徳永写真美術研究所 運営日誌

本運営日誌は徳永写真美術研究所にておこなわれる活動の記録集です。https://tokunaga-photo.com

■ 写真講座 9日目 写真作品の成り立ち方を考える&暗室作業

2011年07月31日 | 銀塩写真講座


4月からスタートした写真講座は
基礎を学び終え
夏期休暇をはさみます。
夏はお休みとはいえ
撮影期間として活用していただきたく
徳永写真美術研究所の蔵書を用いて
写真作品の成り立ち方を考えました。



後半は毎回の講座の中で
やり残した作業に取り組みました。



一連の暗室作業は
おおよそ
手際よくこなす事ができるようになりました。
秋からは
“作品”として成立するよう取り組んでいきます。


記:徳永好恵


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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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■1day ワークショップ シルクスクリーンプリント体験

2011年07月24日 | ワークショップ


今年度、最初で最後の
1日体験型シルクスクリーンワークショップは
定員ちょうどのお申込みを受けました。



1日のワークショップとはいえ
工程を省略することなく製版作業からスタート。



製版後、スクリーン枠の乾燥中の図。



今回は
技法の魅力に触れていただく事が目的です。
担当講師より
各々が準備した図版から
最大限に魅力を引き出すアドバイスを受け
体験を深めました。



季節柄、Tシャツに刷れば
即、実用品として使える成果物となります。

逆に
一枚のスクリーン枠という条件ながら
どこまでの表現ができるのかと
版表現の研究に専念する方もおられました。



刷りムラはありますが・・・複雑な色面分割や



ゲルハルト・リヒターを想起させる刷実験など
意欲的な作業も見ることができました。



10月8日(土)よりシルクスクリーンプリント講座がスタートします。
体験にとどまらない講座内容となっています。
ご興味のある方、ご一緒しませんか。
詳しくはコチラ


記:徳永好恵


<お知らせ>

【TIPA写真塾10月スタート講座 受講生募集中】
写真講座 / 表現研究講座 / シルクスクリーンプリント講座
* 詳細についてはコチラ *

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■ 写真講座 8日目 新たな世界を創造する

2011年07月17日 | 銀塩写真講座


合成写真制作に取り組みました。

デジタル写真であればレイヤーを重ねて作る事ができます。
フィルム写真の場合は
撮影時に複数回シャッターを切る事で合成する方法と
暗室でのプリント作業時に画像を重ねる方法とがあります。

今回は暗室での合成に取り組みました。

この課題には
雛形となる写真作家の作品があります。
下の写真右下の写真集の作家
Jerry N. Uelsmann



撮影時の風景を引用し
新たな世界を創造している作品群です。

まずは
Uelsmannの作品集をじっくり見て
彼の作業を読み取る事から始めます。
美しい世界に魅了されながら
制作過程を検証すると
非常に手の込んだ作業である事がわかります。

講座では一日で制作を完成させるため
最も簡単な手法を選び実習をおこないました。



【 課題 1 】

一枚のネガフィルムを使用し
3段階で露光時間を変えるという手法です。









露光時間に変化をつけるだけの作業ですが
写真画像が立体的に見えてきます。



【 課題 2 】

2種の画像を一枚の印画紙に焼重ねる作業に取り組みます。
罫線が入った白色ノートの画像を露光した後
ノート部分に
各々が選んだ画像を重ねます。

結果は
写真中央の取り組みになります。



この課題での制作物を
昨年度分も含めボリュームを持たせて画像を繋ぎました。



皆さんの記憶が重なった日記帳のように見えます。


記:徳永好恵

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■ 表現研究講座 7日目 最後もサイアノ・・・まさに「光のデッサン」

2011年07月10日 | 古典印画技法講座

 


表現研究講座1の最終日。
「表現の読み方・深め方」というお題で
講座を締めくくるレクチャーを予定していました。
しかし
天候により割愛した講座内容や
体験以上の取り組みを希望する実習など
受講生のリクエストに沿おうとも思っていました。



この日は
これ以上の晴天はない天候。
雲ひとつない澄み切った青空。



太陽光で露光するサイアノタイププリントにとっては
超絶好のサイアノ日和。

いうことで
ぐぐっと引き寄せられたのは
サイアノ実習。



私は一度やっておきたかった
太陽光での段階露光に取り組みました。



青の最高濃度は4分で得られることを確かめ
5秒、10秒、15秒、30秒、1分、2分、3分、4分
8段階の露光をおこないました。



暗室で印画紙を使用する場合とは異なり
サイアノでの4分以内の段階露光は
年間通して、その機会は多くはありません。



短時間露光が可能な機会を逃さず
受講生が実験したのはコチラの取り組みです。



光が弱い時には不可能なこの作業。

結果は・・・





何層もの青が生まれ美しい図像です。

まさに
「光のデッサン」

言える成果を得る事ができました。


記:徳永好恵

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■ シルクスクリーン講座 7日目 重なるディテール ・ 継続するチカラ , etc.

2011年07月09日 | シルクスクリーンプリント講座


この日は講座の区切りの日。
春から制作してきた作業の完成を目指します。





作業を見守る私は
細長い二つの帯の版が気になっていました。



グラデーションの下地にドローイングを加え
コラージュの断片のような版を次々に刷り重ねた結果


 幾つものパターンが仕上がり

複雑にオーバーラップするディテールからは



深遠な表現が生まれました。



TIPAでは幾つかのシルク本が
教科書的役割となっていますが
最近、注目している本がコチラ





上の作者のオススメ図書です。

次に紹介する取り組みは
シルクスクリーンプリントでの制作を
3年間継続してきた方の作品です。
これまでに制作した秀作を意識しながら
この後、どのように発展させるかが
現在の課題となっています。

シリーズとして完成させるには
作家の力量が問われるところ。
ぜひ一山越えてもらいたいと応援しています!

こちらは
“0”から“9”までナンバリングされたコースター作品です。
リバーシブルのデザインとなっています。

なぜ、ナンバリングされているのでしょうか?

“9”のコースターの上のカップを見て下さい。
持ち手が“9”の形です。

そうです!

持ち手部分が“0”から“9”のカップセットのための
コースター作品なのです。

私にはバウハウスのプロダクトデザイン課題のように見えました。


記:徳永好恵


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■ 写真講座 7日目 フィルム現像の復習&頭の体操課題

2011年07月03日 | 銀塩写真講座


今春からいつも
一度にブローニーフィルム12本の
現像をおこなう方がいるため
新たに
エアコンの真ん前に
12箇所の
フィルムクリップを吊るフックを取り付けました。



フィルムドライヤー等の立派な機材がなくとも
この方法で30分もあれば
キチンとフィルムを乾燥させる事ができます。

何事もアイディア勝負のTIPAです。



本日
フィルム現像2回目。
フィルムのリール巻きから
一連の作業の復習をおこないました。

この日
現像したフィルムは
自称“メルカトル写真課題”と
名付けた方法で撮影しています。



35mmフィルムを1本使用し
36カットで一つの画像を形成する撮影課題です。



頭で課題内容を理解しつつも
なかなかスムーズに撮影できません。
カメラレンズの歪のため
必ず
ずれるのです。
しかし
この“ずれ”こそが
この課題の魅力でもあります。
大きくずれずに微妙にずらす。
微妙な加減が勝負です。
↑↑↑
上の作品
鹿の配置にリズムがあります。



最後のカットは
作者と鹿の足を撮影した画面。
作品世界に作者が入り込んでいます。
セルフポートレイト的要素も含んだ作品に仕上がりました。


記:徳永好恵

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■ 7月のシルク同好会 驚きました。

2011年07月02日 | 活動レポート


7月のシルク同好会。
志を同じにするメンバーが集う会です。
しかし
真剣に作業に取り組む講座中とは異なり
同好会は楽しむ時間。
産みの苦しみはさておきの世界です。



作品制作のために・・・と身構えずに
シルクスクリーンプリントと関わると
日常を楽しむ技法とも言えます。




一刷りで日用品をオリジナルグッズに変身させる事ができます。



こだわりの品に囲まれたい人にとってはタマリマセン。



この日は、いつになくリラックスした時間が流れ



サクランボをいただきながら
くつろいでいる時
あるテキストを見せていただきました。



私が時折パソコンで実演する
4色分解刷の原稿作成法をまとめたテキストです。
フォトショップを使う一連の作業は
少々複雑な作業があるため役立ちそうです。

ちなみに
このテキストはワードで作ったとの事。
オフィス系のソフトが苦手な私は
イラストレーターを使わずに
このようなレイアウトは出来ません。
ワードはワープロソフトだけではないようです。
驚きました。


記:徳永好恵


<お知らせ>



【1day ワークショップ 参加者募集中】
ピンホール写真研究9月11日(日)

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