森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ノダケ

2009年08月31日 | 自然観察日記
 異常に早い開花を先日6月22日に載せましたが、多くはようやく色付き始めた段階です。「タケ」といってもセリ科の草本。湿地ではセリの白い花が盛りを過ぎようとしていますが、その直ぐ傍らのやや湿った半日陰の場所に陣取ってセリを見下ろすという風情です。

アーティチョークに集まるマルハナバチ

2009年08月30日 | 自然観察日記
 そのアーティチョークにマルハナバチが盛んに飛来します。大きな花にもぐっては花粉やら蜜を探してるようです。何が誘引しているのでしょうね。匂いかこの蘂の色彩か・・。この様子を見て、しっかりとポリネーター(花粉媒介者)を確保しているアーティチョークに関心しました。日本でも立派に生き延びれそうです。

アーティチョーク

2009年08月30日 | 自然観察日記
 たまたま出会った公園の花壇に咲くアーティチョーク。こんな花になるんですね。花弁は見当たらず全て蘂のようです。アザミの仲間と聞いてなんとなく納得。野菜として利用するという話は知っていますが、食べたことはありません。花は触ると結構硬いのにどこを食べるのかちょっと不思議です。よほど若いつぼみを食べるのでしょうね。

クロバナヒキオコシ

2009年08月28日 | 自然観察日記
 小さな花です。でも、魅力的な花ですね。黒にも見える暗紫色の花は独特です。形もシソ科の仲間としてはあまりない形です。もう咲き出して1ケ月くらいは経っているのですが、もう少し花が楽しめると思います。幾分湿り気のある山裾には普通に見られるのですが、あまり気づかれないのが残念です。

珍菌 ナスコンイッポンシメジ

2009年08月27日 | きのこ・菌類
 初めての出会いです。雑木林の片隅に濃い紫色のキノコがぽつんと生えていました。頭の中にある図鑑の写真と思い出しながらのすり合わせ。たぶん・・・。結局はその場では判断しかねるので何枚かの写真をとっておきました。根元に白い菌糸が沢山あることからナスコンイッポンシメジと判断。これはなかなかの珍菌です。不思議な美しさを感じます。

セリモドキ 1

2009年08月26日 | 自然観察日記
 セリ科の花は種類が多く似た花ばかりで難しいので敬遠される方も多いものです。この種もそんななかの一つでセリモドキといいます。案外稀な植物で、越後では海岸に近い山稜に点々と分布生育している種です。茎は1mくらいにも成長する比較的背の高い草本ですが、葉の質は瑞瑞しくどことなく弱弱しさも感じます。

ボタンヅル

2009年08月25日 | 自然観察日記
 よく似たセンニンソウと間違えやすいのですが、小葉に距歯があることが区別点(センニンソウは距歯がない)。白い花弁様の4枚のがく片が十文字になっています。この花を見るのはなぜか暑い日差しの中で、私の頭には真夏の花というイメージが焼きついています。もうそろそろ秋という感じになってきましたが、まだあちこちの藪に白い花を見せています。

シラヤマギク

2009年08月24日 | 自然観察日記
 大きな一つ葉がトレードマークの野菊です。キクは秋の花という先入観があるのですが、真夏のうちから咲き出しています。結構こういう植物が多いのですが、これは短日性という光周性に関係するのでしょう。夏至以降夜の長さが日を追うごとに長くなりある程度の長さになると花芽形成・開花のスイッチが入ります。キクの多くは短日植物。アサガオも代表的な短日植物ですね。

ノササゲ

2009年08月23日 | 自然観察日記
秋遅くに紫色のマメの鞘が目を引くノササゲの花。先月咲き出したはずなのですが一度、目に付かなくなって再び目立つようになっています。いわゆる二番花なのでしょうか。一番花の花跡には豆の実はついていないようで実はこれから付くのでしょうか。花は9月いっぱいみられると思います。

シロツルタケ

2009年08月22日 | 自然観察日記
すらっとした貴婦人はシロツルタケ。傘の線状がツルタケの仲間と教えてくれます。よく見かけるカバイロツルタケは食用にしています。この種も食べられるようですが発生個体数が少ないこともあってまだ食したことはありません。

ツルリンドウ

2009年08月21日 | 自然観察日記
また今年も咲き出しました。なんともいえないやさしい花ですね。地に這ったり小潅木に絡まったりして花を咲かせています。お盆が過ぎればもう秋の気配。こんなところにもそれを感じます。赤い実がつくのもそう遠くない日です。

ヘラオモダカ

2009年08月20日 | 自然観察日記
 槍型の葉を持つオモダカの仲間で葉が矢じりのような形にならなず単葉です。花は形は同じとしてもとても小さい。オモダカの1/3~1/4くらいでしょうか。いずれも放棄水田などの湿地を好んで生息しています。単子葉植物ですから花は3数性ですね。

コマツナギ

2009年08月19日 | 自然観察日記
林などの林縁に見られる草本のような木本。赤紫色をした三角錐の花序がかわいいですね。か細そうな植物でもなかなか抜けないとかで、「駒」を繋ぎ止めておくほど丈夫だといことでついた名前だそうです。こんど、ためしに引き抜いてみましょう。周りにはクサネムやツルマメ。見上げれば木にクズが絡まっています。そういえばこの時期はキク科の花とマメ科の花が多い気がしますね。

ヤブツルアズキ

2009年08月18日 | 自然観察日記
アズキの原種とされるヤブツルアズキ。奇妙な花の形はしばしば話題になります。「なんでこんな形に?」バビルサという牙の曲がったイノシシがいますが、さしづめ植物界のバビルサというところ。草薮に普通にありますから一度手にとって観察するのもいいものですよ。