森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ヤマトリカブト

2013年10月31日 | 自然観察日記
ここでもヤマトリカブトを見ました。大沼池の湖畔の草付きに他の高径の草本類と競うようにして生育しています。トリカブトだけで一定の面積を占有するようなところを見たことがありませんから、他の種を寄せ付けないフィトンチッドなどの作用も大きくないようです。むしろ他の草によりかかるような按配で生育しているようですから他の種の存在が欠かせない・・・?。自分だけだとたくさんの花をささえきれないのかもしれませんね。それでも、密度は高く10m四方に数十株はあったようです。
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ヤマトリカブト 実

2013年10月31日 | 自然観察日記
キンポウゲ科の花にはいろいろな形があって必ずしも統一できませんが、実の形はだいたい似た形状を示します。長細い円筒状で先端が歪んでつんと尖ります。そして裂開は腹側の先端部分で起こってそこの穴から種子がこぼれる構造になります。この実はまだ若く、裂開は起こっていませんがそのうち内側の上部先端が割れてきます。
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ウスユキソウ

2013年10月30日 | 自然観察日記
葉に白い綿毛をまぶしたウスユキソウが林道の崩壊地にありました。この花を見るのはきつい山登りの最中で稜線などの裸地に近い状態のところで見た記憶が多いので平坦な林道わきにあるのが不思議な気がします。しかし、ここも荒れ地で木々に覆われていない日当たりのよいな所で巣からどこからか飛んできた種子が発芽し居ついたのでしょう。植物は自分の気に入った場所を必死で探しているのでしょうね。たくさんの種子を作ってはいろいろな手段で周囲に散布する・・・。そういう中で最も適した場所に運ばれたものが命を繋いでいくのだと思うと、稜線上にあるべきものがこういう林道わきに根付くのも生きていく術なのだと知らされます。
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ウスユキソウ 花

2013年10月30日 | 自然観察日記
白い綿毛に包まれた苞葉に比べ花の部分は地味ですね。色がくすんでいて花が終わった時のようですが、まだ開花中の様子。飾ることは葉に任せ、自分は受粉を完成させるだけに特化したということでしょうか。
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エゾリンドウ

2013年10月29日 | 自然観察日記
今年、学んだ一つがエゾリンドウです。今年訪れた場所にエゾリンドウやオヤマノリンドウがありましたが場所場所でその姿が異なります。志賀高原のエゾリンドウは今まで身に着けたエゾリンドウで私の気持ちの中ではごく普通のもので安心できる形態をしていました。妙な言い回しですが、「ああ、これが典型的なエゾリンドウだ!」という安心感が湧いたものです。
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エゾリンドウ 花

2013年10月29日 | 自然観察日記
月山のエゾリンドウは「エゾオヤマノリンドウ」というものになるのかもしれません。大きさはエゾリンドウでも花の付き方はオヤマノリンドウのタイプで上部にしか花がないのです。オヤマノリンドウは巻機山で見たものが私の原点ですが、月山のリンドウはこの倍はあろうかというもので大きいのです。しかし、形態はオヤマノリンドウなのですね。
志賀高原の種は花は数段下まで葉腋から花が出ていますし、大きさも一般的なエゾリンドウです。花としては最も見ごたえがありますから、この種から園芸的に切り花用に改良されたというのも頷ける話ですね。
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カリヤスモドキ

2013年10月28日 | 自然観察日記
ススキの別名は「カリヤス」。これに似ていることからカリヤスモドキ。厳密にはオオヒゲナガカリヤスモドキというのだと教えられた記憶があります。大先生でもう他界されて時間がたちますが、話をすることも遠慮していた遠い存在の人でしたが、カリヤスモドキを解説していただいたことがいまでも鮮明に思い出されます。
別名「ドウヌケ」。節が葉身から抜け出しているように見えるためです。菅はススキよりずっと細身でスマートな感じです。結構いろいろなところにもあるのですがさらりと流してしまいがちです。
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オオヤマレンゲ

2013年10月28日 | 自然観察日記
帰り道沢筋の道をあるいてオオヤマレンゲに出会いました。幼木で花を咲かせるような大きさではないような気がしますから、きっと近くに親木があると思います。純白の花はとても魅力的でファンも多くいて庭木などで栽培している人も多いと聞きます。越後にもオオヤマレンゲは三国岳の山腹に自生していたのを見たことがありますが、それ以来の出会いで新潟から長野に繋がるこの山域にオオヤマレンゲが自生していることを再度認識しました。オオヤマレンゲはどちらかというと西日本の山地に自生する種と認識していましたから、三国山の分布はいわゆる隔離分布にあたります。しかし、志賀高原にもある訳ですから、志賀高原から南の山塊を綿密に調べると案外新潟に繋がる分布地点が出てくるかもしれません。
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ハナイカリ

2013年10月27日 | 自然観察日記
秋は比較的大型の種の花があるものですが、足元には小さなかわいらしいハナイカリが沢山咲いていることに気づきました。淡い花の色ですからついつい見逃しそうになってしまいます。ハナイカリは人の作用をうけるような場所にみられます。山地性の種ですから高原などの道路わきや牧場などの草地に生育しているようです。
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ハナイカリ 花

2013年10月27日 | 自然観察日記
リンドウの仲間ですが花の色は青系でなく気色系です。形も面白く確か樹イカリソウと同じく「錨」を連想させます。この花の認識は比較的新しく越後の山歩きでは見たことがなかったものです。ハナイカリと出会う場所はなぜか道路わきで人が踏みつけるような場所。他の種がいなくて競争相手がない場所がいいのでしょう。
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キオン

2013年10月26日 | 自然観察日記
正直言って戸惑いました。キオンは公園の里山にも普通に自生している種ですから、こういう深山や高山で見るのは奇異な感じがしました。それも花の季節は大きくずれていて、里山なら6月なのにここでは9月でも花盛り。そういえば、8月に月山に行った折もキオンがあってどぎまぎしたものです。2度も立て続けの出会いに認識を新たにしなければなりません。キオンは里山の花ではなくて高山帯から低地帯まで分布域を持っている種なのです。今まで気づかなかったものですから、月山で見たときは全く知らない種があったとさえ思ったのです。しかし、見れば見るほど「キオン」。先入観を持って観察するとあらぬ方向に行ってしまうものです。
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キオン 葉

2013年10月26日 | 自然観察日記
比較的背の高い草で、里山では大きな群落になって生育しています。葉は鋸歯のある単葉で平均的な形態です。
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キオン 花

2013年10月26日 | 自然観察日記
キオンは紫色のシオンに対比されて名づけられたものでしょう。それにしても花の季節が里山と志賀高原ではこんなに差があるのが不思議です。それこそ気温的に里山の6月頃とここの8~9月が似ているのでしょうか。同一種でこんなに差があるのも違和感がありますから、遺伝的な系統が異なるのかもしれません。
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ノッポロガンクビソウ

2013年10月25日 | 自然観察日記
ガンクビソウの仲間で幾分細身のノッポロガンクビソウがありました。北海道の「野幌」で採集されたものに名づけられたものでしょうか。新潟から長野の志賀高原にも同じものが自生しているということになりますね。林の下の半日陰に生育する地味な存在です。
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ノッポロガンクビソウ 花

2013年10月25日 | 自然観察日記
花は頭状花で舌状花はありません。すべて管状花です。小さな花弁が黄色の色を発色していますからなんとなく黄色の頭状花です。この仲間も紛らわしいものが多く決め手は頭花の総苞片という部分がほぼ同じ長さであることや半円形上に花が盛り上がるなどです。新潟では魚沼や長野に近い山域ではごく普通に自生している種で、そういう意味で見慣れているものですね。
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