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Xenos Audio

オーディオと音楽について

eAR501導入(その6)

2005年01月31日 23時51分29秒 | 使用機器
私はオーディオが大好きですが、いつも音質向上について考えているようなタイプではありませんし、根がおおざっぱなため小さな音質向上にはあまり興味が湧きません。また、資金に余裕があれば機器に投資したいと考えるため、アクセサリー類への投資は控えめな方だと思います。
ケーブルは安くて、音質もほどほどで、見栄えが良いものを選びたいと思っています。

eAR501用の電源ケーブルは自作することにしました。コンセプトは”アンプにルックスを合わせること”です。同一のものが2本必要なのでコストはなるべく抑えます。
コネクターはパイロットランプのブルーに合わせるということでオヤイデのC-037で全く迷いなしです。プラグには手持ちのAETのものを使用。芯線はアコリバの2mm径のものを使用しました。
2.5mの長さを捩ってから等分し、両側にプラグとIECコネクタを接続します。30分で2本完成したというかなりの手抜きケーブルです。極性はもちろん合わせてありますが。



仕上がりはこんな感じです。透明感と青のアクセントが結構アンプのイメージに合っているかと。もしこれにFLチューブなんてかぶせたら野暮ったくなります。多分。

使用感と音質は次回に。

eAR501導入(その5)

2005年01月31日 06時02分46秒 | 使用機器


電源についてです。メーカーのホームページでは、eAR202の場合、電源は何ボルトでも自動的に対応、また3分間信号がないとスタンバイ状態になるとあります。501は異なっていて、電圧は115Vと230Vの切り替え型です。この切り替えはメーカーが出荷時にやってくれていました。115Vの場合は90Vから使用できるとあります。また、無信号時のスタンバイの機能はついていませんでした。全く発熱しないので気にはならないのですが。

電源のON時のノイズは極小で僅かに”ピチッ”と音がするだけです。またセオリー無視でCDPやプリの電源を先にOFFしたりしてもスピーカーからノイズは全く発生しません。

電源ケーブルは付属していません。よって最初はたまたまあった、何かの製品の付属のケーブルを使用しました。この状態の音を聴いて左右のケーブルが違うことを当てられる人がどの位いるか私にはわかりませんし、私の場合は自信を持って答えることはできません。ただ、モノラルアンプに対して左右で全然違うケーブルを使うのは精神的に非常に気持ち悪いので電源ケーブルはその後自作することにしました(この件については次回)。

アースを繋がない状態ではシャーシの電位?(何て言うのか忘れました)は結構高いです。指の背で天板を撫でると明らかなピリピリ感があります。そこで、テーブルタップに付いているアース端子からエアコン用のアース端子に繋ぐとピリピリ感は嘘のように解消します。音はほんの僅かエネルギッシュになったように感じます。
ただし、TWから小さな”ジー”というノイズが発生します。10cmでも離れると聞こえなくなるようなレベルですが、何となく気になってしまいます。

メリットとデメリットを比較して、取り敢えず上記の電源ケーブルはアース無しで作成することにしました。

eAR501導入(その4)

2005年01月28日 02時22分06秒 | 使用機器


さて、音質です。
結論から言えば、超ハイCPと言えると思います。
私の感覚で言えば、予想していたよりも遥かにニュートラルです。
音色は明るくもなく暗くもなく、質感は硬くもなく柔らかくもないです。
奥行きや拡がり感を良く出し、微小信号もよく拾います。例えばマルホランドドライブのジョランドなんかはエコーが増えたように聞こえます。
帯域毎の癖も殆ど感じられません。
例えばDENON 550SDだと、低域の力感と若干のハイ上がり傾向を感じましたが、eAR501は聴感上のバランスはフラットに近いです。極めて緩やかなピラミッドバランスに聞こえないこともないですが、これはシステムによって印象が変わるでしょう。

前記のDENON 550SDに比べて何が一番違うかといえば、”音楽を聞けること”これに尽きます。550SDは決して酷い音ではない(むしろ価格を考えると驚異的)のですが、何となく客観的な、音楽に入れないような雰囲気が漂っているのです。eAR501はずっと聴いていたいという気持ちになります。何がそうさせるのかは不明です。

さて、以上は私の主観であり、聴く人が違えば当然評価が異なるでしょう。

eAR501の客観的評価として以下の2点を挙げることができます。

・全く熱くならない
→CDプレイヤーやDACと同等またはそれ以下と言っても良いくらい、本体は熱を持ちません。まさにアイスパワーです。非常に熱くなる550SDとはここが違います。

・驚異的なSN比
→私が今まで使用してきたアンプの中でもダントツのSN比です。ちなみにこれはよく評論家が書くような、”音楽を聴いている時の聴感上のSN比”ではありません。通常音楽を聴くレベルにボリュームを設定して、CDのポーズを押してスピーカーに耳を近づけてみると残留ノイズが殆ど聞こえないのです。TWに3cmまで耳を近づけてようやく幽かなノイズが検知できる程度です。MIDやウーハーからは全く聞こえませんし、1mHと1.0μFのフィルターをかましているC2-12からも殆ど聴こえません。もちろんスピーカーから10cm離れると完全な無音になります。
ちなみにDENON 550SDのメーカー発表のSN比は95dBですが、eAR501はこれとは比較するにならないほどの低ノイズです。真空管アンプは言わずもがな。
同じように本体からもアンプによくあるような唸りは一切聞こえず、こちらは完全な無音です。

4Ω500Wのアンプがこの発熱量、このSN比であることに私は最も驚きました(続く)。


eAR501導入(その3)

2005年01月25日 23時19分51秒 | 使用機器
30万円未満の安価なパワーアンプというは非常に難しいカテゴリであり、ほとんどのメーカーが失敗、というか製品を出すことを躊躇しているようです。私にはマランツのSM-16とPAシリーズ。そしてフライングモールだけが存在感を出しているように見えます。

もっともそれは同じ価格帯のAVアンプの性能が飛躍的に向上してきているからであり、それを押しのける実力というのはなかなか難しいからなのでしょうね。

そんな中で、フライングモールと直接対決という形になるこのアンプに興味を持つ人は多いのではないでしょうか?もちろん知名度が上がればという話ですが。

さて、eAR501の底面の画像です。



フロントパネルと底板をまたぐように”WARRANTY VOID IF BROKEN”という警告シールが貼ってあります。私はこういうものを開けるのが大好きなので残念でした。もともとのICE POWERのモジュールにどれだけ手が入れられているか、素人なりに見てみたかったのですが。
ただ、側面の放熱口から覗く限りシンプルな構成のようです。スイッチング電源を使った電源一体型は間違いないと思います。
あと何故か内部で緑のダイオードが光っています。



足は結構柔らかいゴム製です。御影石に載せてしばらくするとぴたっとくっついてしまいます。

さて、次回は音質についてです。

eAR501導入(その2)

2005年01月25日 22時28分12秒 | 使用機器
購入したオーディオ製品を箱から出し、接続をし、ソフトを選び、音を出すその瞬間の期待と不安の入り混じった気持ちって何者にも代えがたいですね。

このような状況って必ずといっていいほど一箇所は間違っていて、一発目からまともな音がすることは少ないものです(自分だけ?)。

前にも書きましたが、電源ケーブルはありあわせ。付属でついてくる1mくらいのグニャグニャの奴です。しかも左右違うケーブル。

プリからeAR501への結線にはトランスペアレントを繋ごうとしたのですが、長さが足りずカナレのGS-6というケーブルを使いました。ちなみにこのケーブル、色が選べて(赤・橙・黄・緑・青・黒)、プラグの食いつきが適度で、音が良く、私は大好きです。

ところで、現在の私のシステムですが…

CDトランスポート

DAコンバータ

(プリ兼)サラウンドプロセッサ

eAR501

XENON

こんな感じになってます(まだ公開はできず、申し訳ないです)。

スピーカーケーブルはAT-RS5000です。



スピーカー端子はこんな感じ。金メッキの、安価だけれど信頼のおけるタイプです。
極太ケーブルを直に繋げない限りはどんなタイプでも接続できます。何故モノラルアンプに2ペアの端子があるのかというと恐らくeAR202(ステレオ)とシャーシを共有する為でしょうね。
もちろん結線はされているのでバイワイアリングしやすいです。

私のXENONはシングルワイアリング専用ですし、バイワイアリングというのは効果が薄いのであまり興味がないのですが。




eAR501導入(その1)

2005年01月25日 16時38分43秒 | 使用機器
1月24日の午後、予想どおりパワーアンプAcoustic Reality eAR501が我が家に届きました。

届いたのは何の変哲もない只のダンボール。中身は2.5kgのモノアンプが2台なので重くもありません。

着払いの送料を¥8700も取られてしまい予想外の出費でした。手数料に入っているものと勘違いしていました。



さて実物はというとこんな感じ…



手持ちの御影石に載せてみました。
光り輝くステンレスの箱、悪く言えば流し台みたいな質感の筐体です。AuraDesignの昔のシリーズのフロントパネルが近いかもしれません。
鏡のように周辺を映してしまい、つるつるなので指紋が見事にくっつきます。手で触ると手相がはっきり。手袋をして触ったほうが良いかもしれませんね。

もちろん分厚い金属は使われていませんが、どこを叩いても十分な剛性を感じる音がして安物感はありません。(続く)

スピーカーケーブル&バナナプラグ

2004年12月01日 01時08分39秒 | 使用機器

私のシステムで唯一少しだけお金のかかっているケーブルがこれです。
オーディオテクニカ製のAT-RS5000といいます。

マイナスの芯線の方が太いというのが最大の特徴です。あと、初代HIGHENDHOSEみたいに凄く硬くて使いにくいケーブルですね。

端子の端にビニール製のスリーブカバーが付属していますが、これはスリーブが接触するとショートするからという目的だそうです。

スリーブを導電性のないもので作りさえすればこんな面倒なもの(しかも外れやすい)は不要なので、正直物凄く間の抜けた仕様に思います。

音なんですが、ケーブルの音の違いに驚いたことが私には一度もなく、これも例外ではありませんでした。現代的な提示をするタイプだとは思います。

スーパーTW接続用のバナナプラグは量販電気店で購入したコレクトチャックタイプのもの。で、コレクトチャックタイプなのにしっかり接続するには結構なテクが必要という大失敗製品。やはりWBTにはWBTで合わせるべきでした。

下に見えるのがハイパス用のASCコンデンサです(コイルはユニット近くにあります)。

スーパートゥイーター

2004年11月27日 23時30分28秒 | 使用機器

最高域のエネルギー補佐的に使用しているスーパーTWはティール&パートナーのC2-12です。これはたまたま手持ちがあったことと、手軽に天板に置けるというのもあり使用してみました。

昔、KEFのMaidstoneというハイエンドスピーカーにおいてC2-12は12kHz以上のスーパーTWとして使用されていました。適性的には十分と思います。幾度か遊んで聴いてみた所、私の好みとしてはこのユニットは普通のトゥイーターとして使用するよりむしろスーパートゥイーター的な使用法が向いているようにも感じていました。

XENONとのデザイン的相性はなかなかです。
(余談ですが、よく四角いキャビに丸いトゥイーターを載せている例があります。あれはデザインの相性は良くないですね。特にフランジ径が大きいとイマイチです。丸が楕円になるだけで随分と整合するので、タンノイのスーパーTWなんかのデザインはよく考えられていると思います)

始めは1.0μF一発でつなげてみたのですが、レベル的には問題ないものの、なんとなく違和感がありました。この違和感は位置を調整してもコンデンサの値を調整してもどうにもならず、そんなものかと諦めかけていたのですが、並列に0.15mHのコイルを入れたところ、驚くほど綺麗に繋がりました。つまり-12dB/octの採用です。

コンデンサに関しては0.68も持っていたので0.68と1.68も試してみました。けれど最初の1.0が最も良かったです。

スーパーTWの追加において”コンデンサ一発で繋げるのが良い”と頑なに信じている方は騙されたと思って一度2次のフィルタを採用してみると良いと思います。鮮度感が落ちたりはしませんから。ちなみにコンデンサはASC,コイルはFOSTEXのLSを使用しています。ちなみに銅箔のコイルって使いにくいですね。

音はかなり違います。爽やかな雰囲気と美しさが追加され、戻すことができなくなります。耳を近づけると結構なレベルで鳴っていることがわかりますが、リスニングポジション(約2m)まで離れると違和感は全くありません。

音は満足かというと実は不満も多いです。音が美しいと言うのは確かにあるのですが、ダイナミックレンジに関わる部分、例えば凄みとかトランジェントが出せません。多分これは構造上の問題で恐らくダイアモンドタイプでも無理と思われます(私はAVALONにもそれを感じます)。

というわけで以前書いたように、予算が許せばもう少し高能率タイプのものを使ってみたいと思います。ホーンは指向性の面でできれば使用したくありません。具体的な候補としてはドーム型としてTLR,R2904、リボン型としてRAVEN、AURUMCANTUS等が挙げられます。

メインスピーカー(8)

2004年11月22日 11時09分01秒 | 使用機器

XENONの背面にあるスピーカー端子の画像です。端子は一目瞭然のWBT製。型番はWBT-0780といい、まぁ最廉価版でしょう。スピーカー端子というものは信頼性と機能が大切で音質は二の次かなと個人的には思います。
この端子に不満がないかというとそんなことはなくて、Yラグの締め付けを今ひとつ強固にすることができないという点が挙げられます。WBTの端子は廉価版であれ高級版であれ取り付け穴の規格が同じなのでSignature800に使用されているような上級バージョン(WBT-0702.12)に交換するのも良いかもしれません。

画像上部のスイッチはBAS(Bass Adjustment System)という、ネットワークの切り替えスイッチで、ONにすると低域が1.5dB低下します。

メインスピーカー(7)

2004年11月17日 00時07分25秒 | 使用機器
全10回連載予定のメインスピーカー編もこれで7回目。

さて今回は周波数特性についてです。

XENONの無響室における周波数特性(メーカー公表)はこんな感じです。



こいつのレンジは下手したら200HZ~20kHzとも読めるのですが、ちょっとオマケすると30Hzからフラットともいえます。

サイドに設置されたウーハーの帯域分が上の帯域より、3,4dB低いといった感じです。家庭に設置した場合低域は上昇するという前提での設計でしょうね。

ただ、私の部屋ではこの特性のように若干低域の量感が不足気味に感じるので手持ちのイコライザを使用して電気的に3dB程度持ち上げています。低域の伸びについてはこのサイズのスピーカーとしての標準は明らかに上回っているはず。
部屋を揺るがすような暗騒音的超低音やグランカッサの空気を揺るがす感じは十分に再生できています。
ただ、ホームシアター用として使用するならばサブウーハーは有効と思います。

不足といえば前回書いたように最高域のエネルギー感、言い換えれば音場の透明感やトランジェントを司るような音域の力感が不足しています。
これはf特では見えない部分です。

いずれにせよ圧倒的(!)な低能率です。
ただ、実用的には30W程度の真空管アンプでも十分な音量が得られます。

オーディオ誌にはこのような低能率スピーカーには数百ワットのアンプが必要なんて書かれたりしますが、一般的に必要な音量とスピーカーの能率の関係についてはあまり正確な認知がされているとは思いません。

一般的な家庭に設置するならば能率が80dB後半以上のスピーカーにはアンプは2,30W、多くても50Wもあれば十分。ただ、最低域には出力が必要なので大出力アンプ内蔵のサブウーハーを導入する。というのがトータルで見て安価にシステムを組むコツに思います。

とはいえ、出力の少ないアンプには物量投入をしないというのが主流ですから、大出力=高品質という図式は概ね当てはまっているような気もしますけれど。