徳永写真美術研究所 運営日誌

本運営日誌は徳永写真美術研究所にておこなわれる活動の記録集です。https://tokunaga-photo.com

■ 写真講座 12日目 創造的調色を試みる

2010年10月31日 | 銀塩写真講座


調色実習に取り組みました。



私が作品制作で使用する調色アイテムです。



調色は
画像の劣化を防ぐために施す場合と
モノクロの色味に変化を求める場合があります。

今回の授業では
色の変化を楽しむ事を目的に
ナニワのブルートナーとハンザのセピアトナーを使用しました。



まず
各薬剤に添付されている処理方法に従い
調色処理をおこないました。



調色後
画像の印象はかなり変化します。

左の写真にはリンゴが存在します。
青いリンゴに変化する事で
現実味がなくなるという効果がありました。



今回の楽しみはここからです。
実習後半は
指定の処理方法にとらわれず
調色実験をおこないました。



ブルー調色の後、上部だけを脱色してみたり・・・



セピアとブルーの両方の調色を掛け合わせたり・・・



この調色実験で
様々な色調を生み出すことができました。



また
色面分割をおこなうことにも挑戦。



コチラの写真は
何度も調色を繰り返した結果
画像が劣化してしまいました。
しかし
この劣化具合も
なかなか良い効果ではないでしょうか。

以上
創造的調色実験の報告でした。



次回はバライタ印画紙を使用して
ファインプリントを目指します。

記:徳永好恵

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大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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■ シルクスクリーン研究科 9日目 作品制作いよいよ大詰め

2010年10月30日 | シルクスクリーンプリント講座


シルクスクリーン研究科は
4月からスタートし11月で修了します。
いよいよ大詰めの時期となりました。



現在
各自の版表現を研究中。
まさしく
“研究科”という講座名にふさわしい活動です。





ご覧のように
シルクスクリーンプリントの多様性な魅力が
伺える制作物が
続々と仕上がってまいりました。





前回の授業報告で紹介した
美しいグラデーションのその後は





グラデーションの上から
モノクロ2階調の渋い画像が刷り込まれました。
その両側の画面には
組写真のごとく
作品世界を広げる画像を展開する予定。
また
画像を刷り終わった後
もう一工夫を計画しているとの事。

いったい
どのような完成形を見れるのでしょうか。



記:徳永好恵

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■ シルクスクリーン基礎科 3日目 刷り技法実習

2010年10月24日 | シルクスクリーンプリント講座


シルクスクリーンプリントは
スクリーンにインクを通して刷るという
シンプルな作業工程ですが
工夫次第で驚くほど
多様な表現を得る事ができます。

今回の授業では
その“多様な表現”を体験します。



具体的には
ホワイトボードに掲示された技法を
実践していきます。

まず
左上の技法から。
簡単なようで、なかなか難しいのが
“グラデーション”



空色と橙色のインクを馴染ませます。



色の境目がなくなるまで
丁寧にインクを練って刷りました。
一回の刷り作業で
多色の効果や味わいのある表現が生まれます。



次は“切り抜き版”での刷り作業。



カッティング原紙を切り抜き
オープンスクリーンに接着して刷りました。
簡単に版を作る事ができ
とても便利です。



黒インクに銀粉を混ぜます。



すると





鈍くキラキラ光る質感となりました。



インクに発泡バインダーを混ぜます。



刷った後にアイロンをかけると
インク面がモコモコとふくらみ
凹凸のある画面となりました。
手触り感が心地よいです。



その他にも
様々な実験をおこない
刷り見本がたくさんできました。



この日の成果物はファイルに綴じて
今後の制作に活用していただきます。



記:徳永好恵

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■ 写真講座 11日目 シートフィルム現像・コンタクトプリント

2010年10月17日 | 銀塩写真講座


前回の授業にて
4×5カメラで撮影した
モノクロフィルムの現像をおこないました。

既に
フィルム現像は経験していますが
シートフィルムの現像は
手順が異なります。
幾つかの現像法がありますが
今回は“皿現像”に取り組みます。

この方法は
完全に光を遮断した環境での作業です。



事前に
練習用フィルムで
念入りに手順を確認。

そして、本番



<全暗作業のため記録写真なし>



チョッとしたトラブルもありましたが
な・なんとか作業完了。



皆さんそれぞれ
2、3枚は成功することができました。



フィルムの乾燥中に
緊張をほぐすため
少し長めのコーヒーブレイク。



休憩後はさっそくコンタクトプリントをとり
撮影結果を確認しました。



なかなか
魅力的な写真が完成したような気がします。

今後
授業の合間に
引き伸ばし作業をおこない
35ミリフィルムでは得ることができない
画像のクウォリティを
体感してもらいたいと思っています。


記:徳永好恵

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■ シルクスクリーン研究科 8日目 新作に取り組む

2010年10月16日 | シルクスクリーンプリント講座


シルクスクリーン研究科では
この半年間
様々な体験を積み
現在は
各自の表現を追求する段階となりました。

前回の
制作報告&アドバイスを受けて
あらためて制作を再開。



今回の刷り作業では
皆さん
下地を刷ることに専念。

制作物は
全てベタ面ばかりとなりました。





この日の作業のみどころは



グラデーションに挑戦された人がいました。



滑らかなグラデーションを刷るには
インクをしっかりと馴染ませる事がポイント。
そして
交じり合う色の美しさを
事前に予測しなければなりません。

仕上がったグラデーションは
コチラ



このあと、画面の上に
写真画像を刷り込む予定だそうです。
グラデーションがどのような効果を与えるのでしょうか。

次回に期待。



<ちょびっとTIPA紹介>

下の写真は当研究所のベランダ。
スクリーン枠の乾燥場として使っています。



徳永写真美術研究所は
大阪環状線・鶴橋駅徒歩10分の場所にあります。
“鶴橋”といえば
焼肉、卸売り市場・・・など
にぎやかな土地柄ですが
研究所付近は
わらびもちを売るアナウンス
ニワトリの鳴き声
元気なちびっ子たちの歓声が聞こえる
昭和30年代の雰囲気が漂う環境に位置しています。

のどかな環境でストイックに
作品制作に打ち込む制作スペース。

“のどか”・“ストイック”と
相反する要素を持ち合わす
非日常空間として機能しています。

鶴橋で活動を始めて
ちょうど3年目。
最近、ますます、
この環境が気に入ってきました。


記:徳永好恵

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■ シルクスクリーン基礎科 2日目 製版実習・試し刷り

2010年10月10日 | シルクスクリーンプリント講座

 



この日は製版と試し刷りに取り組みました。




***

製版作業では
写真製版と手描きによる版作りを体験。



まずは写真製版から



バキューム付きの製版機に
原稿と感光フィルムを貼ったスクリーン枠を設置。
規定の秒数で露光します。



露光後は未露光部分の感光膜を水で溶解させると
製版が完了します。



次は手描きによる版作り。



手描き製版用のペンでスクリーンに描きます。



描いた図柄を乳剤でコーティング。



洗い油で描いた部分を溶解させると完成です。



授業後半は
刷り作業に取り組みます。



シルクスクリーン基礎科では
既成のインクを使わず
バインダーをベースに自分で色を調合します。

例えば
青と黄色を数滴バインダーに練り込むと
緑のインクが完成します。



インクが徐々に混ざっていく様を
じっくり観察していると
なかなかドラマティックです。



インクが準備できたところで
いよいよ
スキージーを握り
両手の力の入れ具合を均一にして刷ります。



コツをつかむまでは少々難しい刷り作業。

次回は終日
刷り作業に専念します。





この日は授業の傍らで
シルクスクリーン研究科の方が
8枚の製版作業に取り組まれていました。
力強いイメージの原稿に圧倒されます。
どのような仕上がりになるのか
楽しみです!

記:徳永好恵

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■ 写真講座 10日目 大型カメラによる撮影実習

2010年10月03日 | 銀塩写真講座


4×5カメラを使用して撮影実習をおこないました。

しかし
徳永写真美術研究所では
技術の習得だけに留まりません。

写真表現として成立させるための
思考トレーニングも兼ねた撮影実習です。

今回は
画面を構築して撮影する手法に取り組みます。


まずは
“コンストラクティッドフォト”についての
レクチャーからスタート。



サンディ・スコグランド
ベルナール・フォコン
シンディ・シャーマン
ピーター・ヴィトキン
ニルス・ウド
植田正治
森村泰昌
今道子



などの
写真作品を紹介。

レクチャー後は
持ち寄ったモチーフを前にし
撮影計画を練ります。



モチーフの魅力を分析することから。



虫メガネを通して見る状景が面白いことを発見したり・・・



フィルムフォルダーにモノクロフィルムを装てん。



大型カメラは撮影準備がたいへんです。

カメラの組み立てから始まり

重量級の三脚にカメラを据える
構図を決め、ピントをあわす
露出計で光の状態を確認
絞り・シャッタースピードをセット
シャッターチャージ
空シャッターをきる
再度、シャッターチャージ
フィルムホルダーをセット
ホルダーの引き蓋を引く
<撮影>
引き蓋を裏返しにして戻す



35ミリやブローニーカメラでの操作とは異なり
1カットの重みを感じます。



最後に
影を採り込んだ大がかりな撮影をおこないました。

次回は全暗室での作業
シートフィルム現像に取り組みます。


記:徳永好恵

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■ シルクスクリーン研究科 7日目 作品制作経過報告

2010年10月02日 | シルクスクリーンプリント講座


夏期休暇期間をはさみ
シルクスクリーン研究科が再開しました。



この日は休暇中の経過報告です。



既に報告は当ブログにて記していますので、この場では割愛させていただきます。

報告に対し担当講師による
丁寧なアドバイスがありました。



授業後半は
作品のプレゼンテーションについて。

この研究科での成果は来年2月に開催する
徳永写真美術研究所制作展にて発表予定です。



出品するにあたり
仕上がった作品の展示準備が必要となります。
展示方法については
ブックマットをして
額に入れる方法が一般的ですが
作品の形体に応じて
様々な仕上げ方ができます。
そこで今回は
木製パネルに貼る方法について
実演を交えて説明していただきました。



先日
研究科に在籍中の鈴本知恵子さんが
夏期休暇中に制作した
シルクスクリーンプリントによる作品を展示されました。



布地に刷られた画像は
世界を巡って撮影した写真群であるとの事。
これまでに
絵画や写真に取り組まれてきた経験を
活かした作品に仕上がっていました。


記:徳永好恵

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