平場はソメイヨシノなど桜の盛りでしたが戸神山の山頂近くにはまだ早春の花がみられました。サクラでも早春の桜はチョウジザクラでよく見ないと見逃しそうな小さな花がパラパラと咲いた木がありました。印象として新潟のオクチョウジザクラよりも花が小さく数も多くなく「サクラ」らしからぬものでした。
がく筒が長く「丁」の字に見えることからの名前であることは周知の事実です。確かに長いなぁ。そういえば今まで実物をまじまじ見たことがないことに気づきました。地元ではオクチョウジザクラが沢山ありますが、これは毎年見させていただいてはいるものの本家のチョウジザクラを見たことがないとは・・。チョウジザクラを観ることでオクチョウジザクラのことが少しわかったような気がします。
キジムシロの葉は小葉が7枚。時に少ないのもあるようですが普通は7枚のようです。新潟にはエチゴキジムシロという種が生育しています。こちらの小葉は5枚が普通ですから小葉の数でだいたいの区別ができてしまします。
キジムシロの花は似たようなのがいくつかあって花だけではなかなか区別が難しいもの。特に、丘陵公園にはミツバツチグリが沢山ありとても紛らわしいものです。生態的にはキジムシロやエチゴキジムシロは荒地や岩場に見られることが多いのに対してミツバツチグリは土壌の発達した場所に見られるようです。
新潟にはウグイスカグラは見当たりません。越後山脈を超えて太平洋側に来るとウグイスカグラが出てきます。花は早春に咲きだしピンク色の可愛い花ですからとても魅力的です。個人的には好きな花の一つで新潟にないのがとても悔やまれてなりません。なぜなのでしょうか。北海道南部から西日本まで山野に普通に自生している種とされます。
この仲間もいくつかあるようですが、花に腺毛が認められますからミヤマウグイスカグラにしました。まだ咲きだしたばかりで花ついているのかどうかわからないくらいの季節でしたが、最盛期でもあまり花は目立たない種のように思います。初夏には赤い実がつきますがむしろこの方が目立つのではないでしょうか。
花と葉が一緒になって伸びだし着てきます。葉はまだ伸びきっていませんが表面に腺毛が沢山あるのが確認できます。ウグイスカグラは無毛、ヤマウグイスカグラは腺毛でなく毛なのだそうです。拡大して観たところ毛の先端に腋がありました。
先月末から今月初めは異常なくらい晴天が続き、また気温も高目で推移しました。中越地域は大雪が降ったとはいえ雪消えは急激で、遅い春の訪れを予想していましたから丘陵公園の里山はグリーンシーズン開始に向けて準備に大わらわ。そんな中、関東地域も桜の話題が頻繁に聞こえてきましたから休日を利用して一足早い関東の春を堪能しようと群馬県に出かけました。駆け足で沼田から桐生にかけて散策して来ました。土地勘がありませんから地図上に出てくる注目される点に車を進め周囲を散策するというやり方です。沼田のインター近くに戸上山という770mほどの山がありましたから、登り口を見つけ山頂まで登ってみました。