新・日曜炭焼き人の日記

炭遊舎のホームページで書いていた「日曜炭焼き人の日記」を引きついで書いていきます。

トーベ・ヤンソン

2019年05月02日 | 日記

 ムーミン展を見ました。連休中のこの時期、都心が空いていると思って六本木ヒルズまで出かけましたが、やはり人でいっぱいでした。ムーミンの人気もあるでしょうし、飯能だかにムーミン村がオープンしたことも拍車をかけてこの人出になったのでしょう。美術館ですから子どもはほとんどいませんでした。
 私の興味は原作者のトーベ・ヤンソンにあります。ヤンソンはフィンランド生まれのスウェーデン語話者でした。フィンランドの首都ヘルシンキで生まれ育ちました。フィンランドの一部がスウェーデン領だった時代があります。そのころ統治のためにスウェーデン王の官吏たちがヘルシンキに移住しました。その人たちの子孫がいまのスウェーデン語系フィンランド人です。いまでは全体の5,6パーセントしかいません。ヤンソンもムーミンたちのライフスタイルもいかにもスウェーデン語系だ、ブルジョワ家庭的だとフィンランド人はいいます。トーベ・ヤンソンは、いまスウェーデンの首都ストックホルムで暮らしています。
 ムーミンをアニメで知っている人が多いことでしょう。アニメは日本産です。これは確かなようです。日本でアニメ化されたとき、原作者のトーベ・ヤンソンも日本へあいさつに来て、日本のあちこちを訪れています。すっかり日本びいきになったようです。
 ムーミンの翻訳も手がけている冨原眞弓氏が、ストックホルムではじめてムーミンの単行本に出会ったときのこと、その後スウェーデン語を勉強したうえでムーミン本を翻訳しはじめたこと、原作者トーベ・ヤンソンに会ったときのこと、その背景を岩波書店の月刊広報誌「図書」にくわしく書いてくれています。