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たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

龍族と牛族

2020-07-29 09:21:04 | 古代の出雲

<国立民族学博物館>

 

インドでは蛇のことを「ナーガ」と呼んで丁重に扱い、

釈尊は「ナーガの末裔」とも言われているそうです。

「ナーガ」という響きからイメージするのは、

日本でいう「長物」という蛇類を指す言葉、

そして「ナガ」のつく古代人や地名かもしれません。

もしかすると、「ナガ」の響きを有する

「モノ」たちは、海人族(龍蛇族)との縁を

持つ人や名称であり、彼らが信仰していた対象が、

いわゆる「長物」だった可能性もありますね。

 

ちなみに、古代より「龍族(龍蛇族)」の人々は、

以前記事にした「殺牛祭祀」とも深く関わる

「牛族(牡牛族)」との争いを繰り返して

来たという話があり、世界各地の伝承の中には

「龍」と「牛」との対立を暗示させる逸話が

驚くほどに多いのだとか……。

 

一説に、「牛族」の圧力に屈した「龍族」が、

現在の中東あたりからインドや中国南部、

東南アジアなどを経由し、

日本で海人族となったなどの噂もありますが、

この説の中に幾ばくかの真実があるとすれば、

昨日ご紹介した「虫おくり」の所作なども、

「虫(龍)」と「家畜(牛)」

そして「大国主神」と「大歳神」

との間で起こった諸々の出来事に、

「龍族」と「牛族」を投影した

内容だといえるのでしょう。