森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

アキノウナギツカミの群落

2020年10月31日 | 自然観察日記
各地の山野にみられる秋の代表的な野草の一つアキノウナギツカミの群落がありました。幾分湿った場所で湿地や田畑の縁などにミゾソバなどと競争的に生育しています。

アキノウナギツカミの花

2020年10月31日 | 自然観察日記
すごく身近にありながらあまり注目されることのない花ですが見ればなかなか味わいのある花です。枝先に数個の花がかたまって着きます。ミゾソバによく似た花の作りですが、やや色が白い塊です。

アキノウナギツカミの葉

2020年10月31日 | 自然観察日記
葉の基部は矢じり型で茎を抱くのが特徴の一つです。茎や葉柄や葉裏の脈には鋭い逆棘があり触ると痛い感じがします。名前はウナギもこの棘で捕まえられるとの意味でしょう。
秋に開花する草本類は丈夫な茎を持つかつるに近いなよなよとした茎を持つかの2つのタイプが目立ちます。後者は他物に寄りかかりながら上をめざしますからこの逆棘が有効でずり落ちないようにしていると考えられます。アキノウナギツカミは後者の代表といえます。

クサフジの花

2020年10月31日 | 自然観察日記
花はマメ科特有の蝶形花。この蝶形花が片側に偏っているという特徴があります。クサフジの仲間は紛らわしいものがいくつかあって、花や葉などを総合的に見ないと区別ができません。

タカトウダイ

2020年10月30日 | 自然観察日記
レンゲ沼の散策路にタカトウダイが見られました。季節柄高径の草本が多くその中にあっても負けてはいない背の高い種です。名前の「タカ」は高いからきたとか。

タカトウダイの花

2020年10月30日 | 自然観察日記
トウダイグサ科の花はかなり変わった作りで理解しにくいものです。光の具合でなかなかピントが合わずに鮮明な画像にならないのが残念ですが、なんとなく杯状花序がわかるかと思います。丸くぼつぼつを持っているのがめしべの子房に当たるもので背景に見える黄色いものは腺体で4つ見られます。

イヌセンボンタケ

2020年10月30日 | きのこ・菌類
ヒトヨタケ科の小さなキノコで枯れ木に密生して発生します。時には周辺の地面にもはびこるようにひろがることもあります。有毒ではなさそうですが小さいキノコで食用にするには対象外です。

アケボノソウ

2020年10月29日 | 自然観察日記
裏磐梯も花の少ない季節でしたがアケボノソウがたくさん花を咲かせていました。レンゲ沼に向かう散策路わきの草地に80cmくらいに生育している個体が数個体ありました。

アケボノソウの花

2020年10月29日 | 自然観察日記
リンドウ科センブリ属の越年草です。花はなかなか工夫された面白い文様があります。濃緑の細点があったり中央部には黄色い腺体が2個あります。花弁は5枚ですか一枚の花弁をじっと見ていると何かの顔に見えてきます。

アカジコウ

2020年10月29日 | きのこ・菌類
アカジコウが見られました。イグチの仲間で食用になるとても綺麗なキノコです。口にしたことはありませんがこの美しさを見ることで楽しんでいます。やや深山性で亜高山帯で出会うキノコと考えています。過去に志賀高原や玉原高原で見たことがあります。

ウリノキの果実

2020年10月28日 | 自然観察日記
何度か取り上げたウリノキですが、熟した果実を載せてはいないと思います。裏磐梯でタイミングよく見つけましたから取り上げてみました。花は反り返った独特な形になることで知られていますが、果実は濃紺の核果になります。未熟な果実並べてみましたが色づきはかなり短期間で行われるようです。中に核といわれる種子が1つ入っています。