新・日曜炭焼き人の日記

炭遊舎のホームページで書いていた「日曜炭焼き人の日記」を引きついで書いていきます。

「ペリカン文書」を読んでいる

2022年01月09日 | 日記

「The Pelican Brief」は「ペリカン文書」の邦題で訳書が出版されている。いま英語で読んでいる。
「ペリカン文書」を執筆したのはニュー・オーリンズの大学2年生、法律専攻の女子学生ダービー・ショーだ。文書が急所を突いていたためか、ダービーの命が狙われている。だれが狙っているか。半分読んだところで石油王の名前が浮上している。文書の中身はまだ明らかにされていないが、この石油王にとって都合が悪い内容が書かれているらしいことがうかがえる。米国大統領にも利害が絡むらしい。大統領は再選を控え、自分の支持率を気にする。大統領自身はロナルド・レーガンをモデルにした、のほほんとした性格で、側近が政治の舞台裏すべてを牛耳っている。殺し屋とも連絡をとっているらしい。
 まずは連邦最高裁の判事2人が何ものかに殺された。共和党政権にとって目障りな意見を主張する判事たちだった。つぎにダービー・ショーの大学で法律を教える教師であり、ショーと愛人関係にあったキャラハンが殺される。キャラハンがショーといっしょに乗る車に爆発物が仕掛けられ、二人いっしょに殺されるところだったが、間一髪でショーは命拾いする。さらにショーが書いた文書をキャラハンから受けとったFBI幹部が殺される。ダービー・ショーは逃げ回る。殺し屋キャメルにあとをつけられ、つかまる寸前にショーを救った男は何ものか。ショーはこの物語のなかでは紅一点、とても魅力的な女性として登場するので最後まで死なないはずだ。映画ではジュリア・ロバーツが演じている。
 スリル満点のミステリーで、小説として書かれたものを映画で見るのは得策ではないだろう。小説は小説で、しかもできれば原語で読みたい。テレビでジェレミー・ブレット主演の「シャーロック・ホームズの冒険」を観ている。いまいち面白さを感じない。ホームズシリーズを邦訳、文庫本で全巻を読んだときにはほんとうにおもしろかった。ホームズの細かい推理力に魅力を感じ、ストーリーとしての魅力を支えていた。「刑事コロンボ」はもともとテレビドラマとして製作されているので、ストーリーのクライマックス部分が最終場面にあり、見る人の興味を最後まで持続させてくれる。やはりテレビドラマはテレビで、小説は本で味わいたいものだ。



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