営日誌は徳永写真美術研究所にておこなわれる活動の記録集です。https://tokunaga-photo.com

大型カメラ体験講座 / 2・3日目 シートフィルム現像&プリント作業 

2020年11月27日 | 銀塩写真講座



大型カメラ体験講座(全3回)
2日目と3日目のレポートです。



2日目は
初日に4x5カメラで4枚
8x10カメラで2枚を撮影した
合計6枚のフィルム現像作業に
取り組みました。



大型カメラで使うフィルムは
シート状です。

35ミリやブローニーフィルムのように
リールにフィルムを巻いて
タンクで現像するのではありません。

フィルム現像をおこなう環境に合わせて
幾つかの現像方法がありますが
徳永写真美術研究所では
最もベーシックな方法で進めます。



ベーシックな方法とは・・・
全暗室(真っ暗)の状態で
バットに入れた薬品に浸す作業となります。

水浴
現像
停止
定着

各処理液を準備
そして
何も見えない闇の空間で
現像作業を進めます。

<全暗作業につき記録写真なし>



現像中の様子を確認する事はできず・・・
定着を終え、灯りをつけた時点が
緊張高まる瞬間となります。



現像を終えた後は水洗促進剤に浸し
水洗器にてしっかり水洗をし
水滴防止剤を通し乾燥させます。



その後は・・・
フィルムをライトビュアーに置いて
仕上がり具合を確認しました。



4x5サイズの現像作業で
行程の流れをつかんだ後は
8x10サイズの
フィルム現像に取り組みました。



8x10フィルムは
4x5フィルムの4倍のサイズとなりますが
作業工程は同じ。
落ち着いて作業を進めることができました。



8x10サイズの水洗器は
既製品のフィルム用ホルダーに合わせて
水洗槽を手作りしました。
流水量を微調整できる仕組みです。



8x10フィルムの場合
乾燥機には3枚が限度となり
フィルムサイズが
大きいことを実感します。





3日目は
現像作業を終えた6枚のフィルムの
プリント作業に取り組みました。



8x10フィルムは密着プリントで仕上げ
4x5フィルムは引伸機を介して
8x10サイズでプリントします。



4×5フィルムは
ラッキー引伸機450MDを使用。
35ミリフィルムで使用する90MDより
ひとまわり大きい機材のため
扱う動作も大きくなります。



今回の2種のフィルムでの
プリント実習では
最終的に同じサイズで仕上げ
フィルムサイズの違いを確認する事を
目的としています。



上は4×5フィルム
下は8×10フィルム



フィルムサイズの違いを
認識できたでしょうか?



3日間構成の大型カメラ体験講座にて
6枚の写真を仕上げる経験を通し
「銀塩写真」とは何か・・・
その存在感・物質感を
実感いただけた事と思います。

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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて
写真・写真表現・シルクスクリーンetc.
表現の研究活動をおこなっています。 

2021年1月30・31日 
古典印画技法
ヴァン・ダイクブラウンプリント
2days講座受付中

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