治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

若い頃身に着けておいてよかったこと

2011-09-15 09:25:56 | 日記
たとえば英語。
情報をげっとするのにとても役に立ちますね。
仕事上でもそうだけど
痛感したのはインド洋大津波のときかな。
もちろん3.11のときにも。

文章力と語学力。
これは食べていくために身に着けておいてよかったです。

でも最近気がついたこと。他にもある。
実は

「肺活量」

です。

この本を読むと




かなり激しい有酸素運動が神経伝達物質を健康な状態に保つと書いてあります。

もちろん運動って、色々種類があるけど
元々体力があまりない人たちが運動と見なす系のものって
私には物足りないんですね。

山岸との裁判をやっていたときは、なぜかウエイトトレーニングに凝って
しかもダイエットにいい軽量のウエイトではなく
80キロとか持ち上げてました。

エイメン先生も、固有受容覚にずしりとくるような重いウエイトが気持ちを安定させると書いていたなあ、そういえば。

で、今
80キロなんて持ち上がりません。
あれは元々火事場のバカ力だったんですね。

我々の祖先にとって「戦闘状態」っていうのは、肉体を極限まで使う状態だったはず。
基本的にそこあたりは変わってないんだと思います。
たとえそれが、弁護士経由の法廷闘争になってもね。
だから闘争状態の時にはね
現代の都会人の生活をしていては、何かが余るんです。

岩永先生に話したら
そのときウエイトトレーニングをしていたから
精神的に崩れなかったのでしょうといわれました。
そうかもしれないと思いました。

こんなに鍛えて私は山岸を殴るつもりなのだろうかと自分で疑問だったんですが
闘争心を燃焼していただけだったようです。

で、前述の書を読むと
健康でいるためには、そして認知のためにも
激しい有酸素運動がいいらしい。
色々計算式があるんですけど
私の年齢なら、140くらいの心拍数を1時間保つといいらしい。

それまでも140くらいを30分くらいはやってましたけど
30分と1時間では効果が違うらしい。

そもそも我々の祖先が狩猟採集生活をしていたときには
一日8キロから16キロ歩かないと食べ物にありつけなかったのであり
学習能力のほとんどすべてを捕食活動に割いていたわけなので
それくらい動いたほうが学習ははかどるそうです。

というわけで、休暇中は時間があったので1時間やってみて
帰って来て30分に戻したのですが
やはり1時間のほうが全然体調がいい。
ていうか仕事もはかどります。

だからなんとか時間捻出して、1時間頑張ることにしましたですよ。

そのときに思ったのは
若い頃肺活量があったから(5000弱ありました)
すぐに戻るんだなということ。

で、心肺機能がしっかりしていると
筋肉痛も出にくいらしく(これも本に書いてあった)
だから激しい運動を再開しても、もちろんじょじょにじょじょにですけど
できるようになってくるんだろうな、ということ。

これから迎える更年期にも、高齢期にも
有酸素運動はいいそうです。
私がほとんど風邪を引かないのも、引いても二時間で治るのも
このことと関係あるかもしれません。
今後は語学力や文章力と同じように
昔鍛えといた肺活量が役にたつかもしれません。

というわけでこの本読むと
有酸素運動と脳内の神経伝達物質に関してはかなりエビデンスが出ていることがわかります。
ラットでも結果がはっきり出ているし
運動したあとお勉強した子は成績がよくなる取り組みも紹介されています。

長沼先生の本にある




「出力が脳を育てる」というのもここから説明できます。
運動で増やした脳細胞は
出力が育てるようです。

今回面白いなあと思ったのは

たとえば走るのでも、スピードを基準にするのではなく
心拍数を基準にするのですね。
ダイエットのために設定された心拍数よりちょっと多めのほうが
脳細胞の再生にはよいらしいです。

でもまだ、ウエイトトレーニングに関しては
有酸素運動ほど検証が進んでいません。

どうしてかというと

ラットにウエイトトレーニングをさせるのは難しいから。
ラットは回し車があれば勝手に走りますが
ダンベル持ち上げたりしませんしね。

人間でしか実験できない。
だからウエイトトレーニングを続けたあと脳を解剖したりできません。

検証ってそういうものなのね
って改めて思いましたですよ。

ただ自分が自然に取り組んでいるものを見ていると
有酸素の時期と、ウエイトの時期と
身体が知っているっていう感じがしますけど。

昨日その話を内輪でしてみたら
やはりお子さんが安定しないとき
畑の大根を引っこ抜いたりすることをOTさんに勧められ
安定したというお母様がいらっしゃいましたけど

畑最強だと思います。
身体使えて、しかも野菜も育っちゃうんだもの。
でも都会暮らしの私たちには畑がないからジムに行く。

だからきっと、支援学校・支援学級でやっている作業とかも
そういう効果があるんでしょうね。

「激しい運動は無理」という方もご安心ください。

じょじょにじょじょに取り組む方法も最後に載ってましたよ。

とりあえず私は
別に運動方面でプロになるほどの才能はなかったけれども
やっておいてよかったなと思ったのでした。
お稽古事とか部活とかってそういうものですよね。
きっと療育もそうなんでしょう。

お子さんが楽しんでやれることがあれば
とにかく海老踊りなんて考える前にやってみたらどうでしょう。
楽しいし。いい時間つぶしだし。
どっかで役に立ちますよ。