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円、84円台前半に一段高 野田財務相の発言受け 2010/8/24 17:05
24日夕刻の外国為替市場で円相場は1ドル=84円台前半に一段高。一時84円34銭近辺と1995年6月30日以来約15年ぶりの円高・ドル安水準まで上昇した。野田佳彦財務相が24日の記者会見で、円高について「一方向に偏った動き」や為替介入について「コメントしない」と発言した。日本の通貨当局による円高対策への具体性が乏しいとの見方から円買いが加速した。16時時点では84円93~96銭近辺で推移していた。〔日経QUICKニュース〕
◇
民主党政権に変ってから、円高傾向の為替市場に対して何をしてきたか。
藤井財務相のとき以来、バカの一つ覚えのように「注意深く見守っていく」の決まり文句の繰り返しだけ。
見守るだけなら猿でも出来る。
いや、猿だって一年間も見守るほどバカではないから、何か行動に移す。
円相場が85円を切り、株価も9000円台を割るようになりやっと野田財務相が緊急記者会見を開くということで市場は大臣の発言を固唾を呑んで注目していた。
見守る次にどんな手を妙手を打つかと・・・。
ところが、相も変わらず「注意深く見守っていく」。
「重大な関心を持って極めて注意深く見守っていきたい」
皮肉なことに円高をさらに加速させたのは、野田財務大臣が開いた緊急会見だった。
経済に関しては我カンせずの感で、新人議員におべっかを使っていた、このお方も、流石に円相場が83円台に突入するに及んでついに思い口を開いた。
国の最高責任者がマンを持して発した言葉が、これだ!
「為替の急激な変動は好ましくない。注意深く見ていきたい」(菅直人首相)
何を今頃ネゴトを言っているのだ。 市場の円高傾向は昨日や今日始まったことではない。
いつから円高が進んでいると思っているつのだ。
大企業は悪だと捉える民主党政権では、円高で影響を受けるのは大企業・輸出企業だから苦しんでも問題ない、という程度の認識だったのだろう。
政権交代直後から「円高の影響」の調査だけはしていたが、対策としては「見守る」だけの無能・無策であった。↓
経産相:輸出企業への円高の影響に関して調査を指示-3役会議(ブルームバーグ)9月28日(ブルームバーグ):直嶋正行経済産業相は28日の同省3役会議で、最近の円高進行に伴い、中小企業を含む輸出企業にどのような影響が出ているのか調査するよう事務当局に指示した。近藤洋介政務官が3役会議後の記者説明で明らかにした。3役会議では最近の円高を注視しなければならないとの認識で一致したという。
約11ヶ月前は「注視する」が、昨日の野田大臣の「見守る」に変っただけ。
これでは市場に無策内閣だと足元を見すかされ、円高が加速するのも理の当然である。
為替相場の攻防は、ある意味経済戦争の最前線と言える。
中国が沖縄近海のEEZを侵犯しても、海保が「見守る」だけしか出来ないから、足元を見透かされ、その結果侵犯が頻発するのだ。
撃沈されるおそれのある国には、めったに領海侵犯等できるものではない。
為替相場でも財務大臣がわざわざ会見を開いて「見守る」としか発言しないようでは「拱手傍観する」と発言するのに等しい。
せめて「為替介入も視野に入れた重大決意で「円高対策を打つ」と発言すれば、一気に円安に向かう。
実際に「手を打つ」かどうかはともかく、財務担当責任者が「重大発言」をすることだけで円買いハゲタカに対する「抑止力」になるのだ。
国が本気で市場介入する「気配」を発すれば、これまで大量に円買いに走っていたハゲタカ達は一斉に円売りに走る。 円安だ。
更に円安傾向に市場がシフトすれば、現在のデフレスパイラルの脱却の可能性さえ期待できる。
街を覆う「円高還元セール」のムードが更なるデフレスパイラルを加速しているからだ。
泥沼のような値下げ競争は、ブーメランとなって結局は国民の生活を襲うことになる。
「円高の影響は大企業だけの損害」というDNAが染み付いた民主党政権に、円高が経済に与えるマイナス効果を理解するのは無理だろう。
現に今朝のTBS「朝ズバッ!」で某コメンテーターが「円高は円の価値が上がるわけだから、日本にとって悪い面だけではない」とご高説を垂れていた。
そりゃそうだろう。 光ある所に影がある。
そして、その逆もある。
影ある所に光がある。
「輸入品が安くなって物価が下がるのがメリット」?
そう、それを「円高還元ブーメラン」と言う。
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今回の円高危機を煽るマスコミの論調に、「日本は貿易立国だから円高は輸出業に大打撃を与え、ひいては日本経済を破綻させる。」
というものがありますが、これは間違いです。
日本のGDPに占める輸出産業の比率は16パーセントに過ぎず、実は残りの84パーセントは内需、国内で消費されているのです。
つまり、日本は内需立国という事になります。国民や国内企業にお金があり、自国で生産した財やサービスを自国で消費して経済を回転させる事が出来る凄い国なのです。
麻生元総理は、まず第一に景気対策と言いましたが、それは貿易云々ではなく、国債を大幅に発行して国がお金を使い、高速道路割引やエコポイント制度で補助金を出す事により、国民の財布の紐を緩め、内需拡大を図る意図だった訳です。
麻生元総理は、日本が内需立国である事を知っていたのでしょう。
彼の政権が倒れたのは、誠に惜しかった、、、一方のマスコミは、内需拡大を諦め、今後は外国人観光客の誘致で日本にお金を落として貰おうなどと喚いています。
この場合の外国人は支那人の事でしょう、財政規律の観念がない支那は好きなだけ人民元が刷れますから、世界で唯一景気が良いのも道理です。もっとも、その杜撰な経済の実情が明るみに出れば人民元は紙屑になるでしょうが、、、
そもそも、観光立国って何ですか?大体の場合自国に碌な産業がない田舎国が元手の掛からない自前の自然で外貨を稼ぐ時の美名でしかない。
日本のような経済大国・技術立国が目指す道ではないでしょうに、、、
世界の為替市場は直近の欲得の集合結果であって、政治による直接介入は無力だと考えます。
仮に日本が国をあげてドル買いに走ったところで焼け石に水。それどころか日本の財力を過大評価されますます円高を加速するかもしれません。
円高の根本原因はギリシャのような国家が破綻する現時点において日本が世界で一番信用されているからです。
デフレだ不景気だとうめいていても、なにしろ世界一の債権国なのですから。
世界的な経済安定のみが円高をストップできます。
むしろ恐ろしいのは人気ばかりに色目を使う素人集団の現政権が、無意味な策を打ち出すことです。
「日銀がなにもしない」批判を政府が始めているのが赤信号。
官僚には悪弊が多々ありますが、プロだという点については間違いありません。
素人が余計な口を出す(アホ政権は本当にやりかねない)のは危険です。
円高に関しては欧米の回復待ちという所ですが、これまた一向に良くなる気配がありません。
一方国内に目を向けると、これまた目先が不安なため企業投資もできず、消費者は貯蓄に走ってます。国内需要には全く期待できないというところです。
これを打破するには、子ども手当など一向に経済を刺激しないものに税金を使うことを止め、資金需要を起こすようなダイナミックな施策が必要です。
さて民主党ですがどうでしょう。施策より党内抗争の方が気になるようで、お先真っ暗というところです。
私も、モノ言うサラリーマン様と同じ考えです。
思えば2008年のサブプライムショックで円が85円台で推移し、日本の大企業が軒並み大赤字に転落しています。トヨタの例で言いますと為替レートを90円程度で想定しているため、1円の円高で300億円の営業利益が吹っ飛ぶそうです。5円で1500億の損失。結果サラリーマンの賃金は下がり、消費も冷え込む。派遣社員がどんどん首を切られ、犯罪は増えました。消費が冷え込めば、国の税収は減る。あとは悪循環です。だからこそ麻生元総理は中川元財務相の意見を聞き入れ、総額70兆円規模の多年度に渡る、経済対策予算を組んでいました。エコカー減税、家電のエコポイント、高速道路土日千円もその一環です。麻生元総理は「3年間で経済を回復させ、回復した暁には、消費税値上げも検討したい。」とも仰っていました。消費税値上げだけは空き管がパクッたみたいですが、麻生元総理の様に中味が無いから、コロコロ発言が変わりました。
あと急な円高が危ないと思うのは、1990年代のアジア通貨危機です。アジア通貨がヘッジファンドなどに買われ、上がりきったところで一気に売り浴びせられ、アジアは壊滅的なダメージを受けました。幸い日本はアメリカ、ヨーロッパ向けの輸出が好調で比較的被害は少なかったと記憶しています。先の太平洋戦争同様、文字通り日本が最後の砦の役目を果たしています。
今回はその輸出もあまり期待できません。
だからこそ、モノ言うサラリーマン様が仰るような、資金需要を起こすようなダイナミックな施策が必要だと思います。アナを掘って埋めるだけの公共工事であっても、疲弊しきった地方にとっては決して無駄ではないと思います。民主党にはまず期待できませんが。出来なかったらごめんなさい政権ですから。
Sugar Pie Guyさん
モノ言うサラリーマンさん
涼太さん
当日記のコメント欄は、時々ハエが舞い込むご愛嬌はあっても、旨いものにハエが寄って来るのたとえ通り、クオリティーが高いとの評判が誇りです。
が、その中でも選りすぐりの四人の論客に議論を挑まれてはタジタジですので、個別ではなく論点を選んで反論してみたいと思います。
ですが、何分にも円高という現在進行中の事例のため、ある一定の時の流れの中で見つめる必要があり、誰が正しく、誰が間違いというのではなく、異論が入り乱れるのも又楽しという気分でお願いします。
何しろ毎日の更新に追われる身ですので、結論が出なくとも適当な時期に、管理人の独断で幕引きをいたしますので宜しくお願いします。
>石原さん
>今回の円高危機を煽るマスコミの論調に、「日本は貿易立国だから円高は輸出業に大打撃を与え、ひいては日本経済を破綻させる。」
というものがありますが、これは間違いです。
確かに輸出産業が円高で受けるダメージは、為替ヘッジ等でリスク管理が徹底し以前ほど大きくはなくなりましたが、これも程度の問題で85円を切り更に加速を続けるようでは問題は別です。 輸出産業が本社機能を海外にシフトし始めたらその乗数効果の減少は数字異常に日本経済に打撃を与えます。 現に自動車会社が海外に逃亡の噂も出始めています。
>日本のような経済大国・技術立国が目指す道ではないでしょうに、、、
賛成です。
>Sugar Pie Guyさん
現在金本位制を離れた各国の中央銀行が発行する紙幣の信用は中央銀行が保有するいくばくかの金塊と国債です。
日本は大量の米国債を保有し、その他の国債と保有金塊の総和で円の信用力を担保しています。
仰るとおり日本は米国債を多量に購入しているので、ギリシャなどとは違うという説は説得力がありますが、何事も程度の問題で財務担当大臣が円高発言しても市場が反応しないほど見透かされている菅内閣の無策が問題なのです。
仮に市場に見透かされ、このまま円高が進むと二つの問題が生じます。
(1)円に対してドルの価値が下落するわけですからドル建てで保有している米国債の価値が下落する。 すると更にドル安が加速し結果的に、円の信用を担保していた米国債の信用が崩れ、円高にもかかわらず円自身の信用も崩れることになります。
(2)この現象は全て「株安」と並行して進行し、最悪の場合はデフォルトを含む世界同時不況の恐れも危惧されるのです。
従って日本は米国債を大量に持っているから安心という説には組しません。 現在比較的円が信用があるからこそこれ以上の円高は阻止すべきと考えます。
外国為替相場は市場に任すべきという古典的考えは、投機を狙って鵜の目鷹の目のハゲタカがオンラインで為替利ざやを狙う現状では、政府の市場への恫喝も必要だと考えます。
逆に言えば日本は大量の米国債を持っているからこそ、米国に国家の生殺与奪を握られているようなものなのです。
痩せても枯れてもドルは現在世界の基軸通貨であるから、今この瞬間に、米国債の減価によるデフォルトは想定できないでしょう。
しかし、世界同時不況が起きたとき、米国が戦略的にドル安を加速させ、あえて「米国債デフォルト」へと自らを陥らせることは、米国の巨額財政赤字を考えれば全くの御伽噺とはいえないのです。
そうなると円高は米国が世界のハゲタカを巻き込んで、日本へ仕掛けた「米国債デフォルトの」引き金だといえなくもありません。
やはり何らかの円高への「抑止力」は必要だと考えます。
>世界的な経済安定のみが円高をストップできます。
仰るとおりですが、世界的な経済安定を求め難いのが現状です。
>官僚には悪弊が多々ありますが、プロだという点については間違いありません。
これも仰るとおりですが、日銀マンの一人一人は優秀でも、政府より独立しているという誇りから、「国民生活を上げることは政府の仕事」、
「日銀の仕事は円の価値を上げること」といった、妙な性向を持っているようです。
つまり通貨政策に関して、日本は政府と日銀という二つの頭をもった動物のようなもので、それが旨く機能していないのが現状です。
>モノ言うサラリーマンさん
>涼太さん
お二人は基本的に円高阻止では私と同意見と思いますが、更なるご意見期待しています。
了解しました。
国が窮地のときに何とかするのが政治であり、今の様に何もしない政治では、まだ猿の方がましです。
さて。
もとより現在の円高傾向を良しとするわけではありません。
輸出産業の疲弊はもとより、国内産業の空洞化を招くことにもつながります。
問題は、政治の介入によって為替市場を変えることができるかどうかです。
私の考えは、ごく短い期間小規模な変化として現れるかもしれないが流れを変えることは難しいのではないか、というものです。
もとより経済に明るいわけではないので、歴史的国際的に成功例があるのかもしれませんが。
という私の仮説に基づいたうえで「さらに無能な素人集団の現政権には絶対無理。それどころか馬鹿をやって大変な始末にならないか」と心配しているのです。
真冬の真夜中、家の電器暖房装置が故障し、室内温がどんどん低下している。朝方まで待つしかないのではないか。というときにガソリンをまいて火を放ちかねない連中だと。
なお、優秀な官僚が国を駄目にしているのはもとより同意です。
というわけで、そろそろ動き出す気配ですね。現政権も---
私の意見にコメントを頂き有難うございます。
本日、改めて自分のコメントを読み返しましたが、成る程、私の文章構成では「円高は放置しておいてよい。」
と受け止められます。
謝罪し訂正します。急激な円高は避けねばなりません
政府は日銀と協調して為替介入を行い円の安定を図るべきです。
私の言いたかった事は、現在の株安・円高の根本原因はデフレーションにあり、まず、冷え切っている内需を政府主導で掘り起こし、デフレを適度なインフレに転換させる事。
菅政権が思い切った財政出動をしない限り、デフレ脱却は不可能であり、そうであるならば円高・ドル安の傾向は継続するでしょう。
麻生政権は、内需拡大こそが日本経済を救い、ひいては、アメリカという消費大国を失った世界経済を救う鍵だと明確に理解していました。
一方の菅政権は財務省や似非経済学者の口車にのり、財政出動はハイパーインフレを引き起こすと信じ切っています
このままでは先は真っ暗です。