付近の地面をよく見てみるとツルカノコソウのつる(ランナー)が縦横無尽に走っていました。それぞれの個体から1m以上もの長いランナーを伸ばしていました。ランナーの腋から立ち上がる茎が発生すると思われますが、そうなるとこの辺りにはツルカノコソウのかなりの群落が形成されることになりそうです。
カマツカは固い木として知られています。鎌や鍬などの柄に使われることから名づけられた名前です。実は私にとってはあまり馴染みのない木です。丘陵公園にはわずかに1個体の灌木が見つかっていてそこから種子で増殖している最中です。まだ小さい木で花をやっとつける程度で木の固さを試すほどになっていません。唐ぐわの柄がよく折れるのでカマツカに替えてみたいなどと思っています。
越後のブナ林や里山の雑木林の林床を構成する重要な樹種です。日本海側に分布し雪に適応している種で太平洋側のユズリハのような高木にはなりません。ユズリハは新芽が展開し新しい葉が伸び切ると前年の葉が落葉するという性質があってこれが「譲り葉」の名前の由来ということはよく知られていることです。新年の縁起物として飾られることもよく知られています。
この個体はまだ花の季節ではなくつぼみ状態。雌雄異株の種ですからこのような細かなつぼみの集合は雄株だろうと思われます。結実後の果実は秋に黒く熟します。実は有毒植物扱いでアルカロイドなど含むのだそうです。
マルバアオダモは葉が丸いからではなく鋸歯がない(かほとんど不明)のためにつけられたようなのです。もともとアオダモやトネリコの仲間はややこしいものですから名前の上でも紛らわしいものは困ったものです。きれいな白い花が沢山つける種がマルバアオダモなのですが、この個体はそれほど白い花でもないのですが、鋸歯はほとんど確認できません。マルバアオダモとなります。