森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

タラヨウ 枯死

2012年04月30日 | 自然観察日記
藤岡の三波川にタラヨウの巨木があるというので立ち寄りました。ところが、車を降りて100mほどのところにあるというのに、それらしいものが見当たりません。簡単に見つかるはずが、近辺をうろうろすること30分ほど、細い山道を上がったり降りたり・・・。諦めて帰りかけたところ、民家の庭先に枯れた大木がありました。その脇に解説版があリましたからようやくそれと分かりました。私は、常緑樹とばかり思い込んでいますから、葉の無い樹などは見えていません。この状態ではうろうろするのも納得というものです。

タラヨウ 若木

2012年04月30日 | 自然観察日記
枯死した樹から100m位した民家の庭先に若木がありました。樹高5~6m、幹周り15cmくらいの樹で樹齢は2~30年は経っているでしょうか。枯死した子供の気がしますが、次に繋がるようでホッとした一瞬でした。

タラヨウ 雄花

2012年04月30日 | 自然観察日記
この若木に花がついていました。モチノキの仲間ですから、雄花は小さなものがごちゃごちゃと付いています。花にはかなりの時間差があるようで咲き出したものからまだつぼみのものまであります。
ところで、タラヨウはいわゆる「はがき(葉書き)」の元になっていることはよく知られたことですね。葉の裏に棒で文字を描くことができます。

キケマン ①

2012年04月29日 | 自然観察日記
新潟ではかなり山間に行かないと黄色のケマン草は見れませんが、群馬では比較的浅い人里の近くで黄色のケマン草が見られます。新潟のものとは種が異なるようですが、群生していて幾分小型です。新潟の種はミヤマキケマンですがここはキケマンというようです。

キケマン ②

2012年04月29日 | 自然観察日記
クサノオウもケシ科ならこういうケシ科の種もあります。最近ではケシ科としないで、ケマンソウ科とすることもあるようで、分類学も日進月歩で進んでいるようです。以前の形態学的な比較で分類するという手法が、最近はDNAの分析で類縁を決める手法が中心になってきているために、以前の分類がかなり書き換えられてしまっています。私は古典的な方法の上に立っている人間で、新しい分類には不慣れというよりまるでなじんでいませんから当惑するばかりですね。
そうはいっても、クサノオウとケマンソウでは明らかに違いますから、同じ「ケシ科」とするほうが違和感があるようです。

ホトケノザ

2012年04月28日 | 自然観察日記
これはホトケノザ。自分の庭にもごく普通に発生する種でも、長い雪の中にいると旅先で見かけた花に春を感じいとおしく思います。暫らくすれば必ず訪れるのに、早く我が家にも草花が咲く春が来ないかと待ち遠しい想いです。他人の芝生はよく見えるの例えのように、ここのホトケノザはなんと綺麗なことか・・・・。春に芽生えるものは何でもよく見えますね。

クサノオウつぼみ

2012年04月27日 | 自然観察日記
一足早い春を迎えている隣県、群馬県に出向きました。サクラはもう盛りを過ぎスミレなど他の花が賑やかになっていました。そのなかで目立っているものの一つがクサノオウで、アブラナ科と同じように4枚黄色のの花弁を広げています。クサノオウの花はをよく知られていますから、一目見ればそれと分かる方も多いと思います。しかし、この絵を見てクサノオウと気づく人は多くはありませんね。若いつぼみには沢山の毛があるのが特徴です。そこで、気づくのがケシのつぼみ。このつぼみからケシ科の種だと連想できればかなりの人ですね。傷を付ければ褐色の液が出ます。

ハルシメジのシロ

2012年04月26日 | 自然観察日記
バス通り沿いの切り通しに白いものがありました。まだ周囲は雪の壁ですから、雪が崩れて斜面に落ちてきたものかと思えるくらいの状態なのですが、近寄ってみるとキノコの菌糸です。いっぱんにこういう状態のものを「シロ」という言い方をします。菌の本体と考えたほうがよく、いわゆる「キノコ」は無性生殖をするための装置と捉えるといいと思います。一見クモの巣とも見える菌糸、なかなか元気がいい状態で、こんな季節には珍しい光景です。

ハルシメジ

2012年04月26日 | 自然観察日記
菌糸だけでは何の種かは判別できません。しかし、この「シロ」の脇にキノコが数個ありました。ちょうど土留めをした金網があってこれに押されていびつな形なのですが、これを観察するとハルシメジと分かりました。よく梅林などの林床にでるという資料もあるのですが、ここは類似のものもありません。何を栄養源にしているのでしょうか。キノコの世界も未知の事が多すぎます。コツコツ観察を続けることしかありませんね。

モミジイチゴの新芽

2012年04月25日 | 自然観察日記
里山フィールドミュージアムのカタクリの生育状況を調べに行ったおり、まだ厚く雪が被っている斜面のところどころにある雪穴の一つで見つけたものです。なんとも場違いな赤い芽です。この辺りにはコゴメウツギが群落を作っているところで、昨年晩秋に刈り払いを行った場所です。刈り払われた茎の様子で推測をしてみたものの他の種かもしれませんが、すばらしい新芽の色。新しい発見です。自然の中にはまだまだ未知のものが沢山ありますね。

(その後の再調査でこれはモミジイチゴの新芽と分かりました。)

ウグイス

2012年04月24日 | 自然観察日記
春の小鳥といえばウグイスは筆頭でしょう。しかし、鳴き声を聞くことは普通にあってもその姿を見ることはほとんどありません。ところが、ところがです。偶然にごく至近距離で永々とその姿を現してくれたではありませんか。何をしているのかよく分かりませんが、普通なら人の姿を見かければ直ぐにでも飛び去ってしまうはずなのですが、切り通しで湧き水でもありそうな湿った場所に止まったまま私のほうを見ています。その距離2~3m。慌ててカメラを構えてパシッパシッ・・・。それでも逃げません。しばし、ウグイスというものをまじまじと観察することが出来ました。大感激です。もっと違った角度からカメラに収めようとして近づくとおもむろに藪に消えていきました。

カワセミ

2012年04月24日 | 自然観察日記
ウグイスを目撃した直後、鳥の専門家のFさんが望遠鏡で溜池の対岸を観察しているところに出くわしました。何をしているのか問いただすと、そこにはカワセミがじっと水面をみている姿が大写しで見られるではありませんか。綺麗ですね。なんともいえない蒼い色!しかし、デジカメではせいぜいこの程度しか捉えられないのが残念です。
それはそうと、先ほどのウグイスの画像を見せてあげたら「よく撮れたなぁ!」と感心していました。ヤッタァー!

キバナノアマナ

2012年04月23日 | 自然観察日記
角田山の散策で一番の感激はキバナノアマナに出会えたこと。過去に2度ほどしか経験がありませんから、新潟では決して多い植物ではありません。日当たりのいい背の低い草地の中に生える種で、適地はなかなかないようです。尾根の緩傾斜地にかたまって生えていました。典型的な春植物で、上層の木々が葉を展開すると消えてしまいます。