日ごろ利用していた理髪店に火を放ち、女性店主や客に暴行を加えたとして有罪判決を受け服役した酒乱の男(46)が、出所してから3日後、理髪店の店主に対し性的暴行や無差別の暴行を加えるという事件が発生した。強盗や強姦(ごうかん)など13の前科がある男が、放火や暴行などの犯行に及び、服役した期間はわずか1年だった。警察によると、建設現場で日雇い労働者として働いていた男は、強姦罪でも3回服役していたが、電子足輪法が制定される前だったため、電子足輪の装着対象者ではなかった。
放火や暴行など四つの罪で起訴され、1年間服役した男は、昨年12月31日に出所した。そして、出所から3日後の今月3日午後2時ごろ、男は瓶入り焼酎を半分ほど飲んだ後、ソウル市中区の理髪店を訪れた。2011年11月、男が泥酔状態で訪れ、50代の客や店主(59)に暴行を加え、トイレを壊したり、新聞紙や衣服を用いて火を放ったりした理髪店だった。男は店主に対し「お前が通報したせいで俺が刑務所にぶち込まれた」と脅し、店のドアに鍵をかけ、下着で店主の体を縛り、2回にわたり性的暴行を加えた。店主は恐怖の余り、夫や軍隊にいる息子はもとより、警察にも知らせることができなかった。
店主が自分を警察に通報しなかったことを知った男は、今月24日午後2時ごろ、焼酎1本を飲み、再び理髪店を訪れた。男はこの日、またも店主に対し「お前のせいで刑務所にぶち込まれた」と怒りをぶちまけ、店主の髪の毛をつかんで店内の別の部屋に連れ込んだ。それから7時間にわたり、男は店主の全身を縛って、顔や胸、脇腹などを殴打し、3回にわたって性的暴行を加えた。店主は男の暴行で鼻の骨を折り、全身にあざができるなど、全治4週間のけがを負った。
男は暴行を加えた後、他人名義の携帯電話を利用し、店主に対し「通報したら殺すぞ」と脅した。店主は男の報復を恐れたが、結局警察に通報した。警察は男の携帯電話の電源が切れた位置を中心に、20数カ所のモーテルを回って行方を追い、29日に男の身柄を確保した。ソウル中部警察署は30日、男に対する逮捕状を請求した。
韓国の人工衛星搭載ロケット「羅老(ナロ)」(KSLV-1)の打ち上げが初めて成功したことについて、朴槿恵(パク・クンヘ)次期大統領は30日に「待ちに待った宇宙強国入りに向け、第一歩を踏み出した」とたたえた。
自身のツイッターに打ち上げ成功についての感想を書き込んだ朴氏は、「新たな挑戦が国民への希望と勇気のメッセージになることを望む」と喜ぶとともに、「2度の失敗にめげず、あきらめなかった科学技術者たちの努力に感謝する」と述べた。
朴氏は大統領候補だった昨年12月の大統領選テレビ討論で、月着陸船による月面着陸計画を当初の「2025年まで」から「20年まで」に前倒しすると宣言した。「羅老」に代わる純国産技術によるロケットの開発も「21年まで」に前倒しするとし、積極的に宇宙開発を支援する意向を示した。
30日に打ち上げられた韓国初の人工衛星搭載ロケット「羅老号(KSLV―I)」で軌道に投入された人工衛星が31日、韓国中部・大田市の地上局との交信に成功した。
聯合ニュースによると、午前3時28分(日本時間同)から約15分間、最初の交信に成功。さらに同5時11分から約15分間、2度目の交信にも成功し、制御や電流などが正常であることが確認された。
人工衛星は今後1年間、1日に地球を14周しながら、宇宙放射線量の測定などを行う。
韓国海運大手の韓進海運が30日発表した決算速報(連結ベース)は、売上高が前期比11.2%増の10兆5894億ウォン(約8870億円)、営業損益が1098億ウォン(約92億円)の赤字だった。赤字幅は前期の5129億ウォン(約430億円)に比べ縮小した。韓国の海運会社で売上高が10兆ウォン(約8380億円)を突破したのは初めて。
同社は米国の景気回復の遅れと欧州財政危機にもかかわらず、コンテナ輸送量の増加を追い風に増収を確保した。主要航路の運賃値上げで赤字も縮小した。
コンテナ部門では前期比で輸送量が7.4%増加し、運賃単価が5.3%上昇した。営業損益は1628億ウォン(約140億円)の赤字だった。ばら積み貨物部門は輸送量が減少したが、収益性が改善し、営業損益は192億ウォン(約16億円)の黒字だった。
同社関係者は「今年も大型船を中心に新規船舶の就航が続き、困難な経営が予想されるが、米中の景気回復、欧州財政危機の沈静化で物流量の回復が見込まれる」と指摘した。今後は老朽化した貨物船の早期退役、航路の合理化、臨時欠航などで運賃の正常化に努めるとともに、コスト削減を目指していく。
携帯電話の普及により衰退の一途をたどっていた固定電話だが、最近になって再び注目を集めている。音声通信だけでなく、インターネットやエンターテインメント、セキュリティーなどさまざまな機能が加わり、より便利になったためだ。
電子新聞によると、こうしたスマート固定電話の加入者数は近年急速に増えており、昨年サービスを開始したLGユープラス(LGU+)の「ギャラクシープレーヤー」シリーズは累計加入者が10万人に達したほか、KTの「スマートホームフォン」は最近、1日加入数2,500回線を記録した。
スマート固定電話は、スマートフォン(多機能携帯電話)と同様の機能を持つ端末機や、オーディオ代わりにもなるスピーカーを搭載。監視カメラ(CCTV)機能でホームセキュリティーサービスを利用できるほか、多様なアプリケーションやコンテンツを通してさまざまな便利な機能を活用できる。
また、利用価格も比較的手ごろで、KTでは無料通話時間3,000分を含む月2万1,000ウォン(約1,760円)の基本料金制などを提供。LGU+では、さらに機能を追加した後続モデルも人気を博しており、さらなる加入者増加に期待がかかっている。
韓国の球技史上初の世界選手権優勝、大学教授、女性初の泰陵選手村長、第19代国会議員。
「韓国のスポーツ史上、最も成功した女性」と言われる与党セヌリ党のイ・エリサ議員(59)が、大韓体育会(KOC)会長選挙への出馬を宣言した。イ氏は30日にソウル市内の飲食店で催された集会に姿を現し、その席で「多くのスポーツ関係者から『大韓民国スポーツ界トップの座にチャレンジしないのか』と激励され、また関心を持ってもらっている。とても勇気が出てくる」「まだまだ足りない点が多いのは事実だが、悩んだ末、情熱をもって美しくチャレンジすることを決めた」と出馬を明言。イ氏はさらに「誰が会長になっても、スポーツ界はより発展しなければならない。会長が交替するたびに発展が止まるようなことは繰り返されてはならないし、そのような面から私のチャレンジには大きな意義があると思う」と発言した。イ氏が実際に立候補した場合、初の女性候補となる。
イ氏は「もし会長に選ばれたら、五輪総合5位という実力に比べあまりにも少ない予算の増額に力を入れたい。また、スポーツ関係の部処(省庁)の独立も目指したい」と述べた。
「朴槿恵(パク・クンヘ)次期大統領と事前に通じ合うところはあったのか」との質問に、イ氏は「これまで特別な間柄のように報じられてきたが、それをとても負担に感じてきた。通じ合うようなことはあってはならないと思う」と答えた。
イ氏は元一流アスリートだ。1973年にサラエボで開催された卓球の世界選手権団体戦で、チョン・ヒョンスク氏らと共に中国と日本を撃破。政府樹立以来、球技種目で史上初の世界トップに躍り出た。また、国内では現役時代に全国総合選手権大会7連覇の偉業を達成。1978年に引退してからも、指導者や大学教授としてスポーツ界の発展に貢献してきた。
イ氏はこれまで何をするときにも「初」という言葉がついて回った。1984年のロサンゼルス五輪卓球女子代表チームではコーチ、88年のソウル五輪では監督を務めたが、いずれも女性としては初めてのことだった。イ氏は「女性監督というプレッシャーよりも『現役時代に一流だった選手はコーチとして成功できない』というジンクスを破るため、指導者としても必死で努力した」と語る。また、卓球界で内紛が相次いだ2004年には、アテネ五輪の代表監督としてチームを引っ張った。
竜仁大学教授として学生を指導してきたイ氏は、05年に女性として初めて泰陵選手村長に任命され、08年の北京五輪まで代表選手をサポートした。選手村長時代のイ氏は、前任の選手村長らが解決できなかった問題(練習スケジュールの拡大や施設の修理など)解決の先頭に立った。イ氏は「自分も代表選手を経験しているため、選手の気持ちや悩みがとてもよく分かった」と当時を振り返る。
北京五輪終了と同時に選手村長を辞任したイ氏は、12年4月の国会議員選挙でセヌリ党から比例代表候補に選ばれ初当選した。イ氏は9カ月間にわたる政界での活動を通じ、体育人福祉法、学校体育振興法などスポーツ関連の八つの法律を提出。イ氏は「ほかの分野にも関心はあったが、スポーツ界発展のために活動するだけでも大変だった」と語った。
女性として初のKOC会長にチャレンジするイ氏は「投票権を持つ競技団体のトップとはまだ誰にも会っていないが、これから1人ずつ訪ねて誠意と真心を伝える努力を重ねていきたい」と述べた。今後4年間KOCを率いる会長選挙は来月22日に行われる。
世界のスピードスケートの歴史を塗り替えた「氷上の女王」こと李相花(イ・サンファ)=23、ソウル市庁=が30日午前、韓国に帰国した。仁川空港で取材に応じた李相花は「世界新記録を更新して満足だし誇りに思う。現状に安住せず、この流れを来年のソチ冬季五輪につなげていきたい」と語った。
李相花はここ2週間で、国際大会で相次いで好記録を出した。21日にカナダ・カルガリーで行われたワールドカップ(W杯)では女子500メートルの2回目のレースで36秒80の世界新記録で優勝、28、29日に米国ソルトレークシティーで行われた世界スプリント選手権では2日連続で1000メートルの韓国新記録をマークした。
李相花は「周囲の期待が大きいため緊張したし重圧もあったが、心を無にしたおかげでいい記録が出せた。昨夏に一生懸命練習に取り組んだ成果が出ているようだ」と語った。
李相花は、3月21日からロシア・ソチで開催される種目別世界選手権で500メートル2連覇を狙う。李相花は「W杯ファイナル(オランダ、3月8-10日)をいい記録で終えて、世界選手権2連覇を達成したい」と意気込みを語った。
韓国初の人工衛星搭載ロケット「羅老(ナロ)号(KSLV-I)」が30日午後、南西部の全羅南道・羅老宇宙センターから打ち上げられた。韓国政府によると、衛星は予定軌道に投入されて打ち上げは成功。世界で10番目の人工衛星搭載ロケット打ち上げ国となった。
打ち上げ後、衛星からの信号をノルウェーの基地局が受信した。李明博(イ・ミョンバク)大統領は「本格的な宇宙科学時代を開く第一歩を踏み出した」と成功を祝福した。
羅老号はロシアと共同で開発された全長約33メートルの2段式で、1段目にロシアの液体燃料エンジン技術を導入、2段目は韓国が独自開発した固体燃料ロケット。重量約100キロの衛星を搭載しており、2002年から総事業費約5200億ウォン(約430億円)をかけて開発された。
羅老号は09年8月と10年6月にも打ち上げられたが、いずれも衛星の軌道投入に失敗。3回目の今回も、昨年10月と11月の2度にわたり、直前に異常が見つかり延期されていた。
韓国の教育科学技術省によると、ロシアとの技術協力は今回で最後とし、今後は20年までに独自の技術による3段式ロケットを開発し打ち上げる計画という。
昨年12月に北朝鮮が事実上の長距離弾道ミサイル発射に成功した後、韓国では「北朝鮮に後れを取った」との世論が噴出。成功は国家的な“悲願”だった。
ソウル鐘路区三清洞(チョンログ・サムチョンドン)の監査院敷地を取り囲む垣の向こう側にはあまり高くない山へ登る道がある。この道を少し上がると、1軒の韓屋が現れる。土地200坪に建坪70坪で小さい別の棟もついている。「山の中にどうして家があるのだろうか?」と首をかしげるかも知れないが、実はここは大統領府の安家(安全家屋)だ。外からは見えなくても周辺に監視カメラが設置されていて、家の中から外の動向をチェックできる。
◆この安家は大統領が休む場所ではなく、大統領府の職員が働く空間だ。大統領民生首席秘書官室の公職綱紀秘書官所属の行政官約10人は毎日ここへ出勤する。仕事が多い時は徹夜することもある。警備員もいて、倉庫のように見える別棟には卓球台もある。高位公職者候補に推薦された人を密かに呼んで直接「尋問」する時もここを活用する。大統領府の行政官は、監査院、企画財政部、検察、国税庁、機務司所属で、いわゆる「力のある」省庁出身が殆どだ。しかし、この安家の存在を知る人はあまり多くない。
◆大統領府公職綱紀秘書官室は、長官・次官をはじめ3級以上の高位公職者の人事検証を主に行う。「山の中の事務室」を使う理由は、人事検証の過程で外部へ漏れてはならない個人情報を多く扱うためだ。ここに人事ファイルが保管されている高位公職者は1万人を大きく上回る。家族関係を証明する戸籍謄本や前科記録、納税記録、兵役記録、土地台帳原簿などはもちろん、飲酒運転の有無確認書や論文目録まで所有している。専門家15人が取り組んで長次官など政務職を検証するのに通常10日ぐらいかかるという。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府で1次関門のここのハードルを越えられずに落馬した公職者は検証対象1万6849人中452人だった。殆どが不動産問題や前科、兵役問題だった。
◆最近この安家は開店休業の状態だ。李明博(イ・ミョンバク)政権の任期末なので検証する対象がないためだ。李明博大統領も5年前にはこの安家を使わなかった。盧武鉉大統領府が渡す資料を信頼できないという理由からだった。李大統領が政権初期、「コ(高麗大学)ソ(ソマン教会)ヨン(嶺南・慶尚道)」人事で批判を受けたのも偶然」でないわけだ。朴槿恵(パク・グンヘ)次期大統領もこの安家を利用しないという。人事内容が漏れるのではないかという保安意識とやはり李明博大統領府への不信のためらしい。朴次期大統領が三成洞(サムソンドン)の自宅で自分の手帳にのみ依存せず、ここで金容俊(キム・ヨンジュン)首相候補者の基礎資料でも調べていたら、結果はどうなったのだろうか。遅れた気がするが、新たな首相候補者の人選の内閣改造の過程では「人事安家」を積極的に活用してほしいものだ。
宇宙に向けた10年間の努力や情熱がようやく、貴重な実を結ぶこととなった。全国民の拍手や歓声の中、スポットライトを浴びた主役らもいたが、羅老(ナロ)宇宙センター・打ち上げ統制棟で静かに感激の涙を流した人たちも少なくなかった。数ヵ月間も、外羅老(ウェナロ)島に滞在しながら、黙々と任務を遂行し、羅老号打ち上げを成功に導いた「影の主役」らに会った。
●羅老宇宙センターの生き証人、キム・ミンヒョンさん
「羅老号と一緒に過ごした時間は本当に夢のような気がします。われわれの手で建設した発射場で、『宇宙の夢』を実現する全ての過程を、支障なく成し遂げられたことが、まだ信じられません」
施設運営チーム長のキム・ミンヒョンさんは、南海の静かな島・外羅老島に初めて来たときが、今改めて思い出されると話した。03年11月16日、羅老宇宙センター建設技術グループ長だったキムさんは、10人の職員と共に外羅老島に来て、地ならしをし、プレハブを建て始めた。山を削り、道路を作り、打ち上げ統制棟や総合組立棟を建設した。今の羅老宇宙センターを完成させた生き証人だ。
「当時、恥ずかしがり屋の息子の幼稚園で学芸会がありました。出席できませんでしたね。いろいろ文句も言われたのに…。今年3月になれば、あの子が高校に入るというから、相当時が流れてますね」
今回の打ち上げも、彼の手から始まった。羅老号を打ち上げ台へと移すことになっていた28日午前6時半、キムさんは、電力供給のためのガスタービンを回しながら、心の中で成功を祈った。
予算を担当したホン・イルヒ技術経営チーム長も、キムさんと共に、羅老宇宙センターを建設した主役だ。ホンさんは、韓国航空宇宙研究院(韓宇研)が科学ロケット「KSR」シリーズを初めて打ち上げた1993年から、現場に一緒にいた。
●衛星を目標軌道に乗せたチョ・インヒョンさん
「成功を確認した瞬間、真っ先に家族が思い浮かびました。この3年間、祝日のときも家に帰ることができなかったからです」
キックモーターチーム長のチョ・インヒョンさんは、羅老号の上段部(2段)を動かす推進ロケット「キックモーター」を開発した主役だ。キックモーターは、打ち上げから395秒になる瞬間に点火し、羅老科学衛星を目標軌道に乗せる役割を果たす。09年、羅老号の1回目の打ち上げの時、正常に働くことを確認したが、安心ばかりしてはいられなかった。キックモーターは温度や湿度に敏感なため、一日も確認を怠ることができない。チョさんは、まるで子供の世話でもするかのように、一時もキックモーターのそばから離れなかった。
「キックモーターが無事に働くことを確認した時、自分も知らない内に緊張が解けて涙が出ました。うちの娘には、しょっちゅう『お前のやりたいことをやりなさい』と言い聞かせたんですが、成人してロケット研究員になりたいと口にすれば、それだけはやめさせたい」
チョさんは、キックモーターの開発に大きく貢献した人たちとして、ソル・ウソク韓国型ロケットエンジン開発室長(当時はロケットエンジンチーム長)やチェ・ファンソク燃焼機チーム長、オ・スンヒョブロケット推進機関チーム長を挙げた。ソル室長は、ロシアから持ち込んた1段ロケットの構造を細かくチェックした人だ。チェチーム長は、ロケットの燃焼実験を手助けした。
●軌跡を設計したノ・ウンレ室長
「打ち上げから453秒、羅老号が宇宙の彼方、われわれが計画したあそこに到達したことを確認したとき、体中に戦慄が走りました」
ロケット体系室長のノ・ウンレさんは、今回の打ち上げ成功を、真っ先に確認した人だ。ノさんは、韓国が1990年代前半、ロケット研究を開始したときから、軌跡設計の仕事に携わってきた。今回も、羅老号が地上局と通信しながら知らせてきた軌跡を目にし、飛行姿勢を制御しながら、計画通りに飛ばす役割を担っている。ノさんは、「この過程で、全体的なコンピューターシステム支援を担当しながら、いろいろ助けてもらったイ・ヒョグン技術管理チーム長を忘れることができない」と伝えた。
「羅老号が飛んでいく軌跡を設計し、数え切れないほど飛行シミュレーションを繰り返しました。今こそ、本物のやりがいが感じられます」
●安定化任務に当たったキム・インソンさん
「長い間溜まっていた疲れが完全に取れた気がします。国民の関心や期待にこたえることができ、ようやく枕を高くして眠ることができるような気がします」
ロケット熱・空力チーム長のキム・インソンさんは、一喜一憂したこれまでの時間についての感想をこのように明らかにした。羅老号は、韓国型ロケットに向けた研究開発の過程だったが、予想を超える国民の関心が大きな負担となったという。
キム・インソンさんは、羅老号をいかなる温度にも耐えさせる安定化任務に当たった。打ち上げ直前、羅老号には氷点下183度の液体酸素数十トンが注入される。打ち上げの瞬間は、3000度に上る熱気を下に向け噴き出す。このようなとんでもない冷気や熱気の中から、超精密装置を保護するため、多様な素材や技術を確保するのが、彼の仕事だった。