調色実習に取り組みました。
私が作品制作で使用する調色アイテムです。
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調色は
画像の劣化を防ぐために施す場合と
モノクロの色味に変化を求める場合があります。
今回の授業では
色の変化を楽しむ事を目的に
ナニワのブルートナーとハンザのセピアトナーを使用しました。
まず
各薬剤に添付されている処理方法に従い
調色処理をおこないました。
調色後
画像の印象はかなり変化します。
左の写真にはリンゴが存在します。
青いリンゴに変化する事で
現実味がなくなるという効果がありました。
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今回の楽しみはここからです。
実習後半は
指定の処理方法にとらわれず
調色実験をおこないました。
ブルー調色の後、上部だけを脱色してみたり・・・
セピアとブルーの両方の調色を掛け合わせたり・・・
この調色実験で
様々な色調を生み出すことができました。
また
色面分割をおこなうことにも挑戦。
コチラの写真は
何度も調色を繰り返した結果
画像が劣化してしまいました。
しかし
この劣化具合も
なかなか良い効果ではないでしょうか。
以上
創造的調色実験の報告でした。
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次回はバライタ印画紙を使用して
ファインプリントを目指します。
記:徳永好恵
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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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シルクスクリーン研究科は
4月からスタートし11月で修了します。
いよいよ大詰めの時期となりました。
現在
各自の版表現を研究中。
まさしく
“研究科”という講座名にふさわしい活動です。
ご覧のように
シルクスクリーンプリントの多様性な魅力が
伺える制作物が
続々と仕上がってまいりました。
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前回の授業報告で紹介した
美しいグラデーションのその後は
・
・
・
グラデーションの上から
モノクロ2階調の渋い画像が刷り込まれました。
その両側の画面には
組写真のごとく
作品世界を広げる画像を展開する予定。
また
画像を刷り終わった後
もう一工夫を計画しているとの事。
いったい
どのような完成形を見れるのでしょうか。
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記:徳永好恵
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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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シルクスクリーンプリントは
スクリーンにインクを通して刷るという
シンプルな作業工程ですが
工夫次第で驚くほど
多様な表現を得る事ができます。
今回の授業では
その“多様な表現”を体験します。
具体的には
ホワイトボードに掲示された技法を
実践していきます。
まず
左上の技法から。
簡単なようで、なかなか難しいのが
“グラデーション”
空色と橙色のインクを馴染ませます。
色の境目がなくなるまで
丁寧にインクを練って刷りました。
一回の刷り作業で
多色の効果や味わいのある表現が生まれます。
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次は“切り抜き版”での刷り作業。
カッティング原紙を切り抜き
オープンスクリーンに接着して刷りました。
簡単に版を作る事ができ
とても便利です。
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黒インクに銀粉を混ぜます。
すると
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・
・
鈍くキラキラ光る質感となりました。
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インクに発泡バインダーを混ぜます。
刷った後にアイロンをかけると
インク面がモコモコとふくらみ
凹凸のある画面となりました。
手触り感が心地よいです。
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その他にも
様々な実験をおこない
刷り見本がたくさんできました。
この日の成果物はファイルに綴じて
今後の制作に活用していただきます。
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記:徳永好恵
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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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前回の授業にて
4×5カメラで撮影した
モノクロフィルムの現像をおこないました。
既に
フィルム現像は経験していますが
シートフィルムの現像は
手順が異なります。
幾つかの現像法がありますが
今回は“皿現像”に取り組みます。
この方法は
完全に光を遮断した環境での作業です。
事前に
練習用フィルムで
念入りに手順を確認。
そして、本番
・
・
・
<全暗作業のため記録写真なし>
・
・
・
チョッとしたトラブルもありましたが
な・なんとか作業完了。
皆さんそれぞれ
2、3枚は成功することができました。
フィルムの乾燥中に
緊張をほぐすため
少し長めのコーヒーブレイク。
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休憩後はさっそくコンタクトプリントをとり
撮影結果を確認しました。
なかなか
魅力的な写真が完成したような気がします。
今後
授業の合間に
引き伸ばし作業をおこない
35ミリフィルムでは得ることができない
画像のクウォリティを
体感してもらいたいと思っています。
記:徳永好恵
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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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シルクスクリーン研究科では
この半年間
様々な体験を積み
現在は
各自の表現を追求する段階となりました。
前回の
制作報告&アドバイスを受けて
あらためて制作を再開。
今回の刷り作業では
皆さん
下地を刷ることに専念。
制作物は
全てベタ面ばかりとなりました。
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この日の作業のみどころは
・
・
・
グラデーションに挑戦された人がいました。
滑らかなグラデーションを刷るには
インクをしっかりと馴染ませる事がポイント。
そして
交じり合う色の美しさを
事前に予測しなければなりません。
仕上がったグラデーションは
コチラ
↓
このあと、画面の上に
写真画像を刷り込む予定だそうです。
グラデーションがどのような効果を与えるのでしょうか。
次回に期待。
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<ちょびっとTIPA紹介>
下の写真は当研究所のベランダ。
スクリーン枠の乾燥場として使っています。
↓
徳永写真美術研究所は
大阪環状線・鶴橋駅徒歩10分の場所にあります。
“鶴橋”といえば
焼肉、卸売り市場・・・など
にぎやかな土地柄ですが
研究所付近は
わらびもちを売るアナウンス
ニワトリの鳴き声
元気なちびっ子たちの歓声が聞こえる
昭和30年代の雰囲気が漂う環境に位置しています。
のどかな環境でストイックに
作品制作に打ち込む制作スペース。
“のどか”・“ストイック”と
相反する要素を持ち合わす
非日常空間として機能しています。
鶴橋で活動を始めて
ちょうど3年目。
最近、ますます、
この環境が気に入ってきました。
記:徳永好恵
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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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この日は製版と試し刷りに取り組みました。
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製版作業では
写真製版と手描きによる版作りを体験。
まずは写真製版から
バキューム付きの製版機に
原稿と感光フィルムを貼ったスクリーン枠を設置。
規定の秒数で露光します。
露光後は未露光部分の感光膜を水で溶解させると
製版が完了します。
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次は手描きによる版作り。
手描き製版用のペンでスクリーンに描きます。
描いた図柄を乳剤でコーティング。
洗い油で描いた部分を溶解させると完成です。
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授業後半は
刷り作業に取り組みます。
シルクスクリーン基礎科では
既成のインクを使わず
バインダーをベースに自分で色を調合します。
例えば
青と黄色を数滴バインダーに練り込むと
緑のインクが完成します。
インクが徐々に混ざっていく様を
じっくり観察していると
なかなかドラマティックです。
インクが準備できたところで
いよいよ
スキージーを握り
両手の力の入れ具合を均一にして刷ります。
コツをつかむまでは少々難しい刷り作業。
次回は終日
刷り作業に専念します。
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この日は授業の傍らで
シルクスクリーン研究科の方が
8枚の製版作業に取り組まれていました。
力強いイメージの原稿に圧倒されます。
どのような仕上がりになるのか
楽しみです!
記:徳永好恵
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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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4×5カメラを使用して撮影実習をおこないました。
しかし
徳永写真美術研究所では
技術の習得だけに留まりません。
写真表現として成立させるための
思考トレーニングも兼ねた撮影実習です。
今回は
画面を構築して撮影する手法に取り組みます。
まずは
“コンストラクティッドフォト”についての
レクチャーからスタート。
サンディ・スコグランド
ベルナール・フォコン
シンディ・シャーマン
ピーター・ヴィトキン
ニルス・ウド
植田正治
森村泰昌
今道子
・
・
・
などの
写真作品を紹介。
レクチャー後は
持ち寄ったモチーフを前にし
撮影計画を練ります。
モチーフの魅力を分析することから。
虫メガネを通して見る状景が面白いことを発見したり・・・
フィルムフォルダーにモノクロフィルムを装てん。
大型カメラは撮影準備がたいへんです。
カメラの組み立てから始まり
重量級の三脚にカメラを据える
構図を決め、ピントをあわす
露出計で光の状態を確認
絞り・シャッタースピードをセット
シャッターチャージ
空シャッターをきる
再度、シャッターチャージ
フィルムホルダーをセット
ホルダーの引き蓋を引く
<撮影>
引き蓋を裏返しにして戻す
・
・
・
35ミリやブローニーカメラでの操作とは異なり
1カットの重みを感じます。
最後に
影を採り込んだ大がかりな撮影をおこないました。
次回は全暗室での作業
シートフィルム現像に取り組みます。
記:徳永好恵
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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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夏期休暇期間をはさみ
シルクスクリーン研究科が再開しました。
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この日は休暇中の経過報告です。
既に報告は当ブログにて記していますので、この場では割愛させていただきます。
報告に対し担当講師による
丁寧なアドバイスがありました。
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授業後半は
作品のプレゼンテーションについて。
この研究科での成果は来年2月に開催する
徳永写真美術研究所制作展にて発表予定です。
出品するにあたり
仕上がった作品の展示準備が必要となります。
展示方法については
ブックマットをして
額に入れる方法が一般的ですが
作品の形体に応じて
様々な仕上げ方ができます。
そこで今回は
木製パネルに貼る方法について
実演を交えて説明していただきました。
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先日
研究科に在籍中の鈴本知恵子さんが
夏期休暇中に制作した
シルクスクリーンプリントによる作品を展示されました。
布地に刷られた画像は
世界を巡って撮影した写真群であるとの事。
これまでに
絵画や写真に取り組まれてきた経験を
活かした作品に仕上がっていました。
記:徳永好恵
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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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