森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ザゼンソウ

2014年06月30日 | 自然観察日記
大山神神社の参道入り口の駐車場を後にして参道を歩くと、参道わきの民家が参拝者に見ていただこうと植えたものでしょうかザゼンソウがありました。すでに初夏でしたから葉が大きく成長してだれも気に留めてくれるような状態ではありません。

ザゼンソウ 果実

2014年06月30日 | 自然観察日記
多き成長した葉の付け根近くにザゼンソウの果実がありました。人が植えたものという意識があって通り過ぎようとしたのですが、あまり見る機会がないのでついつい立ち止まって葉をかき分けてみました。そろそろ熟して崩れそうな様子なのですが触ってみるとまだ固くしっかりしれいました。ザゼンソウの果実の色は赤黒いんですね。

ウリノキ

2014年06月29日 | 自然観察日記
葉が瓜に似ているということで名づけられたウリノキ。分布の濃淡はあるのでしょうが山地の林縁や林床で見かける低木です。分布に偏りが見られる種もあれば広くどこにでも見られる種もあって面白いですね。それぞれの種の長い歴史があって、今ここにそれぞれが生育しているわけですが、広範囲に生育する種は適応力が強く分布を広げる力も強いのでしょう。分布が限られる種は気難しがり屋なのだと考えています。微妙な環境や分布を広げるための要因が生活圏を決めると考えられます。
ユリノキは比較的低山帯に生育するという種ですが県内でもどこにでもあるという種ではないにしろ広く分布していています。県内に限らず全国的に生育するとされ、会津でもその個体を確認できました。

クサボタン

2014年06月29日 | 自然観察日記
クサボタンも自生しています。この種も特に多いものではなく、しかしひろく分布するという特徴がある種です。夏に薄紫色の花弁様がくを持つ花が咲きます。

ヒメコウゾ 花

2014年06月28日 | 自然観察日記
参道の入り口近辺にはヒメコウゾの木が散見されました。谷間のせいか残雪が遅くまであったのでしょう、ようやく葉が展開し花が咲き始めてきたという状態でした。雌花は開花していますが雄花はまだつぼみ状態でこれから咲き出そうとしています。多くの両性花や雌雄同株の種は雌花と雄花の熟すタイミングが異なるように設定されていると考えられていますから、この株もそういう状態を確認できます。
ヒメコウゾの果実は集合果で桑の実と同じです。熟した色はオレンジ色でいかにもおいしそう。クワ科ではあっても果実の雰囲気はモミジイチゴに良く似ています。桑の実やモミジイチゴの味を知っていることもあって、このヒメコウゾの実を疑いもなく食べたことがありました。確かに味は甘味があったようですが、花柱が固くまるで小さな針のよう。口の中がもうたいへん、小さな針があちこち突き刺す感じで飲み込める状態ではありません。口の中が正常に戻るのに長い時間がかかった気がします。昔の話ですが、大変なものを口にしてしまったという反省で以来二度と食べていません。果実を見るといたずら心で同行者に「これ桑の実と同じだから食べられるよ」と勧めようか思ったりするのですが・・・。かわいそうだから結局いまだにやっていませんが・・・。

ヒメコウゾ 葉

2014年06月28日 | 自然観察日記
葉はクワの葉とよく似ていますから見慣れないと間違えてしまいます。クワのはより切れ込みなどは少ないようです。クワ科のカジノキとヒメコウゾの雑種が和紙の原料になるコウゾだという話です。でも、ヒメコウゾの樹皮を剥いでも似たようなものを作れると思います。

クルマバソウ

2014年06月27日 | 自然観察日記
古い参道脇に次々に出てくる小さな山野草。今度はクルマバソウの群落です。葉が10枚程度車状に付き数段重なります。葉の枚数には8枚が多いようですが一定していません。単独で生育することは少なく比較的まとまった群落を構成していることが多い気がします。深山にあるためこの花を見かけるときは大自然に抱かれる奥山に来たなぁと実感させられる花です。

クルマバソウ 花

2014年06月27日 | 自然観察日記
花弁は4烈しています。基本は4数性の種なのでしょう。5mm位の小さな花なのですがいくつか集まっていることもあって存在感はあります。また、花の色は白いのですが輝く白さが感じられます。そういえばこの種に近縁な外国種が庭園に植栽されていて、ガーデニングに利用されていました。豪華な花ばかりでなく野草の美しさを生かした庭でした。

サワハコベ

2014年06月26日 | 自然観察日記
軟弱な花で山間の湿り気の多い場所によく見かけます。多くは日陰で落ち葉が積もり他の種が生活していないような場所に生育していて、耐陰性は強い種の気がします。愛らしい花ではあるのですが、草姿が整っていないこともあってあまり注目されない種です。

タニギキョウ

2014年06月26日 | 自然観察日記
軟弱な種をもう一種。サワハコベと似たような環境に生えています。タニギキョウは里山にも自生していて浅い山にも見られます。サワハコベよりは水分の要求度は低いようで幾分湿り気の少なめの場所に、時には密生しています。今回はあまり花の数は多くはなかったのですが、小さな白い花が地面一杯に集まるとなかなか素敵な景観になります。深い森の中では薄暗く5弁の花がまるで星のようです。

フデリンドウ

2014年06月25日 | 自然観察日記
トチノキの花びらが散っている場所にはもう一つの彩りを添えてくれる花がありました。フデリンドウです。小さな二年草ですが周囲に沢山花を咲かせていました。愛らしい花が人気ですね。庭に植えたいような花なのですが扱いが難しいのか、庭で咲くのを見たことがありません。

ブナの葉

2014年06月25日 | 自然観察日記
ブナの木はごく普通に自生している地域です。しかし、葉がとても大きく感じられました。いろいろな樹で幹を切ったりした枝に発生する葉が大きくなる現象は時々見ますが、このブナの樹はそういうストレスはありません。持ち合わせのペンを置いて比較してみました。長さ15cmはあります。太平洋側には局単に小さな葉のブナがありますが、これと比較すれば5倍くらいの差があると思います。