サイアノタイププリント実習2日目。
サイアノタイプの魅力は “美しい青”。
しかし
今回はあえて
色素の入れ替えに取り組みました。
色の鮮やかさにおいては
青に勝ることはできませんが
柔らかな中間色を作り出すことができます。
(私はこれらの色をモナリザ色群と密かに呼んでいます。)
この日は
色素の入れ替えの他
前回の体験実習を
更に深めた制作をおこなう予定でしたが
当日は台風到来の悪天候。
今回はここまでにして
日をあらため
晴天の日に
制作の続きをおこなうことにしました。
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記:徳永好恵
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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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一通りの作業工程を確認した後は
いよいよ
写真原稿を用いる
シルクスクリーンプリント技法のみどころ作りです。
これまでの作品の流れで制作しながらも
更に進化を遂げるために
原稿作りの段階で
アミカケや二階調に変換する具合を慎重に検討します。
製版後は色の選定作業が待っています。
色相・濃度によっては
同じ版を使用しても、印象が異なる仕上がりとなります。
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コチラは
ドローイングとシルク技法を組み合わせる実験です。
ドローイングによる様々な図柄の上に
写真画像を刷る予定との事。
今後の展開が楽しみです。
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コチラはオプション作品。
日常に使用するグッズとして仕上がる予定です。
その用途はヒミツにしておきます。
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この日から登場したシルク道具です。
通常はタオル干しとして利用するモノですが
乾燥ラックの代わりとして使うことにしました。
場所をとらないので使い勝手が良いです。
デザインもナカナカ良いです。
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記:徳永好恵
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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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ピンホールカメラを使う授業の2日目。
仕上がったネガ画像の反転作業に取り組みました。
この実習では
引伸機の操作に慣れる事も重要。
そして
テストプリントをとりながら
画像の濃度についても学びます。
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前回
比嘉良治さんの制作方法に挑戦した
撮影実験の結果報告です。
だまし絵的図柄となりました。
多重露光で生まれた鋭角の空間が美しい。
宙に浮かぶ都市の図。
雲の陰影も捉える事ができました。
コチラは受講生の実験作です。
路地に空の通路ができました。
水辺に写る鏡景のようにも見えます。
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その他
カメラの前にミニチュアマンモスを配置して撮影。
その撮影結果は
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「街中にマンモス現る!」の図となりました。
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記:徳永好恵
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大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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サイアノタイププリントという古典技法に取り組みました。
感光性が低いため、暗室不用の印画法です。
薬品を調合して感光液を作り、支持体に塗布します。
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ブローニーフィルムを用いた露光の様子。
黄緑色の薬液面が太陽光によって
ドラマティックに変化する様子を見る事ができます。
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TIPAの屋外実習は近くの公園でおこないます。
元気なこどもで溢れる公園のため
私たちの実習に興味を持つこども達と
作業を共にする事になります。
こどもの興味津々な視線のなかでの実習となり
いつも質問攻めにあいます。
露光後は水で現像。
その後は洗濯物を干すように制作物を乾燥させます。
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この技法は
画用紙、和紙、布など、様々な支持体を用いる事ができます。
展開次第では多様な表現が可能です。
今回は体験的な実習でしたが
次回は各自の興味に沿った表現を試みていただきます。
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記:徳永好恵
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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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先日
受講生が作成した製版原稿データーに
幾つかの問題点がありました。
それは
図版の濃度について。
濃度はインクの色で調節する方法
と
原稿作成の時点で調節する方法があります。
そこに加えて
濃度とは関係ありませんが
アミがけをする時のドットの大きさも検討しなければなりません。
初めて体験する人には
深く解説せずに
決まった数値で機械的に原稿作りをしてもらいます。
しかし
なりゆきに任せるのではなく
完成予想図に沿った準備をするのは
一筋縄ではいきません。
原稿作りは
奥が深く、仕上がりの印象に影響する大切な作業です。
作業をお手伝いする私は
どう説明すべきか悩んでしまいました。
日々、研究ですね・・・。
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さて、講座3日目は刷り作業についての研究です。
刷り版が完成しても
どの色で、どのような順番で刷るのか
その選択次第では幾通りの表現も可能です。
良いお手本となるのは、アンディ・ウォーホル。
彼の作品集を参考にしながら
様々な刷り方を実験しました。
表現内容に適する刷り方を目指して
これからも刷り実験が続きます。
日々、研究です。
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記:徳永好恵
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大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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ピンホールカメラを作り、撮影をおこない
写真の原理を学びました。
受講生の撮影風景です。
下からのアングルで花を撮影。
花が風にそよぐ様子を捉えた写真ができたはずです。
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受講生が実習を進める中
講座進行役の私は
この機会に実験しておきたい事がありました。
それは
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・
いつも講義で紹介するピンホール写真集群です。
上にある本は
知人のヨシこと比嘉良治さんの写真集「虹の暗箱」。
この写真集に掲載されている作品に沿った実験をおこないました。
その実験とは
ピンホールカメラでの多重露光。
しかも
同じ場所、同じ構図で
カメラを上下もしくは左右に回転させ
2回の露光によって生み出す画像制作です。
制作方法は簡単ですが
果たしてヨシのように魅力ある画面が作り出せるのか
一度、実験してみたかったのです。
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・
実験1作目
撮影場所は徳永写真美術研究所の前。
電線と空がうまく画面に配置でき
「ナカナカではないか?!」と思う結果が出ました。
まさに“ビギナーズラック”。
2作目、3作目は空がたくさん入りすぎ
いまひとつの出来でした。
最後の実験とした4作目がコチラ
↓
ネガ状態のため分かり辛いですが
空に浮かぶマンションです。
シュールな画面に満足しました。
この制作方法は
偶然に任せる作業ように思えますが
撮影前にイメージを膨らませ
入念にシュミレートすると完成図が見えてきます。
通常の写真撮影とは異なる集中力が必要なこの手法
頭のトレーニングとして良いかも知れません。
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記:徳永好恵
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今年度初のシルク同好会をおこないました。
同好会は授業ではありません。
また
自主制作でもありません。
集まってシルクに関する事をする会です。
それぞれの目的で集まりながらも
互いに関係を持ち合い
視野を拡げてゆける会となることを
理想としています。
当日は
講座での作業の続きをする方
日常のグッズ作りを楽しむ方
数年ぶりにシルクスクリーンプリントを再開するにあたり
各工程の作業確認をする方
など、様々。
参加された方々の中には
講座の受講期間が異なり
初顔合わせとなる間柄もありました。
TIPAでは
コーヒーブレイクでの雑談を大切にしています。
私自身
皆さんの会話の中から
多くの気付きや発見があります。
自分と向き合う制作時間も重要ですが
人との関わりの中から
得るものの大きさを感じるこの頃です。
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次回のシルク同好会は
6月4日(土)
12:00-18:00
当研究所のシルク講座修了生・受講生の皆さま
ご都合がよろしければ、ご参加下さい。
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記:徳永好恵
現在、徳永写真美術研究所では下記の3講座を開講しております。
●基礎から作品制作まで 【写真講座】
●写真表現のひきだしを増やす【表現研究講座】
●版表現としての写真【シルクスクリーンプリント】
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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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前回の講座で作成したカメラオブスクラは
スクリーンに写る像を観察するだけの装置ではありません。
本日はこの装置をカメラとして使用。
このカメラでは熱で現像する感光紙を用います。
徳永写真美術研究所の看板を撮影中
・
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運の悪い事に
ポツポツと雨が降り出し
気休め程度ですが
カメラに傘を差しました。
コチラが
何とか撮影できた画像です。
薄っすらとですが
看板の文字も読み取れます。
その後
雨が本降りとなり、撮影はソコソコで終了。
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授業後半は
互いを知るために自己紹介をおこないました。
今回の受講生の方々は
既に作品発表歴があるので
各自のウェブサイトを見ながら
これまでの制作活動を語っていただきました。
講座の進行役の私も
講座の一員として刺激を受けました。
互いに関りあうことで
何らかの新しい発見がありそうな予感がします。
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記:徳永好恵
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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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