
なんという映画!
とっても衝撃を受けました。
見終わっても頭が真っ白で何も考えられない状態。
ボーっとして映画館を出て、そして涙が止まらない。
こんなことは初めての体験・・・
よかった~といえる映画はたくさんあるけれど、
感想を言葉に出来ない、ありきたりな言葉を並べることの出来ない映画。
目を背けたくなるようなテーマを真正面から取り扱った社会派の作品。
タイでの人身売買、幼児売買春や違法な臓器移植。
お金では代えないはずの命が、現実に子供の命が売買されている現実。
需要があるから供給がある現実。
その需要側に日本人もいるのだ。
そして、阪本順治監督も、日本人に跳ね返ってくる映画になるように製作している。
原作者の梁 石日も映画化は難しいと思っていた内容。
重たすぎるテーマに興行成績を見込めないと上映映画館も初めはたった7館。
しかし、いい映画はやはり認められるのだ。
予想外の人気に今は上映する映画館も増えた。
日本人の感性もまだまだ捨てたものじゃない。
今朝の経済新聞のコラムに、阪本監督と一緒に仕事をした人がこの映画を見て、
「いい映画を作りましたね!」と思わず電話をしたという話。
私も電話をしたくなった。
「ホント、いい映画を作ったね、阪本君。すごいよ~」
この阪本監督、大学時代の同級生なのです。
見るのに覚悟がいるけど、たくさんの人に是非とも見て欲しい映画です。