鉄卓のブログ「きままに」

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世界遺産八幡製鐵所旧本事務所を訪ねる-JR九州ウォーキング八幡駅コースに参加

2015-11-12 | JR九州ウォーキング
11月7日(土)

JR九州ウォーキング八幡駅コースに参加。
今日のテーマは『近代化産業遺産巡りと「まつり起業祭2015」を楽しもう』。

JR九州の「アクティブ65切符」を使い、新幹線で博多駅へ。博多駅から特急ソニックで黒崎駅、乗り換えて八幡駅に着く。

雨の予報であったが、止んでいる。9時頃にスタート。皿倉山の頂上は見えないが、街路樹は綺麗に紅葉している。

歩いているとレンガ造りのトンネルがあった。トンネルの周りは家が迫っている。トンネルの上にも家があるように見える。旧九州鉄道尾倉橋梁との説明があった。
旧九州鉄道は門司・黒崎間の鉄道敷設にあたり海岸沿いの計画をしたが陸軍の反対で陸地を通る路線で開通した。1891(明治24)年のことである。後に、製鐵所が計画され、海岸沿いの路線が出来て1911(明治44)年に廃線となった。その時の橋梁である。

まつり起業祭八幡の出店はまだ準備中だった。

スペースワールド駅の裏側に出て、明治日本の産業革命遺産で世界遺産に登録された「官営八幡製鐵所旧本事務所」の眺望スペースへ。製鉄所構内は立ち入り禁止なので遠くからでも見れるよう眺望スペースが作られている。

見学した後は、洞海湾の松ヶ島岸壁へ行く。ここは八幡製鐵所の専用岸壁だった。

折り返してスペースワールド駅の方へ帰るが、少しコースを離れて、先ほど眺めた旧本事務所の見学会へ。今日は企業祭りに合せて構内に入り旧本事務所を見学できる。
旧本事務所は1899(明治32)年、八幡製鐵所の創業2年前に建設された。煉瓦組積造の2階建て、屋根は和瓦、煉瓦積みはイギリス式、中央にフランス様式のドームを持つ設計である。1階は長官室、経理室、庶務室などの事務部門、2階には大会議室、外国人の顧問技師室、日本の技監室などがあり、製鐵所の中枢の事務所として使われた。室内は見学できず、外観のみの見学会だった。注意事項では、旧本事務所を除き、施設・設備等の写真撮影は固くお断りいたします、と書かれていた。

コースに戻って北九州イノベーションギャラリーでは八幡製鐵所の歴史が紹介されていた。
北九州市は門司、小倉、戸畑、八幡、若松の五市が合併して出来たが、八幡市は1889(明治22)年、尾倉村、大蔵村、枝光村が合併して八幡村が出来た。合併するとき村の名前を決めるにはすったもんだあったが、三つの村にはそれぞれ八幡神社があったので「八幡(やはた)」と名づけられた、という説明が書いてあった。今でも市町村の合併では新たな市町村名で混乱することがあるが、知恵者がいたもんだ。

その後、東田第一高炉史跡広場を見学。東田第一高炉は1901(明治34)年に、官営製鐵所として火入れが行われた高炉である。1972(昭和47)年まで現役だった。

八幡駅に着いたのは12時頃だったので、ゴールの受付をせずに、駅横の焼麺屋虎之介でちゃんぽん。虎之助で食事するときいつもはオムのせ焼きそばだが、今日はちゃんぽんと餃子のみのメニューでそれぞれ100円引きだった。

食事後にゴール受付に、スペシャルポイントコースと雨の日ポイント、新幹線ポイントもあってスタンプ4個押してもらった。

今日は八幡製鐵所一色のウォーキングだった。製鐵所がフル稼働していた時期は煙もひどかったと思うが、大きな反公害運動は起きなかった。煙は町のシンボルでもあった。
旧八幡市歌には次のような詩がある。
 焰炎炎 波濤を焦がし
 煙濛々 天に漲る
 天下の壮観 我が製鐵所
 八幡 八幡 吾等の八幡市
 市の進展は 吾等の責務

コース全体の雰囲気はアルバムを見てください。
こちらです。
http://opa.cig2.imagegateway.net/s/m/GwmtF8HBSWW


(スペースワールド横の街路樹)


(八幡製鐵所旧本事務所)