WBC世界ミニマム級王座の初防衛戦で、イーグル京和に敗れて
タイトルを失った高山だが、その試合でむしろ高山の評価は上がった
のではないだろうか。僕は高山をそのイーグル戦で初めて見たのだが、
ああいうタイプの選手は結構好きだ。
パンチ力には欠けるが、最軽量級らしいスピーディな動きは見ていて
心地良い。あれだけ動けるのは若さのおかげでもあるだろうし、
また普段の走り込みを相当やっているせいでもあるのだろう。
一方、ここまで日本タイトルを7度も守っている小熊坂だが、
その全てが判定決着だということを差し引いても、どうにも
試合振りがパッとしない。のらりくらりとした動きの中から、
唐突に大きなパンチを振るっていく。パンチ力はありそうだが、
KOで勝とうという意思があまり感じられない。さらに、苦戦した
試合ですら、どこか余力を残しているかのように見える。
接戦を常にモノにしていることからも、地力があるのは間違いない。
ただ、その力をフルに発揮しきれていないような印象を受けるのだ。
一言で言えば「歯がゆいボクサー」である。
そんなわけで、どちらかと言えば高山の勝利に期待して試合を見た
のだが、この日の小熊坂は従来にない気迫を見せ、好カードに
ふさわしい緊迫感を与えてくれた。内容としては高山が素早い動きと
多彩な連打でポイントを集め、負傷判定とはいえ文句ない勝利を
収めたのだが、小熊坂のパンチも危険なタイミングで放たれており、
その潜在能力を垣間見たような思いがした。
僕の中では小熊坂をちょっと見直した試合だったのだが、ボクシング
ファンの間では依然として彼の評価は低い。小熊坂が所属するジムの
会長も引退を勧めているほどだから、どうやら見る目がないのは僕の
方らしい。確かに29歳という年齢を考えれば今後を楽観は出来ないが、
その気になればもうひと踏ん張り出来ない年でもないと思う。
まあともかく、高山はこれで世界王座返り咲きへの大きな一歩を
踏み出したと言えるだろうし、逆に小熊坂は世界再挑戦のチャンスが
大きく遠ざかったと言わざるを得ない。
タイトルを失った高山だが、その試合でむしろ高山の評価は上がった
のではないだろうか。僕は高山をそのイーグル戦で初めて見たのだが、
ああいうタイプの選手は結構好きだ。
パンチ力には欠けるが、最軽量級らしいスピーディな動きは見ていて
心地良い。あれだけ動けるのは若さのおかげでもあるだろうし、
また普段の走り込みを相当やっているせいでもあるのだろう。
一方、ここまで日本タイトルを7度も守っている小熊坂だが、
その全てが判定決着だということを差し引いても、どうにも
試合振りがパッとしない。のらりくらりとした動きの中から、
唐突に大きなパンチを振るっていく。パンチ力はありそうだが、
KOで勝とうという意思があまり感じられない。さらに、苦戦した
試合ですら、どこか余力を残しているかのように見える。
接戦を常にモノにしていることからも、地力があるのは間違いない。
ただ、その力をフルに発揮しきれていないような印象を受けるのだ。
一言で言えば「歯がゆいボクサー」である。
そんなわけで、どちらかと言えば高山の勝利に期待して試合を見た
のだが、この日の小熊坂は従来にない気迫を見せ、好カードに
ふさわしい緊迫感を与えてくれた。内容としては高山が素早い動きと
多彩な連打でポイントを集め、負傷判定とはいえ文句ない勝利を
収めたのだが、小熊坂のパンチも危険なタイミングで放たれており、
その潜在能力を垣間見たような思いがした。
僕の中では小熊坂をちょっと見直した試合だったのだが、ボクシング
ファンの間では依然として彼の評価は低い。小熊坂が所属するジムの
会長も引退を勧めているほどだから、どうやら見る目がないのは僕の
方らしい。確かに29歳という年齢を考えれば今後を楽観は出来ないが、
その気になればもうひと踏ん張り出来ない年でもないと思う。
まあともかく、高山はこれで世界王座返り咲きへの大きな一歩を
踏み出したと言えるだろうし、逆に小熊坂は世界再挑戦のチャンスが
大きく遠ざかったと言わざるを得ない。