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『ポケモンGO』はアイドル鑑賞に似ている。『黒い羊』と『ファーストラビット』を連想。(ときめき研究家)

2019-08-15 13:55:15 | ときめき研究家
スマホゲームの『ポケモンGO』に2年間ハマっている。
今でもこのゲームに熱中しているのは、私のような中高年が圧倒的に多い。その理由は2つある。
1つ目は、健康にいいことだ。このゲームは外を歩かなければ何も始まらない。引き籠ってできるゲームではない。だから「健康のため」という大義名分でゲームに熱中できる。実際、このゲームを始めてから私は1キロ痩せた。
2つ目は、操作が簡単なことだ。特別な難しい技術や知識は必要なく、ただ歩いて、出会ったポケモンにボールをぶつけてゲットすればいいのだ。若者にとっては単純過ぎて面白みがないのかもしれないが、中高年にとってはありがたい。

『ポケモンGO』をご存知ない方のために、簡単に説明を試みる。
一言で言えば、歩き回ってポケモンを捕まえるゲームだ。ポケモンの捕まえ方には5つの方法がある。
1.出会った野生のポケモンにボールをぶつけて捕まえる(これがメイン)。
2.ポケモンの卵を孵化装置に入れて決められた距離(2キロ、5キロ、7キロ、10キロ)を歩くことで孵化させる。
3.ジムで随時開催される「レイドバトル」で他のプレーヤーと協力してポケモンを倒してゲットする。
4.指示されたタスクをクリアーした時に「リワード」としてポケモンを与えられることがある。
5.フレンドとポケモンを交換することもできる。

ポケモンの種類は500種類以上あり、多くの人はそれをできる限り集めることを目指す。しかし、めったに出現しないポケモンもいるし、そもそも日本国内では出現しない種類もあるので全種類集めるのは容易ではない。また、定期的に新しいポケモンが投入されるので、全種類集めてゲーム完了ということにはならない。
この感覚は、子供の頃に熱中した昆虫採集に似ている。全種類などもちろん集められないが、珍しい種類を求めて野山を歩き回った。チョウだけとか、甲虫類だけとか、分野を限って集めることも可能だ。

そして、大人になって興味を持ったアイドル鑑賞にも通じるものがある。現在、アイドルも無数に存在し、全部のアイドルを鑑賞することなど不可能だ。しかし、数多くのアイドルを見聴きするうちに、自分の好みにぴったり合うアイドルに出会うことができるかもしれない。そう考えて日々精進するのだ。(私はそれほど熱心ではなく、専ら書斎派で楽曲鑑賞をするだけだが。)

ところで、同じポケモンの種類でも、非常に稀に色が違う個体が出現することがある。「色違い」と呼ぶ。この「色違い」が出た時の喜びはまた格別だ。最近の私は、この「色違い」を集めることが一番の喜びだ。
羊をモチーフにしたポケモン「メリープ」は白色だが、このポケモンの「色違い」は鮮やかなピンク色だ。欅坂46『黒い羊』を聴いた時、ピンク色の「メリープ」を連想した。歌の中の黒い羊は、周囲に同調できない異分子として描かれ、異分子として生きにくい世界で生きて行く決意を歌っていたが、ピンク色の「メリープ」は異分子がゆえに喜ばれる。人間とポケモンは違うのだ。

もう1つ。ポケモンを捕まえる方法の3つ目として「レイドバトル」を挙げたが、時々街角で中高年を中心とした人だかりができているのが、それだ。1日に1枚無料で入手できる「レイドパス」を投下することで参加することができる。(「レイドパス」は1枚100円の課金で購入することも可能。)
珍しくて強いポケモンの場合、最低でも5~6人が集まらないと倒すことができないので、あまり人が集まらない住宅地などのジムでは、せっかく歩いて行っても無駄足になることもある。数人の人がいても、「レイドバトル」をしに来たのかどうか見分けがつかないこともある。また、人影がなくても近くの家の中から参加する人もいる。
そんな時、「レイドパス」を一旦投下してしまうと、もう取り戻すことはできない。自分一人が参加しても他のプレーヤーが現れなければ、ポケモンはゲットできず、貴重な「レイドパス」も失うこととなる。このため、最初の一人として「レイドパス」を投下することには少しだけ勇気が要る。まるで『ファーストラビット』だな、などと思う。現在何人が参加しているか画面で見ることができるので、2人、3人と参加者が増えてくると、皆安心して次々に参加し、結局上限の20人に達することもある。

更に大袈裟に言うなら、『ポケモンGO』は人生にも似ている。
人生に何を求めるのかは人それぞれだ。出世や金儲けを求める人もいれば、家庭第一の人もいる。充実した趣味生活が目的の人もいる。人の役に立つことに喜びを感じるような人もいるだろう。もちろん目的は1つではなく、その時々で優先順位をつけながら楽しむのが人生だろう。
『ポケモンGO』も同じで、色々な楽しみ方ができる。プレーヤーレベル(レベル1からレベル40まである)を上げることをひたすら目指す人もいれば、やはり多種類のポケモンを集めることを追求する人もいる。バトルが好きな人もいれば、レイドバトルで知り合ったリアルなフレンドとの交流を楽しみにしている人もいるようだ。私はやはり「色違い」の収集だ。

当然のことだが、歩きスマホは危険なので、操作するときは道の端に立ち止まってするよう心掛けている。
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