徳永写真美術研究所 運営日誌

本運営日誌は徳永写真美術研究所にておこなわれる活動の記録集です。https://tokunaga-photo.com

体験する写真史講座 / 3日目 ピンホール写真:カメラ製作・撮影・プリント実習

2017年04月30日 | 銀塩写真講座


写真を学ぶにあたっての
定番の基礎実習
ピンホール写真制作に取り組みました。

まずは
空き箱を利用したカメラ作りから。



カメラの内部となる箱の内側は
光の乱反射を防ぐために墨汁で塗装。



カメラに光を採り込む部分には
真鍮板に孔を開けます。



様々な孔の開け方がありますが
今回はプッシュピンで板を凹ませ
やすりで孔を削り出す方法をとりました。



孔開け後は孔のサイズを測り・・・



公式にあてはめ
カメラの絞り値を割り出します。

写真左はF133、右はF266の絞り値となりました。



最後に
フタの隙間から光が入らないよう
隙間テープで遮光して
ピンホールカメラを完成させます。



カメラ完成後は
内部に印画紙を入れて公園でテスト撮影。



最初は
形状の異なるピンホールカメラを並列して
写り方の違いを確認しました。



撮影後は暗室で現像。
この作業ではネガ像が仕上がります。



次回は
ネガ像からポジ像へ変換させます。
どのような写真が完成するでしょうか。

<補足>


この講座では
箱でカメラを作りましたが
既存のカメラを使う事もできます。
上の写真は
レンズを外したフィルムカメラに
ピンホール板を貼り付けたカメラです。
デジカメなら
ピンホール板をボディキャップに貼り付け
カメラに装着するだけで
ピンホールカメラに変身させることができます。


記:徳永好恵

徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
 

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銀塩写真講座1 / 1日目 講義:写真史レクチャー&実習準備

2017年04月23日 | 銀塩写真講座


銀塩写真講座初日のレポートです。

本講座では
フィルムカメラでの撮影、暗室で仕上げる銀塩写真の魅力を探求します。
実習を中心とした講座ですが、初回は講義からスタート。



技法の習得が目的ながらも
関わる技法の歴史を知っておく事は重要と考え
駆け足での講義です。

適宜、資料を紹介しながら・・・



3時間で写真の歴史を語りました。



講義後は実習準備。

次回はモノクロフィルムの現像に取り組みます。
フィルム現像で最も難しい作業はリール巻き。



あらかじめ
フィルムのリール巻きの練習を入念におこない
次回に備えました。

それから・・・
カメラのメンテナンスも。



カメラ内部に光が入らないようにするための
モルトが劣化している事に気づき
あらたに貼り直す必要がある事を説明。

上の写真は
劣化したモルトを剥がしているシーンです。



昨年の銀塩写真講座を受講していた方には
中判カメラを貸し出しました。



フィルムサイズを大きくして2年目の撮影に励むとの事。


記:徳永好恵


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作品制作研究講座 / 1日目 表現とは何か:表現について考える&自己紹介

2017年04月22日 | 研究講座


作品制作研究講座、初日のレポートです。



まずは
「表現とは何か」

本講座で使用する「表現」という言葉の認識を
共通のものとするためのレクチャーをおこないました。



レクチャーは2時間ほど。
写真関係の書籍を多く紹介しましたが
視覚芸術全般に関わる制作について研究します。



その後は白い粘土を用いて
表現する事の理解を促すエクササイズを説明。

このエクササイズは次回までの宿題としました。



講座後半は
自己紹介を兼ねて
受講生の皆さんのこれまでの制作物を紹介
もしくは
これから表現活動を始める方は
自身の関心事項についてお話しいただきました。









皆さん、それぞれの制作段階での目標を持って
受講された事がわかりました。

講座では年間を通して
じっくり自身の制作を見つめ
表現活動の土台を作るまでを目指していただきます。


記:徳永好恵


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体験する写真史講座2日目 フォトグラム:光の図としての印画実習

2017年04月16日 | 銀塩写真講座


写真を英訳するとphotograph
photo とは「光」、graphとは「図」
という事は・・・
photographは「光の図」となります。

今回の講座では
写真は「光の図」である事を
意識する実習に取り組みました。



事前に
光で描くモチーフや図像を準備。



暗室作業では
印画紙の上に事前準備物を置き露光。

 仕上がった図を確認後、
更なる展開に取り組みました。



更なる展開とは・・・

モノクロフィルムを取り出し 

投影画像との合成など。 

様々な手法を試しながら
「光の図」に挑戦した一日でした。

記:徳永好恵


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体験する写真史講座 / 1日目 カメラ・オブスクラ : 写真の原理を学ぶ

2017年04月09日 | 銀塩写真講座


写真誕生の以前から
画像の投影現象は認知されていました。
紀元前4世紀、アリストテレスの記述にもあります。

その現象を観察できる装置がコチラ
 簡易カメラ・オブスクラです。 


コの字型装置の上面に孔
その下は投影面となってます。

現象を確認した後は

日食時に木漏れ日として地面に写る太陽は如何に見えるか?
・・・とアリストテレスの問答集に記される答えについて説明。

2012年の日食時に撮影した画像を紹介しました。



神社の木漏れ日は、このような状態。



その後は



幾種かのカメラ・オブスクラを用いて
画像が写る様子を観察しました。



コチラは
18世紀、ベネチアで活躍した画家・カナレットが使ったとされる
カメラ・オブスクラを参考にして作ったものです。




当時は
投影面に薄紙を置き画像をトレースして
絵画の下図として活用されたとの事。 

 それから・・・
観察にとどまらず画像の印画も試みました。



印画においては
TIPA特製カメラ・オブスクラキッドを組み立て

 感光紙を入れて撮影。



撮影後、感光紙をラミネーターに通し熱現像。



ラミネーターからは青白画像となった写真が排出されます。 



今回、虫眼鏡のレンズを使用したため
大きくひずむ画像となりました。

次回は
暗室の中で光と影を操り描く“フォトグラム”に取り組みます。

記:徳永好恵

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