森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ミヤマカラマツ

2011年08月31日 | 自然観察日記
今年は三国山で見ることになりました。三国峠道は鬱蒼とした樹林の中。その中にこの花の白さはひときわ際立ちます。混じりけのない白で汗ばむ体には一服の涼と応えられないほどの安らぎをもたらせてくれます。素敵な花です。里ではアキカラマツが咲き出しました。カラマツソウの仲間の花の正体は花弁ではなくて雄しべなんですね。
そういえば、この三国峠の峠道は記憶の中の道とは少々異なっていて案外登りがあるのだと知りました。若い頃はこんな登りは登りでないので記憶にも残らないのでしょう。平坦な山道と公言してご同行された方々にかなりご迷惑をかけてしまったようです。ごめんなさい。

天狗巣病

2011年08月31日 | 自然観察日記
ときどき枝が密集していてあたかも天狗の巣のように見える樹を見かけます。特にサクラなどに良く見られるのですが、これはミツバツツジに出ていたものです。ヤドリギがとりつくと似たような状態に見えますが、この天狗巣病は罹患した部位から小枝が沢山発生して大きな塊になりますから寄生性のヤドリギとは性質が異なります。いくつかの原因があるそうですがカビの仲間で発生するものが特に多いといいます。出易い樹出難い樹がありそうですがミツバツツジに発生したのは初めてみました。

ヤマボウシ 実り

2011年08月30日 | 自然観察日記
すっかり身近な花木になっているヤマボウシが赤い実をつけています。目立つ花の割には実の季節に注目が集まりません。赤い実は割りに目立つと思うのですが、野山に出かけることが少ないせいでしょうか。もっとも街路樹で沢山利用されていますから気づいてもよさそうなはずですが、実が出来ないのか話題に上りませんね。
実際は実は葉の上に突き出るように並びます。下から見上げる人間には見えにくく鳥などには良く目立つようになっているようで気づきにくいのもある意味し方が無いのかもしれません。

ヤマボウシの実

2011年08月30日 | 自然観察日記
近くで熟したヤマボウシの実をみるとこんなようす。綺麗ですね。もちろん食べれます。ねっとりとした食感でほんのりと甘さがあり山の子のおやつの一つになっていたという話しもあります。一つ二つは口にして自然の恵みを味わいます。ようやく夏も終わり秋めいてきた頃の味覚です。

ナラタケモドキ

2011年08月29日 | 自然観察日記
夏のキノコといえるかもしれませんね。今年もサクラの木の根元に発生しました。この菌はサクラが好きな気がします。悠久山公園のサクラの古木周りにもしばしば観察した記憶があります。食べたことはありますが最近出版された図説では×印です。人によってお腹を壊す人が居るようです。最もポピュラーだったスギヒラダケが×印になって以来多くの種が食べてはいけないキノコになった気がします。キノコは消化が悪い食品の部類、万人が安全でないと○印として記載できない事情があるのでしょう。

アンズタケかな?

2011年08月29日 | 自然観察日記
アンズタケといってもかなり赤みが強い感じで、同属のウスベニタケなのかなと思ったりしましたが、大きさが違うようですからアンズタケということにしておきますが・・。ひだは垂性で特徴的です。発生時期も違っているようですから図説には記載されていないアンズタケ属の一種かもしれません。形も整っていません。結構いい加減な形をしています。

イヌタヌキモ 1

2011年08月28日 | 自然観察日記
昨年花湿地で発生したのを工事が入るために棚田跡地に避難させたものがなんとか生き延びて花を咲かせてくれました。花はたった1輪ですが個体はガマの間にそれなりに増殖していますから絶えるようなことにはならないと考えています。水温が多少低めですが、このエリアは低いといっても表面はお湯に近い状態になってしまう所です。それでも昨年生育していた地点とは数度低い場所で光も幾分少なめです。これからが生育の最盛期、推移を見守ります。

イヌタヌキモ 2

2011年08月28日 | 自然観察日記
食虫植物ということを知ると花を見る目も違ってきます。水中葉はマツモのような細かな線状でしかしそのところどころに丸いふくらみがあってそこで捕虫する性質があります。

可愛い綿帽子

2011年08月27日 | 自然観察日記
カビかな?何か植物の毛かな?ふわふわした綿毛が沢山ついていて何匹もかたまっていたのですが、つまもうとしたらぴょんと飛び出してきて葉に止まったところを写しました。カイガラムシやアブラムシの仲間かな?

綿帽子の正体

2011年08月27日 | 自然観察日記
警戒している綿帽子君、側面をアップで撮影しました。しかしこの1枚を撮るのにけっこう手こずりました。どうやらお尻の当たりからふわふわした毛が出ているようで、触ろうとするとジャンプ力が結構あって1mくらいは跳びます。まん丸顔の愛嬌のあるヤツですね。
いろいろと調べているとこの虫は昨日紹介したスケバハゴロモの幼虫と判明しました。成体と幼虫の姿がまるで違うことは間々あるのですが、今回もその例で驚きと同時に新たなことを発見して感激しています。

スケバハゴロモ 1

2011年08月26日 | 自然観察日記
ハゴロモというセミの仲間です。翅が透明だから「透け羽」なんでしょうね。初めて聞くと「ン!」となります。何気なく覗き込んだ草むらに沢山の「突起」が出ていてなんだろうと見たら虫なんですね。捕まえようとするとなかなかすばやい。網でないと駄目ですね。

食害されたカラムシ

2011年08月25日 | 自然観察日記
7月までは青々と茂っていた道路わきのカラムシの藪、ふと気づくとご覧おとおり葉がなくなっていました。おびただしい数の幼虫がせっせと葉を食べています。その食害された葉の変化を見ていると毛虫が発生したと思われる地点から徐々に拡大していくのがわかります。当初は1日1mほどの範囲での変化、次第に数mの範囲になって次には右からも左からもで見る見る葉がなくなります。刈り払い機で草刈をしたほど綺麗に草がなくなります。凄いですね。昆虫の力恐るべしです。

カラムシを食うフクラスズメ 幼虫

2011年08月25日 | 自然観察日記
食害する犯人はフクラスズメという蛾の幼虫でイラクサの仲間の草をこの時期食べつくします。カラムシがなくなればアカソなども食べますから里山で良く見られる草のかなりの部分が彼らの食料になります。あるカラムシ群落を食べつくすと一斉に移動するみたいで、その場合直ぐに隣接する場所というのではないケースもありました。あるカラムシ群落を観察したケースでは、食いかけでまだ十分に葉量があるにもかかわらず、一匹も毛虫が見当たらないところもあり、数m範囲を探してもどこにも居ません。かなりの距離を移動したようです。誰がそういう命令を下して一斉に行動するのでしょうか。興味深い行動です。

キイトトンボ

2011年08月24日 | 自然観察日記
イトトンボはまだ都会にも見られるのでしょうか。その中で普通に見られるのがこのキイトトンボとアオイトトンボでしょうか。小さいですがなかなか綺麗で可愛いものです。イトトンボのヤゴがまた変わった形をしていますから、水辺の生き物探しなどのイベントで子供たちに教えてやると興味深く聞いてくれます。黄色いイトトンボはこの趣旨か居ませんから覚えるのは簡単。水辺の周辺の草むらや畑などにも見られるものです。