森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ノアザミの帯化現象 ①

2011年06月30日 | 自然観察日記
昨年はヤマユリの帯化をブログに載せた記憶があるのですが、今年はノアザミです。どういう原因があるのか全体にぺちゃんこになっていて、本来丸いつぼみのところも細長くなってしまっています。草刈あわなければいいのですが、その後の経過観察を行ってみたいと思います。

ノアザミの帯化現象 ② 茎

2011年06月30日 | 自然観察日記
茎が平たくなっているのが分かります。昨年のヤマユリは今年も発芽し少し小ぶりであありますが正常な芽を伸ばしています。もちろん昨年発生した位置のものです。もし、ウイルス原因説をとるなら今年も同じような現象があってもいいのですが今年は影響されていませんね。

白花ヒロハテンナンショウ

2011年06月29日 | 自然観察日記
これは少し前の写真ですが、たまたまコウライテンナンショウとヒロハテンナンショウが並んで咲いているのに出会い、それもヒロハテンナンショウは苞が白いのです。面白い光景だなぁと思い記録にとどめることにしたものです。上の個体はヒロハテンナンショウ(少し古くなった苞ですね)、下のものがコウライテンナンショウですが葉の形(小葉の枚数など)が異なるのが分かりますね。

タニウツギ 白花

2011年06月29日 | 自然観察日記
白い個体というと公園の里山フィールドミュージアムにタニウツギの白化種が1個体確認されています。白花種は点々と見つかるのですが、地元ではこれを「ろうっぱ」といって特別な思い入れを持っているようです。民話にも語られていて、この木の下には「金銀財宝」が埋まっているというというので必死に山中を歩き探し出すというストーリー。それも、行いの良い者が手にするという筋立てになっているのがほほえましくていいですね。

蝶の給水 ①

2011年06月28日 | 自然観察日記
林道を進んでいくと水溜りに沢山の蝶が給水の最中です。20頭くらいはいたのですが、近づくと飛び立ってしまった個体もいて全部をカメラに収めることが出来ません。ときどきこういう光景は見るのですが、今回は蝶の種類が数種類で、確認できただけでもカラスアゲハ、クロアゲハ、サカハチヨウともう一種(シータテハ?)と大目なのです。

ヒメシャガ

2011年06月27日 | 自然観察日記
この時期はアヤマの季節。いろいろな種が花を見せますが、山の中に咲いているのはこのヒメシャガくらいですね。純粋な在来種で登山道の脇などの比較的明るい適湿地に見られます。うつむいて歩くことが多い坂道ですから、そんな目線にストレートに飛び込んできて癒してくれる可愛い花ですね。

ヒメシャガ 花

2011年06月27日 | 自然観察日記
シャガという花があります。里山の日陰でかなり湿り気のある場所にはいたるところで見られます。でもこれは中国からの移入種で、それも全て染色体が3倍体という状態で結実することは無いのです。繁殖は唯一地下茎で、それでいて驚くほどの繁殖を見せます。低山の奥深くに観察に出かけて、シャガがあればそこは放棄された家の跡と考えていいのです。少なくとも農地があった証拠ですね。それはそうと、このヒメシャガは花は確かにシャガに似ますが色は濃く姿が上品ですね。もちろん結実します。

トネリコの大木

2011年06月26日 | 自然観察日記
ヒスイ峡の上に高波の池のほとりに見事なトネリコの大木がありました。はさ木として有名なトネリコは平場の農道脇に列植されていて一つの景色になっていることは多くの方がご存知でしょうが、この単木がこれほど大きな樹になるのはあまり知らないのではないでしょうか。とは言う私も今回が初めてで大感激!樹高およそ30m幹周りおよそ3m。すばらしい!

ツルアジサイ

2011年06月25日 | 自然観察日記
つる性の植物でも巻きつかれる樹があまり苦しめられないタイプといってもいいかもしれません。クズやフジなどは絞め殺してしまう場合がありますが、ツルアジサイで絞め殺される樹は無いようです。ただ、樹皮に着生するために着生根を出すのですがこれがどういう影響があるのか詳細は分かりませんが、少なくともこれが短時間で取り付かれた樹を枯らすようなことにはなっていないようです。
よく似たものにイワガラミがあります。装飾花が4枚ならクサアジサイ、1枚ならイワガラミと覚えておくのが最も単純です。

ショウブ

2011年06月24日 | 自然観察日記
ノハナショウブの花が盛りですが、同じ「ショウブ」という名を持っていながらことらはなんと地味な存在でしょうか。これがいわゆる「ショウブ湯」につかうものですね。葉を傷つけると良い香りがします。当然ノハナショウブとこのショウブは別科で類縁はありません。ただ、葉が細長くてなんとなく似ているから「菖蒲」がつかわれるのでしょう。