たぬきニュース  国際情勢と世界の歴史

海外のメディアから得た情報を書こうと思います。

差し迫っているNATO軍によるシリア攻撃

2013-01-12 11:42:06 | シリア内戦

シリア内戦の今後について、できるだけ的確な予測をしようと、あれこれ調べているうちに、現実の進展に追い抜かれてしまいました。NATO軍によるシリア攻撃が差し迫っているという記事を見つけました。

 

―― ロシアはシリアの港タルトゥスにある海軍基地を閉鎖した。しかし将来の使用再開をも否定するものではない。シリア政府との軍事協力に関しては次のことを原則とする。ロシア政府はアサド政権を政治的に支持し、また情報及び人道的な側面において支援する。規模の大きい武器供給の予定はない。            

 --- 以上「聞いたこともないような話」という変な名前のロシアの新聞からの引用。    

用心棒のようにタルトゥスの港に姿を見せていたロシア海軍の艦船は去り、ロシアはアサド政権に対して軍事的な支援はしない、という内容の記事です。ロシアが態度を一変させたという話です。

続いて同じ内容のイタリア紙プブリチ[大衆]からの引用です。

ーーー タルトゥス港沖に停泊していた11隻からなるロシア艦隊は、これまで2週間のあいだに全て地中海を離れ、それぞれの母港に戻った。(黒海艦隊、バルッチク艦隊、北洋艦隊の合計11隻がそれぞれの基地に帰って行ったのである。)

ロシアが劇的に自らの軍事的プレゼンスを縮小したのは、NATO軍による大規模なシリア攻撃が目前に迫っているからだろう。 --- 以上引用終わり 

 

早い時期から、アサド政権は崩壊するという予測はありました。予測というより、それを計画している者がいて、そういう予定なのだというのです。ただし私は信じていないので、こんなに早くシリア戦争が起こるとは、思っていませんでした。(まだ起きていませんが。)シリア戦争というのは、これまでの内戦とは別に、NATO軍とシリア国軍との戦争です。上に引用した記事は未検証ですが、事実であるような気がします。

 

リビアの軍隊と違って、シリア軍は装備も組織もしっかりしているので簡単には片付かない、と言われていました。それにイランとの戦争につながる危険が高く、そうなれば、イラク戦争やアフガン戦争より規模の大きな戦争になり、ちょうど両者を足した規模になると思います。

アメリカ国民はもちろんですが、軍人の多くもそのような戦争を望んでいないようだし、オバマ大統領も二重人格のようなところがありますが、ロシアと協調してシリア内戦不拡大の努力をするのではないか、とも思いました。見事にはずれました。        

すでにシリアは戦争状態ですが、アレッポやダマスカスやその他の大都市の住民のほとんどが戦禍に巻き込まれるようになると悲惨です。またその結果生まれた大量の難民が、隣国レバノンやトルコやヨルダンに流れ込むとそれらの国が不安定化します。

シリア国民にとって一番よいのは、NATO軍とシリア国軍が協力して、すべての自由シリア軍(各地の反政府素人軍)を武装解除することだと思うのですが。その上で国連の指導のもとに選挙をすればよいのですが。

もっとも、素人軍人の自由シリア軍も今では成長してセミプロなので、簡単には退治できない。私の解決策はもう手遅れです。

かといって今後実際にNATO軍が実行する解決策も結構大変です。政府軍は正規軍としての装備を持っていますから、自由シリア軍より手ごわいです。

結局政府軍は敗北するでしょうが、敗走していったん消滅しても、その何割かがゲリラ集団として再集結します。そしてそれをイランが積極的に支援します。イランは既にヒズボラ的な組織をシリア国内に準備し始めているという情報もあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする