テトキチワールド

 松山在住のテトキチの食べたり、旅したりの記録。ときどき、シャム社長のおともをします。

大岩

2009-11-13 10:28:31 | 中華料理・エスニック料理
 秋も深まり、上海蟹でも食べてみようかと、ひさしぶりにでかけた城北の「大岩」。系列店の「雁飯店」の横の小道を進むと現れます。



 和食の料亭のように個室になっており、各部屋から中庭が眺められます。このような落ち着いた雰囲気のお店で、大事件(というほどのものでもないのですが)発生。予約しておいた上海蟹コースが、上海蟹の汚染発覚による輸入禁止措置のため、ないとのこと。ニュースでも報道されていたというお店側の説明ですが、まったく知りませんでした。



 ということで、5000円の別の秋のコースに変更。そのコースについていた甕だし紹興酒です。常温ですが、いい香りがただよいました。「ビンとはちがいますねえ」と、お店の女将さんが自画自賛していました。



 こちらが、その甕。お女将さんの話によると、中国では紹興酒は常温で飲むのがふつうとのこと。そういわれるとそうかなあ。日本では、温めて、その上氷砂糖を入れたりしているけれど、それは昔、質の悪い紹興酒が輸入されていた時代の名残なのだそうです。どこかの中華料理屋で熟成されていない紹興酒にコクを出すために氷砂糖を入れるようにしたのが広まったのだとか。「大岩」では氷砂糖を出していないのですが、「お客さんの中には、『東京では出しているぞ』と怒る方もいらっしゃるのです」とのこと。こうなると、東京も形なしですね。



 こちらが前菜です。バンバンジー、サンマの甘露煮、えび、鶏レバーに貝のひもです。ヌーヴェル・シノワというのでしょうか、フランス料理のように一人一人に個別に盛り付けられて出されます。



 季節野菜の炒め物です。最近、松山の飲食店で流行っているとおぼしきマコモダケがつかわれていました。しゃきしゃきした食感がおいしいですね。



 そして、上海蟹味噌入りフカヒレ姿煮です。代金のほとんどは、この料理が占めていると考えられます。蟹味噌入りの濃厚な餡で、プチプチするフカヒレを楽しみました。「蟹味噌が入ると、やっぱり風味がよくなりますねえ」と、またまたお女将さん自画自賛。



 最後に、おこげの上に、きのこや野菜の中華風の餡をかけたもの。



 いつもだったら、なんか食べたりないという感じなのですが、本日は紹興酒の飲みすぎにより、追加注文することなくあっさり撤退しました。こういう形態の中華料理店は、松山市内ではあまりみかけないので、機会があればまた来たいところです。それにしても、中国の食材はこれから先、どうなっていくのでしょうか。

「大岩」 松山市木屋町2-7-20  089-922-7122