森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ヌメリイグチ

2011年11月30日 | 自然観察日記
今年は温かい霜月です。そのせいかもう発生が終わってもいいヌメリイグチが開けたマツ林に点々と発生しています。雨が当たって「ぬめり」の具合がよく分かりますね。見つけた時刻が夕刻で光不足の状態での撮影ですが雰囲気は伝わるのではないでしょうか。一応食用キノコですが、地元の人は「アワタケ」と一括りにしてヌメリイグチをアミタケやアワタケとごっちゃにして扱っています。「イグチはあたらない」という非情に大雑把な認識でキノコ狩りをしている話を聞くとちょっと心配になります。「イグチ」の仲間は優れた食用菌は多いのですが怪しいのもあることを認識しておきましょう。

オグルマ

2011年11月29日 | 自然観察日記
庭の冬支度をしているときに見つけたのがこのオグルマの花。もうかなり寒さで痛んでいましたが一輪だけシャクナゲの木の陰に咲いていてシャクナゲを巻き上げたときに見つけました。実はこのときは何か分からず新しい「帰化植物」?と思ったほどです。自分で持ち込んだ記憶もなくこの辺りでは見かけない種です。さっそく資料で調べてオグルマということになりました。県内にはあるらしいのですが、いままで私は観察していない種の一つです。どういういきさつで我が家に生えているのか不明ですが、新しい種を勉強することが出来ました。まだまだ知らないことが多いのだということを改めて思い知らされました。

オナガ

2011年11月28日 | 自然観察日記
オナガの群れが時々我が庭に遊びに来ます。結構悪さもするのですがこの時期は被害に会うのもありませんから追い払うこともなく好きなようにさせてやります。オナガはカラスの仲間。しかし、カラスよりずっと可愛気があって親しみやすい鳥です。鳴き声はカラス同様美しくはありません。でも姿がスラッとした尾羽を持ってブルー系の羽毛は結構綺麗です。この時期熟した柿の実をついばんでいるようです。

モズ

2011年11月28日 | 自然観察日記
オナガと一緒にいたのがモズでした。大きさはオナガの1/3以下なのですが結構気性が荒いようです。枝の中ほどでエナガと渡り合っていました。このモズは私の庭を縄張りにでもしているのでしょうか、しばしば見かけます。甲高い鳴き声は晩秋の景色の一つですね。暫らく観察していると、7~8mはあろうかという高枝から地面に降りて一瞬にうちに何かをくわえてまた梢に飛び立ちます。モズは肉食。エサをくわえて飛び立ったのでしょう。何をくわえたかは確認できませんでしたが高見から飛び降りてエサをついばむあたりは視力がいいのだなぁと感心させられます。

カツラ 実

2011年11月27日 | 自然観察日記
甘い綿菓子の匂いがするのはカツラの葉の幾分発酵した時の匂い。落葉期にカツラの生える雨上がりの公園を散策するときっとよい香りに包まれるのではないでしょうか。それもこの季節の楽しみの一つです。カツラの葉を利用して線香を作るという話も聞きました。実際にどんな線香なのか手にとっていませんがきっと良い香りがするのではないでしょうか。
大木になるカツラですが、たまたま手の届く位置に実をつけている樹がありました。雌雄異株の植物ですから雌株ということになります。春、雄花は時々見るものの雌花はなかなか見ることが出来ません。しかし、ここに来れば雌花も見ることができます。ちょっと遠いのが難なのですが・・・。

チチッパベンケイ

2011年11月26日 | 自然観察日記
晩秋の荒川峡(関川)に行ったときのこと。岩場にあったベンケイソウです。その場で分からず写真を撮っての事後の確認。いくつかの資料でチチッパに落ち着きました。県内ではやや深山の渓谷沿いに点々と生育しているものです。個体数が少なくなってきているのでしょう、県によっては絶滅危惧種になっているようです。
こんな深山に11月という季節に生き生きとした花を咲かせているのは珍しいですね。幾分赤みのないのは遅い季節の個体だからでしょうか。それとも別の系統のものなのでしょうか。きっと独特な地の遺伝子を持っている個体なのかもしれませんね。

チチッパベンケイ 花拡大

2011年11月26日 | 自然観察日記
チチッパベンケイの花の拡大です。雌しべは5個分離しているのが分かります。このように心皮ごとに離生している構造はベンケイソウの一つの特徴です。おしべは10本あるのですがちょっと分かりづらいですね。

ドラゴンフルーツ 二花目の開花記録 ①

2011年11月25日 | 自然観察日記
ドラゴンフルーツを実生から育ててようやく第一花が9月下旬に咲きましたが、二花目が先日咲きました。同じのを載せてもと思いながら、でもやっぱり自慢話がしたくなって掲載します。雪国の特段設備のないところで開花させたことが自慢ですね。
これは開花2日前の花芽の様子です。長さ約20cm、かなり長くて大きいものです。重さもずっしりした感じです。

ドラゴンフルーツ 二花目の開花記録 ②

2011年11月25日 | 自然観察日記
開花当日残業で帰りが遅くなりかけたのですが、上さんから「咲き始めたよ」というメールを受けそそくさと仕事を打ち切って帰宅。6時少し過ぎての帰宅でしたから開花が始まってやや開いた状態です。
話によると開花は午後6時頃とされていますから間違いなくその時間から開花ショウが始まったわけです。匂いはまだしません。
この場所は今に隣接して作った土間風サンルーム。といっても太陽光はほとんど入らず照明器具で光を与えています。加温は居間の余熱です。

ドラゴンフルーツ 二花目の開花記録 ③

2011年11月25日 | 自然観察日記
夜7時の段階。かなり開いてきました。
この間炬燵に入りテレビを見ながら一方でドラゴンフルーツの開花ショウも見物するというとても贅沢な時間を過ごさせていただきました。

ドラゴンフルーツ 二花目の開花記録 ④

2011年11月25日 | 自然観察日記
8時のようす満開です。強い香りがしてきました。これも事前の話と同じで居間じゅうが匂いに包まれました。一晩中この匂いがなくなりません。その匂いをどう表現してよいのか・・・・難しい!甘い香りではありません。ヒノキの匂いをきつくしたような・・・。いやな匂いではありません。

ドラゴンフルーツ 一花目の果実

2011年11月25日 | 自然観察日記
9月末に咲いた一花目の果実です。当時の大きさから4倍くらいにはなったでしょうか。ゆっくりですが落果することなく肥大してくれています。低温環境の悪条件ですが一冬乗り越えられれば美味しくいただける日も来るかもしれません。いやな冬を乗り越える一つの支えですね。

カマツカ 実

2011年11月24日 | 自然観察日記
今まで歩いていないところを歩いて新しいものを発見しました。道からかなり離れた斜面のために直ぐには気づかず、遠めにアオハダが遅い実でもつけているのかな・・・と思えたものですが、雰囲気が全く違います。
突き動かされるように正体を確かめるようと小川を渡り急斜面をチマキササに捕まりながらよじ登って一枝を採集。なんとその正体はカマツカでした。現物を見たのが過去に一度か二度。思い出せないくらいの間隔がある私にとっては珍品です。
新潟には決して多くはないと思いますが、太平洋側には多いのでしょうか。図鑑などでは山野に普通にあるとされています。
何はともあれ又新たな宝物が加わりました。すばらしい樹です。