森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

コシノカンアオイ

2020年04月16日 | 自然観察日記
丘陵公園に関東圏からおいでになる方にコシノカンアオイを紹介するとほとんどの方が驚かれて興味深く花を覗きこまれます。越後の里山では比較的普通に見られる種ですがいろいろと変わった習性を持っていることもあって驚かれることが多いのだと思います。
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コシノカンアオイの花

2020年04月16日 | 自然観察日記
カンアオイの仲間の花はすべて地際に咲く花です。枯れ葉などが積もっていれば見えないこともあります。花と昆虫が結びつくことが多いのですが、このややグロテスクな花と昆虫は連想しずらいものがあります。一説では蝸牛媒花(蝸牛:かぎゅう=カタツムリ)といってナメクジやマイマイなどの小動物が花粉媒介をしているとされます。とはいっても経験的にこの花にナメクジみたいなものがついている所を目撃したことがありませんから個人的には懐疑的に思っています。アリなど地を這う昆虫類が媒介していることが多いのではないでしょうか。花には独特な臭いがありますから地を這う小動物を積極的に引き寄せていると考えられます。
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コシノカンアオイの葉

2020年04月16日 | 自然観察日記
カンアオイの仲間は生育権を広げるのがとても遅い種ということもよく言われます。1万年で1kmとか。真偽のほどは定かではありませんが成長の遅さは確かなようです。意外なのが地下茎の生命力がかなりあるということです。かつて、踏みつけられる山道に自生していた株を掘り起こして長い地下茎を数節ずつに切り分けて育種してことがありますが、ほとんどの株が新葉をだして生育を始めました。種子で個体数を増やすこともできますが、地下茎を利用して人為的に増やせることが分かりました。葉は春の女神と称されるギフチョウの食草になっていることはよく知られている話です。
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