男の子がほしい、というのもこどもがふえる原因です。男の子が生まれるまで生もうとするので、こどもがふえるわけです。この看板には、女の子をだいじにするのは、民族の未来を見つめることだ、という意味のことが書かれています。女の子も後継ぎだ、とか、男の子も女の子もどっちもいい、といった、同じようなスローガンもたくさんあります。たくさん書かれているのは、そうでない現実が強く存在するからなんですね。
長く . . . 本文を読む
私がこどものころは、「貧乏人の子沢山」という言葉が、日本でも現実でした。大同の山間や丘陵の農村では、それがいまでもつづいています。貧乏な村ほど、こどもの数が多いんですね。
というと、中国のことをちょっと知っている人は、「えっ、中国は1人っ子じゃないの?」といいます。農村でも計画生育が実施され、事実上は2人っ子政策なんですね。3人目からは罰金が課せられるし、さまざまな圧力があるようです。
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森林の再生が妨げられるもう1つの原因が、柴刈りです。これはこの地方のことだけでなく、世界的にみてそうなのですね。伐られた木の用途を調べると、世界でみても、いちばん多いのは生活燃料として燃やされることだそう。
これも政府によって禁じられており、以前のようにはみられなくなっていたのです。それが近年、ふえてきたように思うのです。なぜでしょう?
原油価格の高騰につられて、石炭価格も急騰しました。 . . . 本文を読む
こちらはヤギです。山の羊と書くくらいで、どんな岩場でも登っていきます。さらに前足を木の枝にかけて、かなり上のほうの葉っぱもかじります。南天門自然植物園の李向東は、「100人が植えた木を、100頭のヤギがだいなしにする」といっていますが、ひょっとすると、それ以上かもしれません。
このヤギは、毛の長い、小型のヤギです。毛を刈って毛糸の材料にし、また肉を食べるようです。「ヤギの肉はヒツジよりずっと . . . 本文を読む
植生を貧弱化させている原因の1つが、家畜の放牧です。多いのはヒツジとヤギですね。その影響が深刻なのは、草の芽がでるかでないかの春先だと思います。一面の冬枯れ色で、青いものはほとんどみられません。ヒツジが前足で地面を引っかいて、草をほじくりだして食べようとしていることさえあります。
大同では、頭をあげているヒツジをみたことがありません。いつも下をむいて、草をさがしているんですね。ところが、生ま . . . 本文を読む
スロットマシーンだったら、大当たりですね。あの、絵柄がそろったら、大当たりというやつ。今回の通し番号です。
これは徳村彰さんというかたがつくられた文字で、「もり」です。すごいですねえ。ただ日本にいるだけだったら、それほど感動しなかったかもしれませんが、私は黄土高原を往復しているために、この文字のすごさがわかります。
木があるから、水と土が守られ、育まれるんですね。黄土高原は長い歴史のなか . . . 本文を読む
黄河に1年間に流れ込む土の量は、16億トンだそうです。その80%以上が黄土高原の土だといわれます。そんなことをいわれても、それがどれほどのものか、わからないですねえ。それを実感してもらうために、私はクイズをだします。講演なんかのさいに、決まって、それをだすのです。
その16億トンの土で、幅1m×高さ1mの堤防をつくるとします。その延長はいったいどれくらいになるでしょう。大陸のことで、なんでも . . . 本文を読む
この写真は、大同県徐町郷のものです。夏の雨が、浸食谷をえぐっていくわけですね。地元の人の話では、大小48の浸食谷がある、ということでした。柔らかい土は流されてしまい、固いところだけが残ります。こうなると、なかなか植物が育ちません。植物が育たないために、なおさら土が流されます。悪循環ですね。
そのむこうに、水面がみえます。あれは冊田ダムです。桑干河をせき止めています。ところがダムの周囲に雨が降 . . . 本文を読む
それほどの被害が10年に1度もあったらたまりませんけど、みえないところですすむ問題も深刻なのです。黄土高原では雨は6月後半からの3か月弱に、年間降水量400mmの3分の2以上が集中し、ときとして、1時間70mmもの激しい雨になります。
日本でも最近、ゲリラ豪雨などと呼ばれますが、その本場はこちらでしょうね。いつもは西北の風なのに、雨の前は東風になり、木々が激しく揺さぶられ、黒雲がかかって薄暗 . . . 本文を読む
745話で、「黄土高原の基本的な問題を」と題して、大同の基本状況の解説をはじめました。そのベースは、陽高県の民謡「高山高」の「山は近くにあるけれど、煮炊きにつかう柴はなし……」ですね。ところが、753話から、この春の活動と同時進行にしてしまいました。話をもとに戻します。
あの歌でいえば、後半の「九年は旱(ひでり)で、一年は大水…」の、大水についてです。典型的なのは1995年で、この年、春から . . . 本文を読む
大泉山村には記念館があります。もちろん毛沢東によって、緑化のモデルとされたことがその背景にあります。1室だけの小さなものですが、中央には大泉山村の立体模型がおかれており、緑化のようすが紹介されています。
時代を追った写真が展示され、また最初に植林事業をはじめた2人の中心人物の紹介がなされています。彼らがつかった道具や衣類なども展示されています。ひじょうに粗末なもので、そのころの生活がどれほど . . . 本文を読む
その後も雨はふりません。そして、ことしは久しぶりに風がつよく、土が舞い上がる日が多いのです。心配なのは山火事です。4月4日の清明節はすぎたのですが、その後も1週間から10日は、遅れて墓参りにくる人がいるというので、まだ警戒態勢をゆるめることはできません。
でも、人の緊張感は持続しませんからね。そのあたりのことを考えたのでしょう。大同事務所の武春珍所長は、このような上っ張りを購入し、各拠点プロジェ . . . 本文を読む
風が強くて、寒く、なかなか春らしくなりません。いや、大同の春はこの強風ということかな。天気予報によると、風は7級とか。秒速13~17mといったところです。午前中、緑の地球環境センターにいったのですが、この風が土を吹き飛ばし、ひどい状態でした。私は土が目にはいって、痛い、痛い!
そういうなかで、あした4月4日は清明節です。中国はこの2~4日が清明節の連休です。そのかわり、3月31日、4月1日の . . . 本文を読む
3月20日から中国にきました。23日に、霊丘県の南天門自然植物園を訪れました。うえのほうに設定している2つの調査区をみることに決めていたんですけど、風が強すぎるんですね。下のほうの苗圃にいても、からだを押されるくらいですから、あの尾根道だと、転げ落ちかねない。登るのはあきらめて、苗圃の周囲で活動しました。
その帰り道、唐河のほとりを走っているときです。河のむこうがわを、風砂が走っていました。 . . . 本文を読む
翌年の2010年です。この年は春には雨があったので、トウモロコシも育ちました。ところが夏になって雨が降りません。穂が出て、花粉を飛ばすころに雨がなかったのです。すると実はなりません。枯れたり、腐ったりするものもでてきました。
南天門自然植物園の周金が、「こんなひどい旱魃はしらない」といって、嘆きます。私が「そんなことはないでしょ。1999年や2001年は山の草だって枯れたでしょ」というと、彼 . . . 本文を読む